〔2020.09.22更新〕フィカス・バンビーノとデコラ・トリコロールに自分で曲げ加工して、一年経過後の姿をこちらに更新しました。
カシワゴムの仲間のフィカス・バンビーノです。曲げ仕立てのものを購入したものの、二枝あったうちの一枝が枯れてしまい樹形が乱れたので、曲げの仕立て直しをすることにしました。単純な曲げならワイヤーや針金で固定すれば、案外大きな湾曲も簡単に固定できます。
こちらはデコラ・トリコロールです。(ひょっとしたらティネケかも)。ゴムの木って、枝幹が柔軟にしなる品種は、手でクセ付けするだけでも結構曲がるんです。このデコラも簡単に手でクセ付けすることができます。そして、大きく曲げたり3Dにまげるのも針金を使って簡単にできます。
フィカス・バンビーノやデコラ・トリコロールなどのゴムの木は、新しい葉はどちらかというと縦方向に立ってしまい、横から見ると葉の裏が見えてしまいます。そこで、枝を曲げると葉の表面がよく見えて表情が出て見栄えします。
自分で曲げ仕立てするのは初めてですが、単純な加工なら思ったより簡単にできました。バンビーノとデコラに2種について、簡単にできる曲げ仕立てをご紹介したいと思います。
なお、フィカス・バーガンディをテグスを使って曲げる記事はこちらにあります。よろしかったら見てください。
曲げ仕立ての木が生長して樹形が乱れてきたらどうする?
〔2018年8月〕 〔2019年2月〕
曲げ仕立てのものを購入して半年、順調に育っていたフィカス・バンビーノ。しかし、曲げ仕立てが伸びてきたら、剪定どうすればいい?って思いませんか?
うちのフィカス・バンビーノは、幹がきれいな螺旋に曲がっているのに、そこから生えた枝は直線的なので、そろそろ剪定か自分で曲げてみようかと考えていました。重なるように葉をつけ、横から見ると葉の裏しか見えないので、フィカス・バンビーノは大きく育てるより見下ろせるくらいコンパクトに育てた方が映えると思っています。また、葉の付いた枝も曲げ仕立てにして葉の表が見えるようにすると表情が豊かになるし、何より曲げやすいのでフィカス・バンビーノは曲げ仕立てにうってつけだと思います。
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曲げ仕立ての多いフィカス属、でも曲げやすい木と曲げにくい木がある
我が家では、フィカス属のものはバンビーノの他、ウンベラータ、バーガンディ、ティネケ、デコラ・トリコロールを育てています。曲げ加工できるのは若くまだ青い枝幹でよくしなる部分です。褐色で木質化すると曲げるのは難しいです。
フィカス・ウンベラータは、若い枝幹でも少し硬めでしなりにくいです。それに比べ、デコラやバーガンディなどはしなりやすく、手で何回かクセをつけても曲がります。素人の私にも扱いやすく感じます。
フィカス・バンビーノの関しては、葉の間が狭く、茎に苞葉(?)のようなものが付いているので針金が巻きにくいのですが、ワイヤーなどで固定して全体にクセをつけるのは簡単にできます。
自然でゆるやかなカーブなら手で曲げてクセづけできる
柔らかい枝幹のものは、手で何回かクセをつけても曲がります。自然な曲線にしたい場合ですが…。下のデコラ・トリコロールはもともと直立していたのですが、何回か手で幹を曲げているうちに自然なカーブを描くようになりました。まっすぐより少し表情が出ました。右の写真は、左より少し育ってます。湾曲が少ないように見えますがそれは角度によるもので、実際は右の写真と同じくらい湾曲しています。
〔2019.09.01〕三か月後
生長して、夏の間に植え替えしています。手でくせをつけてもかなり曲がりますね。幹はかなり柔らかくよくしなります。
フィカスウンベラータなどの曲げ加工では、水やりを控えて乾燥状態で曲げるそうですが、デコラ・トリコロールは、平常どおりの水やり管理でくせ付け可能です。ただし無理に強く曲げるのはよくありません。様子を見て少しづつ曲げます。
ワイヤーでカーブをつける
我が家のバンビーノは冬の間室内で管理していた時に枝が一本枯れてしまいました。枯れた原因としては陽当たりが不十分だったためだと思います。角度を変えて、どの枝にも光を当ててあげればよかったのですが、気が付いた時には手遅れでした。また、全体に水不足気味でもあったので、一枝に集中させたのでしょう。反省です。枯れた枝は、分岐したすぐ先からすでにパサパサでした。
枯れた枝の先だけ切り落としてみたのが左の写真です。それで幹の曲がりを利用して細いワイヤーをかけてみたのが右の写真です。
〔元の姿〕 〔ワイヤーで曲げた姿〕
このようにワイヤーをかけて引っ張ってます。ワイヤーは0.3㎜のナイロンコートワイヤーを使いました。幹や葉が傷つず、好みの角度になるように掛ける位置を決め、弓なりに引っ張って下側でワイヤーを結んでいます。
このまま一週間でどのくらいクセ付けできる見るために、ワイヤーを外してみました。右の写真です。
〔ワイヤーで曲げた姿〕〔ワイヤー外した姿〕
一週間でこんなにクセがつくんですね。ちょっとびっくりです。
尚、枯れた枝は残しておいても仕方ないので、生きているところから1cm手前で切り落としました。生きている枝との際のところに剪定ばさみを入れたところまだ水分が出てきたので、1cm残したところで切りました。ここはもう枯れていました。
再び、ワイヤーで固定しました。
前より少しきつめの弓なりにしました。完全にその形に固定するため、褐色になり木質化するまで置いておこうと思います。
〔2019.09.01〕3か月後
ベランダの明るめの日陰で夏の間3か月管理しました。上の写真と比べるとずいぶん生長しました。葉の間隔も伸びているし、日光によって、先端が上に伸びました。まだワイヤーを外していない状態で2方向から撮影しています。
そして、下の写真は、左がワイヤー外す前、右がワイヤーを外した後の写真です。3か月でかなり曲がりました。
なかなかいい感じに仕上がりました。ですが、もう少し角度を付けたいのでもう一度もとのようにワイヤーで引っ張ることにしました。
ワイヤーが木に食い込まないように工夫
ワイヤーと針金螺旋巻き〔下に記述〕が、3ケ月の生長で幹が太くなったため幹に食い込んで跡が付いてしまいました。
今度はワイヤーが食い込まないように、厚紙と爪楊枝の溝を使って工夫してみました。
3Dに曲げるには針金を枝幹にコイル状に巻く
枝の先端の方向を少し横に変えて立体的にするには、針金を巻くのが便利です。バンビーノの枝先を曲げてみました。
巻くコツは、あらかじめ枝幹を弓なりにしならせておいて、針金を内側は間隔狭く、外側は広めに円弧になるように巻きます。
針金を巻いてから枝幹を曲げてもきれいに曲がりません。手で枝幹を曲げながら、針金を巻き固定する感じです。
先端の角度が少し変わり、ゆるやかですが3Dで曲がってます。
ワイヤーによる曲げは成功しましたが、ワイヤーが木の生長とともに食い込む結果となりました。
木肌がごつごつしているので目立ちはしないのですが、巻いたまま放置しないで、もう少し緩く巻きいて生長とともにこまめに巻き直すのがよいかと思います。
デコラも針金で3Dに曲げる
デコラもアルミのワイヤーを緩めに巻き付けて曲げます。
下の写真、左は針金を巻く前、右は針金を巻いた後です。
この状態でまたしばらく様子を見たいと思います。針金が幹に食い込まないように、幹の生長に合わせてこまめに針金を巻きなおす予定です。
話は少しずれますが、斑入りのゴムノキは、デコラ・トリコロールの他にフィカス・ティネケ等いくつかあるようです。いずれもよく似ていて見分けがつきません。うちではこの写真の植物をデコラ・トリコロールとしています。ゴムノキの種類や類縁についてはこちらの記事に書いていますので見てください。
太陽の向きで曲げる
太陽の向きに合わせて生長することによって曲がってもらいます。きれいに上に曲がります。
〔2019.09.01〕三か月後
なかなかいいフォルムに曲がったと思います。
一年後の様子
フィカス・バンビーノ
〔2020.09.22〕
一年後です。今年の春(4月頃)にワイヤーとテグスを外してます。一年前の写真と見比べてみて、あまりイメージ変わっていません。20cmくらいの伸びでしょうか。今一番いい感じに思います。
デコラ・トリコロール
〔2020.09.22〕
こちらも一年経っていい感じの自然な螺旋で曲がってます。こちらは、ワイヤーも使っていましたが、枝に弾力があって軟らかいので手でときどきくせ付けもして育てました。これも今が一番いいフォルムかなと思います。
バンビーノもトリコロールも、このまま伸びても単調なので、枝数増やしたいなと思っています。来年の春になったら、枝を増やすのに剪定しようかな。造形を変えるのにも時間がかかりますが、それも楽しみの一つですね。
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