フィカスの葉も食べる毛虫!マイマイガの幼虫に注意

大胆に葉を食べられたフィカス・バンビーノ

こんなに食べられるまで気づかず迂闊でした。関東ではまだ梅雨入り宣言されていないというのに、ひんやりとして雨の日が多く、ベランダに出るのも最小限だったので、ついつい目が行き届かなかったんですよね。そして、まさかゴムの木の類が、葉をバリバリと食べられると思わなかったのです。長くベランダガーデニングしていますが、今までこんなことなかったので驚きました。葉をバリバリ食べた大食漢な奴はこちらです。

マイマイガ 幼虫
マイマイガの幼虫

マイマイガの幼虫です。憎々しいはずのに、とてもポップな画像に撮れてしまいました。奴は、フィカス・バンビーノの幹にいました。かなり大きくなっています。目の様に見えると頭部の黒斑がファニーな雰囲気を醸していますが、実物は典型的な毛虫で、これがまた非常に厄介者です。

ガーデニングや家庭菜園でお目にかかる、葉を食べる蛾の幼虫といえば、だいたいヨトウムシやシャクトリムシで、どちらもつるんとした芋虫系ですよね。芋虫が好むのは柔らかい葉で、葉が厚くて、まずそうなゴムノキにつくとは思いもよりませんでした。それに今まで、20数年ベランダ・ガーデニングしていて毛虫は見たことないんです。毛虫が付くのは樹木系のイメージ。いくら樹木とはいえ、観葉植物には…と考えたこともなかったです。でも、これからは認識を改めないといけませんね。

不思議に思ったことがひとつあります。古い葉を食べているんですよ。ほとんどの芋虫は、新しい葉の柔らかいところから食べている気がします。フィカス・バンビーノの新芽は苦いんでしょうかね?山菜などは虫から身を守るために、春はポリフェノールを多く含み、苦みやアクで身を守るそうです。マイマイガのような大食漢は、葉の硬さなど物ともしないと思いますが、味は多少選ぶのでしょうか。

近くには、フィカス・ウンベラータもフィカス・トリコロールも置いていたのに、そちらは被害ありません。フィカス・バンビーノの古い葉は好みなのでしょうかね…。

フィカス・バンビーノはクワ科イチジク属

マイマイガの幼虫が付いたのは、フィカス・バンビーノです。フィカス・バンビーノは、カシワバゴムの葉が小さい品種です。葉が柏に似ていることからカシワバゴムと呼ばれています。フィカス属は、日本語でいうとイチジク属です。クワ科イチジク属なんですね。柏はブナ科コナラ属なのでまったく異なる植物です。

フィカス・バンビーノの葉
フィカス・バンビーノ

クワ科の葉を食べる蛾の幼虫

クワ科の葉を食べるといえばカイコですね。クワの葉を食べる蛾の幼虫は他にもいるようです。また、クワ科のイチジク属の葉を餌にする蛾がいて、名はイチジクヒトリモドキの幼虫です。イチジクヒトリモドキは南方系の蛾で、もともとは沖縄に生息していたのが九州→西日本と広まってきているようです。観葉植物だからといって、蛾の幼虫とは無縁だとは、勝手な思い込みだったようです。イチジクヒトリモドキは、まだまだマイナーですが、マイマイガはかなり近いところにいる蛾なので、要注意です。

それにしても、ゴムノキの枝や葉を傷つけるとでる白い樹液は、人間では皮膚炎やアレルギーを起こしかねないのに、それを食べてしまう虫がいるんですね。

マイマイガとは

マイマイガ 幼虫

幼虫は、4月~7月に発生します。上の写真のコは、4㎝くらいで終齢幼虫ではないようです。特徴は、頭部の縦長な黒斑です。

マイマイガ 幼虫

生まれた直後から糸が吐け、生まれた場所から糸にぶら下がって風に乗って移動するそうです。そうやって我が家にやってきたのか…。外に干した洗濯物にもついていないか注意しないとですね。

1齢幼虫〔体長1㎝くらい〕の時のみ毒針毛があり、触れると皮膚炎を起こします。成長した幼虫には毒は無くなりますが、剛毛なので刺されると痛いとか…。

幼虫は、広食性で、ほぼすべての針葉樹・広葉樹・草の葉を食い尽くすようです!

約10年周期で大発生して、個体数も爆発的なのに食欲もすさまじいことから森林害虫としてとても有名らしいです。大発生は2~3年継続するのでたいへんですね。

森林だけでなく、街路樹や家庭の庭木・草花に食害を与える大食漢。捨て置けないですね。夜行性で昼間は、葉の裏に潜んでいるそうですが、我が家が見つけたときは昼間で、幹の真ん中あたりでじっとしていました。

マイマイガ 幼虫

駆除には、幼虫が小さい時は、毛虫用の殺虫剤でいいようですが、大きい幼虫には効かないので、箸などでつまんでつぶすのが手っ取り早いです。

成虫はどこにでもいる蛾です。秋には卵を300~600個の塊で生みます。建物の外壁や照明近くの樹木に産み付けるので、秋には注意したいと思います。

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