食虫植物 ヘリアンフォラ・プルチェア(Heliamphora pulchella Akopan Tepui)を育て始めました

〔2022.04.29〕
GW突入です。4月は、曇ったり雨の日も多くなりました。ヘリアンフォラにとっては過ごしやすい季節だったかも。順調に育っています。最近の様子をこちらに追記しました。

食虫植物 サラセニア ヘリアンフォラ・プルチェア アコパンテプイ Heliamphora pulchella Akopan Tepui
Heliamphora pulchella Akopan Tepui

サラセニア科ヘリアンフォラ属の食虫植物です。冷涼で高湿度の環境で育てる必要があり、日本の夏季のような気候では育てるのが難しい品種なので、秋から冬が、育て始めるのにちょうどよい時期だと思います。 植物が入る蓋付き容器があれば、管理場所を移動させながら、うまく管理できるのではないかとトライすることにしました。

初心者で、育て始めたばかりですが、栽培の様子を綴っていきたいと思います。

尚、同時にセファロタス・フォリキュラリスも育て始めました。ほぼ同じように管理し育てています。こちらに記事がありますのでよろしければご覧ください。

ヘリアンフォラ・プルチェラ の原産国と環境

ヘリアンフォラは、ギアナ高地の固有種で、標高の高い所に生育しています。ヘリアンフォラ・プルチェラ・アコパン・テプイ〔Heliamphora pulchella Akopan Tepui〕は、ベネズエラのギアナ高地のアコパン・テプイを原産とするヘリアンフォラです。テプイとは、テーブル状の山(卓上台地)のことで、断崖に囲まれています。テプイは、先住民の言葉で『神の家』を意味するとか。

この植物は、テプイの山頂平原に生育地し、熱帯でも標高が1000mを優に超える高山なため、冷涼な環境に自生しています。また、雨が多く霧が発生する所のため、高湿度でもあります。断崖絶壁に囲まれた高山の頂で、霧に包まれ生息しているなんて、非常に神秘的な食虫直物ですよね。

ヘリアンフォラの特徴

虫を捕らえる仕組み

捕虫葉は、他のサラセニア科の植物と同じく筒形をしています。蜜腺は、筒の内側に多く分布し、引き寄せられた獲物が下向きに生えた毛に足を取られて、底にたまった消化酵素を含む液に落下する仕組みになっています。

食虫植物 サラセニア ヘリアンフォラ・プルチェア アコパンテプイ Heliamphora pulchella Akopan Tepui

ネクタースプーン

成葉の先端の赤くて丸いスプーン状の突起は、ネクタースプーンと呼ばれる最も大きな蜜腺で、ヘリアンフォラにだけある特徴です。ネクタスプーンが出来ると生育状態がいいということです。

ネクタースプーンを指標に生育環境を調整するといいですね。

蓋がない筒状

ヘリアンフォラには蓋がありません。葉の両端がくっついて筒状になっており、単純で原始的な構造です。雨や水やりの際、水が入り込みますが、余分な水はスリットから排出されます。

生長による耐性

幼苗の頃は、高温や乾燥に弱く、環境を整えてやらねばなりませんが、大苗になると多少丈夫になり、耐性が付くようです。まあそこまで育てられたら御の字なのですが…。また、我が家のも幼苗で長さ5㎝、幅1~2㎝ですが、大きくなると長さ15㎝、幅8㎝くらいになるようです。

我が家の育て方・環境

環境によって、生育や捕虫袋をつける温度帯なども違うと思うので、育てながら探っていきたいと思っていますが、基本的な管理条件として、温度・湿度・光の条件はざっくりと押さえておきたいと思っています。指標は、次の通りです。

  • 5℃~25℃以下の範囲で、できれば20℃前後で育てる
  • 夏は直射日光を避けるが、年中日当たりを好む。
  • 目標空中湿度は50~70%。

そこで、蓋付きのガラス瓶で管理します。霧吹きで常に湿らせて瓶の内側にも水滴を付けています。風通しは植物を育てるのに重要なので、1日に数回換気させて、蓋をするときに霧吹き。

気温により、室内で管理する。大まかにいえば、暑い時期と5℃以下になる時期は室内管理。室内管理で充分な光を当てられない時は植物育成用のLEDライトを使用。それ以外は、屋内外で穏やかな日照のもと管理する。日照で瓶の中が高温にならないように注意。

こんな感じでしょうか。

栽培容器を選ぶポイント

食虫植物 サラセニア ヘリアンフォラ・プルチェア アコパンテプイ Heliamphora pulchella Akopan Tepui ガラス容器
栽培している容器

苔栽培やテラリウム・アクアリウム水槽などもありますが、手ごろなのが見つからない場合は、保存用ガラス瓶などキッチン用品から手ごろなものを探すのも手ですよ。

選ぶポイントとしては、ガラス製であることや大きさ寸法や容積、使いやすい形状などですが、蓋も透明なものを選びました。上から光が通るほうが栽培しやすいと思います。直射日光は、瓶の中の温度も上昇するので避けますが、明るさは必要です。日照条件がよいと深紅に色づきます。秋から冬にかけては、瓶の中が高温にならないように注意しながら、できるだけ日に当てたいと思います。

我が家はいろいろ探したのですが、IKEAのPOMP(ポムプ)花瓶/ランタン・クリアガラス高さ18㎝・直径14㎝と同じくIKEAのIKEA365+シリーズの蓋・ガラス直径14㎝を選びました。

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この花瓶を選んだポイントは、

  • ガラス製は樹脂製に比べて経年劣化がない。
  • 2~3号くらいのポット苗を入れるのにちょうどよい容積です。特に高さがいい感じです。
  • 上に広がった形状で、植え替え時やお手入れ時に手を入れやすい。

蓋については、

  • ガラス製であること
  • 花瓶の蓋にちょうど大きさが合った

が選んだポイントです。この蓋について詳細説明すると、この保存容器の蓋は、蓋だけ別売りしています。もちろん花瓶と保存容器の蓋は、セット商品ではなく、売り場も違います。が、径も同じでぴったり合いました。蓋はシリコン付きなので、シリコンを付けたまま密閉するか、シリコンを取り外して、ただのガラス蓋として使用するかは育て方次第です。我が家は、常に多少の空気の出入りがあるほうが安心かと思いシリコンを外して使ってます。ちなみにシリコンを取り外すと密閉はされないし、蓋はガタガタと動きやすいです。

育てるときの留意点

用土

ミズゴケに植え付けました。栄養もあり、通気性も保水性もあります。ガラス容器では、乾き具合がよくわかるのがいいですね。通気性を考え、あまり硬く詰め込まずふわっと株を包み込むように植え付けました。根が生長できるよう適度な深さと広さを考慮しました。

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食虫植物だけに餌は必要?

光合成をするので、餌を捕虫葉に入れてやる必要はないようです。

実は、ウツボカズラを3年ほど育てているのですが、こちらも袋に虫が落ちなくても、関係なく袋もできるしすくすく育っています。だけど、迷惑なコバエを捕獲したとき、ついつい袋に投入しちゃってます。熱帯魚のフレーク状の餌も少量入れてみたことがありますが、異変はありませんでした。

ウツボカズラ ネペンデス・アラタの記事はこちらにありますので、よろしかったらみてください。

蓋付き瓶管理では通気性悪いのでは?

これは一番心配しています。植物たくさん育てていますが、高湿度の環境を好む植物でも空気の流れは必要です。風通しがわるいとカビや病気が発生しやすいですね。今は、朝夕二回蓋を開けて換気し、瓶の内面に霧吹きをしています。

容器中の温湿度をモニターする

容器内の温湿度がどの程度かきちんと知りたい場合は、小型の温湿度計が便利です。ある程度予想がつくようになれば必要ないですが、育成が初めてで、自宅での適切な環境や条件を探っている時にはあったほうが断然わかりやすいです。下の写真の温湿度計は、容器の内側にセロテープでつけています。簡単でいいですよ。

食虫植物 サラセニア ヘリアンフォラ・プルチェア アコパンテプイ Heliamphora pulchella Akopan Tepui
軽量コンパクトな温湿度計

我が家で購入したものとはちょっと違うようですが、ほぼ同じものをご紹介しておきます。

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育ちの記録

9月の様子

まだ、暑い日が多いので、空調管理した室内の窓際で管理しています。

食虫植物 ヘリアンフォラ セファロタス フォリキュラリス ガラス瓶
(左)ヘリアンフォラ (右)セファロタス・フォリキュラリス

日中の気温が20℃くらいになったら、日中は外に出して日光浴させてあげたいと思います。

10月の様子

ゆっくりですが順調に育っています。9月は室内の窓際に置いていたので赤味は減りましたが、新しい葉はライトグリーンで初々しくとてもきれいな色です。

食虫植物 サラセニア ヘリアンフォラ・プルチェア アコパンテプイ Heliamphora pulchella Akopan Tepui

上の写真には、死角になって写っていませんが、下の写真の中央に新しい葉が出てきています。これはまだ開いてないです。

食虫植物 サラセニア ヘリアンフォラ・プルチェア アコパンテプイ Heliamphora pulchella Akopan Tepui

気温の低くなってからはベランダに置くようになりました。陽に当てるときは、中の温度が上がりすぎないように、ガラスの蓋をずらして熱を逃がしています。こまめに霧吹きもしています。 いつも十分にミズゴケが濡れていますが、逆に蒸れて根腐れしないように注意ですね。

11月の様子

食虫植物 サラセニア ヘリアンフォラ・プルチェア アコパンテプイ Heliamphora pulchella Akopan Tepui

残念ながら紅葉はまだですが、新葉にネクタースプーンが出来そうです。このままネクタースプーンが形成されると順調に育っていることなので、安心できます。

1月の様子

過保護に育てたせいかこの冬は色づきませんでした。朝から16時頃まで、ベランダの良く日の当たるところに置いていたのですが、夜は室内に取り込んでるので、ぬくぬく適温で育ててしまっているかもです。また、ガラスの蓋は、少しばかり光線をカットするだろうし、赤くなるのに必要な紫外線が足りなかったかなと推測してます。ネクタースプーンの赤味も薄れて、全体にきれいなライトグリーンです。冬の間新しい葉も出てきています。

食虫植物 サラセニア ヘリアンフォラ・プルチェア アコパンテプイ Heliamphora pulchella Akopan Tepui
2022.01.20

ベランダで陽に当てるときは、密閉すると蒸れるので少し蓋をずらしています。

3月の様子

新しい捕虫葉が育ち数が増えてきました。また、古いのは茶色くなり、新旧が入れ替わりつつあります。

食虫植物 サラセニア ヘリアンフォラ・プルチェア アコパンテプイ Heliamphora pulchella Akopan Tepui

最近、日中ベランダで陽に当てるとき、ガラス蓋を取るようにしています。少しずらすだけでは、中がムッとするくらい蒸し暑くなるからです。開放状態は乾燥するので、心配していたのですが、初めは霧吹きをこまめにかけ、徐々に慣らしていくと、最近では、朝・夕2回の霧吹きで大丈夫になってきています。案外乾燥にも強い印象です。まあ少しづつ乾燥した空気に慣らす必要はあると思います。

また、ミズゴケが乾いてカラカラの状況にはしたことがなく、常に湿り気があるようにしています。水やりは、ミズゴケの表面が若干乾いて白くなっているくらいになると、じょうろでさらっと水をかけています。だいたいですが、週に2回くらいですね。水やりは、定期的にではなく、様子をみて頻度を調節するといいですね。あとは、霧吹きで調整する感じです。

食虫植物 サラセニア ヘリアンフォラ・プルチェア アコパンテプイ Heliamphora pulchella Akopan Tepui

で、ガラス蓋を外したことで、赤く色づきました。紅葉は、アントシアニンが合成されて色づくのですが、主にUVAの紫外線域で合成されるようですね。ガラス蓋は、紫外線を結構カットするのですね。で、外したとたん、すこしづつ赤くなってきました。

もともとヘリアンフォラは高山の頂の冷涼な環境に生育するので、寒さには強いはずです。紫外線に関していえば、原生地は高山の頂なので、強い紫外線に曝されているはずなんですが、雨が多く常に霧が発生しているという状態なので、紫外線に対する耐性がどの程度かは、まだ育てながらの試行錯誤ですね。日本の場合、紫外線の強いシーズンは暑さも伴ういますしね…。乾燥にも慣れてきたので、まだ風が冷たいこの季節は、このまま様子をみながら育てるつもりです。そろそろ夜もベランダ管理にしようと思っています。

4月の様子

食虫植物 サラセニア ヘリアンフォラ・プルチェア アコパンテプイ Heliamphora pulchella Akopan Tepui

新芽も上がってきていますし、ネクタースプーンも形成されているので、順調に育っていると思います。今くらいの気候がベストなのではないでしょうか。

食虫植物 サラセニア ヘリアンフォラ・プルチェア アコパンテプイ Heliamphora pulchella Akopan Tepui

4月に入って、曇り空の日や雨の日が増えました。気候はさわやかで気温も穏やかです。昼夜ベランダでの管理になりました。日中は、ガラスの蓋を外しているため赤味がでてきれいです。夕方になると蓋をして、空中湿度を高めています。置き場所は、下の写真の場所で、ベランダの半透明フェンスの内側です。この場所は、同列に置いているハオルチアに合わせて遮光ネットを使い照度を調節していて、晴天の日には10,000~12,000 lux程度の照度になる場所ですが、ヘリアンフォラやセファロタスにも適しているようです。お天気の良い日は朝夕霧吹きし、水やりは、じょうろで様子を見て〔一週間に一度程度〕さらっと水やりしています。

ヘリアンフォラの管理場所 4月

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