我が家は南向きのベランダで主に足袋型・園芸種のコノフィツムを育てています。足袋型・園芸種は、丈夫で育てやすい上に、花の色のバリエーションが豊富で美しいのが魅力です。
コノフィツムのユニークな特徴といえば、脱皮するというところですよね。我が家の5月は、順調に表皮が枯れて脱皮準備をしているコノフィツムもあれば、すでに身割れ〔成長割れ〕して新球が飛び出しているコノフィツムもいます。
5~6月はいろんな状態の個体があって、夏越し無事に出来るかと心配してみたり、毎日ちょっとした変化に感動したりと、コノフィツムを眺めるのが楽しい時期です。初夏のコノフィツムの様子をご紹介します。
6月頃には新球が完成
冬頃からからだの中に新球が作られ、徐々に大きくなります。早いもので1月には球体の中下部の辺りが膨らんで変形してくるものがあります。
コノフィツムは、冬~初夏までに球体の中で新球をぐんぐん生長させます。6月には新球が完成します。育つ新球は、2つに増えている場合が多いです。下の写真のように球体のなかに縦に2つに分頭して入っています。尚、単頭の場合もあれば3つある場合もあります。


上の2つの写真は5月現在のものですが、枯れ切っていない球体が裂けて、新球が飛び出しています。通常は古い球体から新しい球体に水分が移動して、古い球体は薄く皮だけになります。そして夏の日射から新球を守る役目をするのですが、水やりが多いと新球が大きく生長し、古い球体が枯れる前に身割れ〔成長割れ〕して飛び出してしまいます。
皮が枯れる前に身割れするのはダメ?
下の写真の’銀河’は、昨年暮れには、球体が変形していたので、新球が育つの早いかなと思っていたところ、3月には少し身割れして新球が見えてました。5月現在では、下の写真のような状態です。

我が家は、5月に入ってからも週に1度はたっぷり水やりをしています。水やりの翌日にはよく身割れしているので、やはり新球が水をため込んで大きくなることが原因のようです。ただ、身割れしたら夏の日射に新球が耐えられないかといえば、そうでもありません。半分脱皮したような状態でも十分夏越しできます。遮光もしますしね。我が家では、身割れすることはあまり気にしていません。
水やりで調節
むしろ、水やりを控えすぎると新球の生長にも影響ありますし、花が咲かないなどの原因にもなるようです。夏の休眠期に入るまでは、新球の生長期なので、水やりは様子を見ながら与え、身割れするようなら少しの間控えるようなやり方で、調節するようにしています。
足袋型は脱皮が早い?
日照も水やりも同じようにしていても、脱皮の進行具合は違います。
我が家のオフタルモフィルムは割と脱皮が進行してます。尚、剥いたりせず、自然に任せています。剥きたいですけどね。ぐっと我慢しています。

マウガニーは3頭植えていますが、進行は三様ですね。

表皮が枯れて、がっちり新球をガードしているものもあります。

また、外見上まったく変化のないものもいます。まぁパツンパツンですけどね。

我が家のコノフィツムの育て方
コノフィツムを育てるのに気に留めている点は、風通しの良い場所で陽によく当てることですね。また、生長期の水やりも十分にするようにしています。
育てている環境によっても違ってくるので、植物の様子をよく観察して、我が家の環境でのちょうどよい条件を探るように育てています。
風通しは大事
植物全般に言えることですが、風通しはとても大事です。特に夏場は高温多湿になるので、風通しがいい所に置いています。照り返しがある床付近よりも棚の上などがよく、風が通るところに置くようにしています。
陽によく当てること
新球の生長期〔冬~初夏〕に日照時間が足りないと、生長不良になり夏の休眠期に腐って溶けてしまうとよくいわれますね。
夏のような強い直射日光は避けますが、その他の季節は、出来る限り長い時間、陽に当たる場所に置くようにしています。照度計で計測すると日中最高で50,000~60,000 lux程度を目安にしてます。この照度は、秋~冬~春の晴天南中時の我が家のベランダで一番明るい場所の照度です。真夏など、それより上になる場合は、遮光ネットなどを使い調節しています。一年を通してベランダ〔南向き〕で育てていますが、雨や雪が吹き込む場合や、冬場夜間2℃以下になるような場合は、室内に取り込んでいます。
尚、コノフィツムでもオフタルモフィルムのような窓のあるタイプは、日焼けしやすいので、ちょっと日陰に置いています。
水やり
春と秋の水やりは、じょうろで上から水をかけ、鉢の底から水がでるくらいたっぷりあげています。元気で生長しているようなら、土が乾けばあげています。初夏になって身割れするようになれば少し控え様子見ています。
真夏の休眠期は、水を控え気味にしていますが、断水せずに1~2週間に一度は、土に湿り気を与える程度にあげています。水やりは、夕方の穏やかな気温になる時間帯です。
冬場も様子を見ながら1週間に一度くらい全体が濡れるようにあげています。気温が低いと根が吸水しないので、暖かな日に根回りを湿らすような感じをイメージしてあげています。ただ、我が家のベランダは、冬でも日中はかなり暖かくなるためか、緩慢ではありますが冬の間も生長しています。
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コノフィツムを育てる上ですごく参考になるのが、 須藤浩さんの『コノフィツム全書』です。ペンネームのconoconoさんとしてもよく知られている方です。コノフィツムについて広く深く知りたければ、本当におすすめです。
コノフィツムって品種がすごく多いですよね。似ているものもたくさんあるし、きちっと体系化して教えてくれる図鑑がこれです。原種・野生種の情報から園芸品種まで網羅されているし、栽培方法や挿し木の仕方、交配についても教えてくれます。ブルゲリの栽培についても丁寧に書かれています。
南アフリカの自生地と日本では、気候や環境がまるで違います。植物は、育てていると少しずつ環境に慣れてはくれますが、やはりコノフィツムの自生地の環境や性質をしっかり理解しておくと、土の選び方や管理場所、水やりについて、具体的にどうすればいいか考えやすくなります。
また、写真もとてもきれいなので、愛読書になっています。
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