〔2023.06.07〕取り木して2つに分けた両方ともに新葉が出てきました。詳しくはこちらをご覧ください。
フィカス・ウンベラータは、生長が早く、とても背が高くなる観葉植物です。太い幹一本仕立ての場合、剪定を何年繰り返しても樹形は変わらないため、変化が欲しくなる時がありますよね。そんなとき、幹の丈を詰めて仕立て直したいと思うことありませんか?しかしながら、太くて古い幹から発根できるか心配ですよね。我が家では、『取り木』の方法を使って、約40㎜の太い幹の途中から発根させてみました。発根させた後は、2つに分けてそれぞれ育てることが可能です。丈を詰めるとまた、違った雰囲気になるので、育ちを楽しめます。
尚、フィカス・ウンベラータの剪定と増やし方・枝の取り木について、こちらに詳しい記事がございますので、ご興味がございましたらみてください。
取り木に適した時期
今年3月は暖かかったので、少し早いですが、発根させるための準備を3月中旬に始めました。気温から考えると本来は、5月くらいがベストシーズンだと思います。発根まで時間がかかっても1か月、植えて根が張るまで1~2か月かかることを考えると、盛夏までにしっかり養生してよいコンディションに戻せると安心ですね。
取り木の手順
下の画像のウンベラータの幹の中間あたりで切断し、上部を植えたいと思います。
上の画像は、葉がいっぱいですが、3月中旬は、ちょうど季節の変わり目で芽は出てきていますが、古い葉を落としたばかりです。冬の間陽当たりの良い室内で管理していましたが、3月中旬には、陽が部屋に入らなくなるので、日中ベランダで陽に当てています。気温の変化で葉は落ちますが、適温になると葉が出てきます。
樹皮を剥ぎ取る
土の際になる予定の位置にマスキングテープを貼り、その下の部分、縦5㎝くらいの樹皮を剥ぎます。写真はゴム手袋していませんが、白い樹液にかぶれる危険性があるので、肌の弱い方はゴム手袋をした方がいいです。
樹皮をカッターナイフで白い部分が見えるまで剥ぎます。白い肌が見えるまで十分に削ぎ取れていないと発根しません。
水苔を巻く
樹皮を剥いだ後は、水苔にたっぷり水を含ませて巻き付けます。たっぷり幹を包み込めるくらいの量を用意します。
樹皮を剥いだところが乾かないようにしっかりと密着させて巻き付け、ビニールでくるんで乾かないようにします。
水分は水やりのタイミングで少しずつ足していきますので、水やりができる程度の隙間が作れるように、ビニールの重ね合わせを工夫するのが良いと思います。うちは、ビニールをちょっとずらすとすぐに水やりができる程度の重ね合わせにしています。水苔が少なめなら追加することもできます。
ミズゴケの乾き具合を時々確かめながら、必要に応じて水を補給します。
一か月後…発根
ビニール越しに根が伸びているのわかるようになってきました。
全体にもう少し密に根が張るまで、このまま置いておきます。
幹下部から新芽
取り木している部分の下部から芽が出てきたのを発見。今のところ4か所から出てきています。2本に切り分けても上下どちらも大丈夫そうですね。
取り木の植え付け
根が張ってきたので、植え付けます。
のこぎりで切断します。軟らかいので軽く切れます。
ビニールを外します。しっかり根が張っていますね。
植え付けします。ミズゴケは巻いたままで大丈夫です。鉢底石を入れ観葉植物の培養土で植え付けました。幹はただの棒で、根が張るまで倒れやすいですので、深めの鉢を使い、しっかり土を詰めます。植え付けたら、水をやります。鉢底から水が流れるまでたっぷり水やりします。
完成。日陰に置き養生します。根が張るまであまり触れないようにしましょう。
幹の下部分も芽が伸びてきています。切口はそのまま自然乾燥させます。
室内に飾ってみました。春になって新芽が芽吹いてきたばかりです。下の方から枝が出ているので、また、違った雰囲気の枝ぶりを作れそうです。これから樹形をどう整えていくか楽しみです。
取り木前と比較した画像です。ずいぶん丈が詰まりました。
尚、非常に簡単に書きましたが、枝の取り木については、こちらに詳しい記事がございます。この後の工程についても記事になっていますので見てください。
植え付けから1か月後
無事に新芽が出てきました。両方ともにもう安心です。
コメント