コノフィツムの挿し木・植え付け・植え替え/鉢落下で株がバラバラ・球体の傷やダメージをどうする?

コノフィツム 挿し木 植え替え
落としてバラバラになったコノフィツム

大切にしていたコノフィツムを不注意で棚から床に落としてしまいました。1mの落下で株はバラバラ、球体一つに深い傷をつけてしまいました。12月の初旬で寒くなってきた時期なので、そろそろ生育が鈍る時期でした。植え替えするにはちょっと遅いのですが、緊急事態なのでそんなこと言ってられません。根ごと取れたものは挿し木し、根の付いていたものは植え替えしました。バラバラ事件から一か月…。しっかり根が張って回復してきました。

コノフィツムって案外丈夫で、根が無くなっても我慢強く待てば、挿し木で発根します。我が家での挿し木をご紹介します。

ちなみに、このコノフィツムは『走馬灯』です。あちこち探してやっと入手したものです。我が家では、なぜか大切にしているものほど、不意のトラブルに見舞われます。?

根が残っていたら、そのまま植え替える

コノフィツム 挿し木 植え替え

コノフィツムは、分頭を繰り返して増えていくので、茎で繋がって一塊になっています。今回、10頭のうち、6頭が球体のお尻部分から折れています。根付きで茎も折れなかった4つの球体〔写真右側〕については、根を整理してそのまま植え替えしました。根を整理した部分は、茎が折れた6個分の茎と根です。植えるとき邪魔になるので不要な部分は取り去ります。

球体に根が残らなかった場合は、挿し木と同じ要領で

根元からちぎれた6頭は、挿し木と同じ要領で植え付けます。

コノフィツム 挿し木 植え替え

茎の部分は長いと発根しにくいので短く切ります。今回はほとんど残らず折れたのでそのままです。殻もピンセットできれいに剥がします。ピンセットは先が細く、薄いものも挟める『超精密ピンセット』が使いよいです。我が家では、ホームセンターの『コーナン』で購入しました。

このピンセット2種は、ロゼット状の多肉植物の葉の間に挟まった小石をとったり、小さなセダムの植え付けに使ったりなど、とても重宝します。

植え付けの注意点

茎を切った後、乾燥させる

乾燥させる時間はそれぞれだと思いますが、我が家では、傷口が乾燥すれば植えています。1日くらいで植えてしまっていますが、問題ないです。

肥料分を含まない清潔な土を使う

我が家では、用土に細粒の多肉植物の土を使っていますが、表層1㎝程度に『焼成赤玉土』の細粒を敷き詰めています。粒状の焼成赤玉土は、清潔で水分の保持と隙間が適度にできるので、挿し木にはぴったりだと思います。

こちらは”極小粒(2-3㎜)”ですが、ショップの中では”細粒(1-2㎜)”も扱っています。

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小型の土入れを使うと植え付け作業が簡単ですよ。

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球体をしっかり固定する。

挿し木の発根に大切なことは、ともかくしっかり固定して動かさないことです。転んだり動いたりすると、発根しません。粒状の土なら、球体のお尻部分が少し埋まった状態でも適度な隙間ができるので、球体を固定しやすいです。 

固定がうまくいかず、途中で何回か抜けると、それだけ発根が遅くなります。

根元は常に湿り気がある状態にする

発根には、適度な湿り気が必要なので、土の表面が乾いたら、こまめに水を与えます。ただし、球体の周囲・お尻部分付近のみを湿らす程度〔深さ1㎝程度を濡らすイメージ〕に水やりします。鉢全体にたっぷり水やりすると鉢の中がいつまでも乾かず、衛生的によくないです。鉢全体に水やりするのは、根が十分張って、球体のシワが回復してきてからです。

寒くも暑くもない適温で管理する

発根させるには、10℃~25℃くらいの範囲で環境を整えます。まあ、春と秋が生育期ですので、20℃前後の気温を心掛けました。寒い季節なので、植え付け後2週間くらいまでは、室内の明るい窓際で管理しました。だいたいのイメージですが、発根に2週間くらいかかるので2週間は室内の窓際管理、2週間過ぎたあたりから、日中はベランダのよく日の当たる場所に出して、夕方室内に取り込むようにしました。

回復の様子

植え付けから2週間後

コノフィツム 走馬灯 発根管理
植え付けから2週間後

左側列4頭は、根が付いたまま植え替えたもので、根にもダメージが無かったのか、まったく球体にシワが寄らず、そのまま元気です。中央列4頭と右側列2頭は、植え付け翌日から少しずつシワが増え始めて、2週間後でもシワができたままです。球体に触らないよう我慢ですね。

コノフィツム 走馬灯 発根管理

植え付けから1か月

コノフィツム 走馬灯 発根管理
植え付けから1か月

わかりやすいように番号を付けました。

コノフィツム 走馬灯 発根管理

①~④は、根付きの植え替えなので当初から元気な球体です。⑤⑦⑧は、植え付けから一か月程度で、完全に根を張り回復しました。根が張った球体は、押しても動きません。

発根程度では、球体のシワは回復しない

良くないことと思いつつ、シワが回復しないものに対して抜いてみました。

コノフィツム 走馬灯 発根管理
⑥も発根している
コノフィツム 走馬灯 発根管理

⑥も発根しているのですが、まだ短いですね。水分を吸収するのは細い根なので、十分に吸水するには、もう少し根が張る必要がありますね。

コノフィツム 走馬灯 発根管理
➈➉は発根せず
コノフィツム 走馬灯 発根管理

➈➉についてはまだ発根していません。根の様に見えているのは取りそこなった殻の一部です。実は、この2頭は、発根管理中、何度か転んでいました。やはり、発根が遅れました。きちっと固定して、また、しばらく我慢です。

挿し木は、何回か経験ありますが、ちょっとした条件によって発根までの期間は長くなっても、我慢強く続けていれば、結構な確率で発根するはず…。と、頑張ってみましたが、この3本は、発根せず☆になりました。落下のダメージが根元にあったか、もともと弱っていたのか、途中で引き抜いたり、何度か転んでしまったのがよくないのか…。気を付けなければいけないポイントはいくつもあります。

球体に傷が出来ても大丈夫か?

コノフィツム 植え替え
深く亀裂が入った球体①

根付き4頭のうち2頭は、球体に亀裂ができ、そのうち一つはかなり深い傷です。傷については、暑い季節なら傷から菌が入らないか心配ですが、寒い季節ですのでそのまま何もせず乾かすことにしました。

コノフィツム 植え替え

傷は治りませんが1~2日で乾燥し、腐りもせず大丈夫なようです。菌が繁殖するような季節でなくてよかったのかも。新葉の形成に問題なく、脱皮できればいいですけどね。

夏になり、脱皮後は新球に全く影響はなく、プリプリのコが現れました。

その後の生長の様子

5月になると、外見はしぼみ、おなかがぷっくりと目立ち始めます。新球の育ちがよくわかるようになります。

コノフィツム 走馬灯 脱皮
2022.05.13

7月には、脱皮します。水やりのたびに大きく膨らみバリバリと薄皮を破って出てきます。

コノフィツム 走馬灯 脱皮
2022.07.13

脱皮を終え、すくすくと大きく育ち9月の終わりに開花が始まりました。

コノフィツム 走馬灯
2022.10.16

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