ビカクシダ・マダガスカリエンセのオリジナルクローン〔OC〕株の育て方

ビカクシダ マダガスカリエンセ

マダガスカリエンセは、貯水葉にワッフル状の凸凹があり、その姿はとても個性的でマニア受けするビカクシダです。以前より、出自不明な細葉タイプのマダガスカリエンセを育ていますが、オリジナルクローンを入手する機会があったので、こちらも育ててみることにしました。

ビカクシダ マダガスカリエンセ

尚、以前から育てているマダガスカリエンセの育て方と育ちの記録の記事がこちらにあります。育て方は同じですが、よろしければこちらもご覧ください。

オリジナルクローン〔OC〕株って?

マダガスカリエンセは、ビカクシダの原種の一つで、マダガスカルの固有種です。ですので、マダガスカリエンセのオリジナルクローンは、原種由来の子株ということになりますね。人為的な胞子培養や組織培養技術〔メルクロン〕で作られたものではないということです。尚、厳密にいうと人為的な胞子培養株は、クローンではないので、マダガスカリエンセの名称を名乗れません。マダガスカリエンセ胞子培養株です。

オリジナルに対して人為的に成長点を培養して増やした株は、メリクロン株といいます。メリクロン株は人為的なクローンですので、遺伝子はオリジナルと同一のものということになります。

園芸種の場合ですと、人為的に交配した株の中から選抜した唯一の株がオリジナルで、そのオリジナルから自然に発生した子株をOCと呼びます。

オリジナルクローンなら、遺伝子的には皆同じ?

オリジナルクローンと呼ばれて流通しているものでも、貯水葉のワッフルの凸凹具合など個体差があります。マダガスカリエンセは、マダガスカルの固有種ですが、自然に交配して増えているはずですし、枝替わりも出ますよね。ですので、原種やOCのものでも違いがあって当然なのかなと思います。

我が家のマダガスカリエンセOC株は、購入時に親株を確認しましたが、比較的凸凹が深い個体です。

マダガスカリエンセを育てるのは難しい?

最近はブリーダーの方々によって日本で育てて株を増やしたものがネットで簡単に入手できます。植物もある程度環境に適応するわけで、日本で生まれ育ったものは育てやすくなります。ですので、マダガスカリエンセも順応して、丈夫で育てやすいです。

しかしながら、我が家では、スパーバムリドレイアルシコルネ・マダガスカルなどを育てていますが、育てる環境に関して言えば、マダガスカリエンセは手のかかるほうだと思います。マダガスカリエンセにとって日本〔我が家がある関東圏でいえば〕は、夏は暑すぎるし、冬は乾燥しすぎなのです。

マダガスカリエンセの育て方

マダガスカリエンセは、マダガスカルで常に雨が降っているような環境で自生しているそうです。それをイメージして環境を作るといいと思います。

春秋の穏やかな気温がベスト

気温もそれほど高くない(25℃以下)方が育ちやすいのではないかと思います。というのも、秋から春まで一日中20℃前後で育てている時期が調子よくすくすくと育つのに、気温が上がる夏は、貯水葉が黒くなったり、胞子葉が縮れたりと調子を崩しがちです。

明るめの日陰や室内のレースカーテン越しの窓辺の明るさでも育つ

ビカクシダの仲間は日当たりを好むものが多い中、マダガスカリエンセは、比較的日陰で育ちます。もちろん植物なので日光は必要ですが、年中直射日光に当てずに育てています。屋外では明るめの日陰、室内ではレースのカーテン越しの窓辺などで育てるほうが、きれいに育ちます。

湿度が高い環境で育てるときれいに葉が展開する

空中湿度が高い環境で育てると葉が割れたりせず、きれいに展開します。簡単な温室などがあるといいですね。我が家は、苗帽子と呼ばれるドーム状のカバーに入れて管理しています。板付け出来るほど大きくなれば、ある程度の乾燥にも耐えられるようになりますが、育ててみて貯水葉の端が切れたり、形がいびつになった場合など、状況に応じて高い空中湿度を保てるように工夫したほうがよいでしょう。

根回りに関しては、ミズゴケがしっとりと水分を含んでいる程度に保つのがよいかと思います。ただし、いつも水に浸っていたり、空気が通らないほどびしょ濡れにならないよう注意します。マダガスカリエンセだけでなく植物全般、過湿は腐らせる原因となります。マダガスカリエンセにとっての適度な湿り気が必要です。 また、水やりの際、貯水葉の凹みに水が溜まったままにならないようにしましょう。貯水葉の凹みに水が溜まってしまったら、フッと息をかけて吹き飛ばします。

虫に注意

我が家で困っている害虫は、ワラジムシとコナカイガラムシです。

マダガスカリエンセを屋外の地面に近いところで管理すると、ワラジムシの恰好の餌食になります。ワラジムシ程度なら大丈夫と放置すると数が増えて貯水葉を食い荒らされます。屋外で管理する場合は、高い場所で管理した方がよいです。我が家の退治方法は水攻めです。マダガスカリエンセ全体を水に浸け、しばらく置くとワラジムシが出てくるので、それらを駆除します。

また、比較的暗い場所でも育つため、コナカイガラムシも付きやすいです。胞子葉の裏など、こまめに点検して駆除します。コナカイガラムシは、駆除しきるのがなかなか難しい害虫です。成虫には薬が効きにくいので、つまようじやブラシなどを使ったり、ティッシュで拭き取ったりして駆除します。幼虫には薬が効くので、綿のような巣を見つけたら、取り去った後にスプレー式の薬を散布するといいですね。我が家はベニカXファインスプレーを使っています。

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マダガスカリエンセOC株の特徴

我が家では、細葉タイプのマダガスカリエンセも育てています。やはり、見た目も少し違うので比較しながらOC株の特徴を説明します。

尚、細葉タイプは、ほぼ生長しきった大人の株ですが、OC株は、おそらく発生から1年半~2年の株で、生長すると貯水葉の凸凹ももっと深くなり、胞子葉も幅広で葉脈の凸凹ももっとはっきりと出るはずです。

ビカクシダ マダガスカリエンセ
向かって左:細葉タイプ 右:OC株

生長時の貯水葉の大きさは、OC株のほうが子株の時から比較的大きいです。細葉タイプもOC株も貯水葉の凸凹は深いのですが、細葉タイプは、OC株と比べると凸凹の並びやかたちが不均一で、荒々しくワイルドな感じがします。OC株は、凸凹の並びが均一で細かく、半円ドーム状にきれいに展開します。

ビカクシダ マダガスカリエンセ

一番特徴が異なるのが胞子葉です。細葉タイプの方が枝替わり種で、流通しているマダガスカリエンセは通常、胞子葉が幅広いです。マダガスカリエンセって貯水葉の個性も濃いですが、幅広の胞子葉も同じく個性が濃いので、我が家としては、すっきりとした細葉タイプが好みだったんですね。それで細葉タイプを入手したわけです。マダガスカリエンセに愛着を持ってからは、OCも入手したくなり現在に至ります。細葉タイプは、リボンのように左右に胞子葉が広がり葉脈も筋が見えるだけで凸凹が出ません。それに比べ、OCは幅広で葉脈に沿って凸凹が出ているのがよくわかります。ボリュームがあり迫力あるスタイルになるのは、OC株の方ですね。

まあ、特徴の違いを書いただけで、どちらが正統かということではありません。どちらも魅力的なマダガスカリエンセだと思っています。

今後、生長の記録を規則的に書いていきたいと思います。

以前から育てている細葉タイプのマダガスカリエンセの育て方と育ちの記録の記事がこちらにあります。

ビカクシダ(コウモリラン)・マダガスカリエンセの育て方:初めて育てるときの注意点・コツ

また、我が家ではマダガスカリエンセの他にも7種類のビカクシダを育てています。育て方などの記事も書いているのでよかったら見てください。

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