2019年の8月に発生した子株たちも、大きく育ちました。丸2年なので、株分けは去年でもよかったんですが、子株をたくさんつけた風格ある姿が結構気に入ってまして現在になりました。混み込みで子株の貯水葉がきれいに展開できなくなりつつあるので、この辺が限界かと、重い腰をあげて株分けにとりかかりました。
株分けのやり方は株の生え方などで変わると思いますが、我が家のやり方についてご紹介します。
2018年に親株を板付けしてからの生長の様子はこちらにあります。よかったら見てください。
株分けの様子
株分け前
コルクに板付けしたのは2018年初夏です。そして子株の発生が2019年夏、2021年7月中旬現在大きく育ちました。子株は、向かって左側に1つ、向かって右側に3つです。
右側は、団子3兄弟のように連なっていて、真ん中の株が上下に挟まれてちょっとかわいそうな状況です。そろそろみんな独り立ちですね。
どの株もできるだけ傷つけないで株分けするために、全体を板から剥がすことにしました。
株分けで大事なこと
ビカクシダは、生長点〔中心の芽の出るところ辺り〕が元気であれば、生長を続けます。ですので、生長点を傷つけないようにします。切り分けたとき根の量が多少すくなくなっても問題はないです。ただ、傷から菌やカビに侵される場合があるので、生きている貯水葉などは、できる限り傷つけないように配慮し、切るときは消毒したハサミやナイフでカットすると安心です。
固定していた針金をきる
手で、丁寧に板から剥がしていく
板付けから丸3年、しっかりコルク板に着生していました。やはりコルク板は凹凸があるので根が着生しやすいと実感です。ぺりぺりと剥がしていきます。留めていた針金も中に残っているので、それも抜いたり、ハサミを差し込んでカットしながら慎重に丁寧に剥がします。
子株の根の切り分け
子株の根は親株の方につながっているので親株の根の部分を切り込んで分けます。
針金などは、生長点とその付近を傷つけないよう注意深く抜き取ります。
同じように、3つの株をまとめて切り取り、切り取った後、3つにわけました。生長点を傷つけないように慎重に進めます。
板付作業
株分けが終わったら、着生させる板にそれぞれ固定します。株の板付については、こちらに詳しく書いているのでこちらをご覧ください。
簡単に手順を説明しますと…
- コルク板には水はけや通気性を高めるために、穴をあけます。
- 我が家は、植え付けの用土に水苔とベラボンを混ぜたものを使っています。2つを混ぜて水で湿らせ軽く絞って、株に合わせた高さや形に整え、株を載せます。根がきれいに埋まるように水苔とベラボンで整えます。
- 被覆針金や、テグスで固定します。着生するまで時間がかかりますので、その間劣化して、錆びたり切れたりしないものがいいです。被覆針金が強くておすすめですが、目立ちにくいテグスもいいと思います。ただし、テグスは、切れることはあまりありませんが、長く使っていると伸びることがあるので、伸びたら締め直したり、仕立て直す必要があるかもしれません。
株分け後の様子
それぞれ立派に独立しました。手前味噌ですが、どの株もカッコよく仕立てることができました。
子株の貯水葉は、端が浮いた状態です。本来は、親株の様に土台の形に添うように展開します。今からでるものは、すっぽり土台に沿うように育ちます。すでに貯水葉が展開した子株は、来年の春に貯水葉が出るまで待たねばなりませんが、それも楽しみの一つですね。
貯水葉は、茶色くなると案外分厚く硬いので、来年新しい貯水葉が出るころには、きれいな形にフィットするよう古い貯水葉を切って形を整えたほうがいいかもしれません。
写真右上の株
株分け前は、右3兄弟の一番上にいた株です。今年すでに2枚貯水葉が出て、新しい胞子葉が出てきたばかりです。
写真中央上の株
株分け前は、右3兄弟の真ん中にいた株です。上下に挟まれていたので小さいですが、今現在のかたちはとても整っています。向かって右側の貯水葉が育ち始めています。
写真右下の株
株分け前は右3兄弟の一番下にいた株です。貯水葉も胞子葉も大きく、よく生長しています。向かって右側の貯水葉が育ち始めています。
写真中央下の子株
向かって左上の一株だったせいか、生長が一番早く貯水葉もすでに左右2枚揃ってます。胞子葉は2本生えていたのですが、不注意で折ってしまったので、現在1本ですが、すぐに次の芽が伸びることでしょう。
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