DIY!室内の壁のペイント(塗装)は意外と簡単:壁紙の上からきれいにペインティングするコツ – 単色でも多色でも思いのまま

壁 ペイント DIY

日本ではクロスの張り替えがポピュラーで、ペンキを塗るのはまだまだ普及していないですよね。我が家は初めてながら、単色塗りと写真のような多色使いに挑戦してみました。ですが、やってみてびっくり! 思ったより簡単にリーズナブルで部屋が見違えるようになります。やる前はきれいに塗れないのではとか、失敗したらどうしようとか思っていたのですが、塗装はやり直しがきくので、初心者でも恐れずトライできますよ。

においの少ない環境配慮の水性のペンキも最近は色数が豊富に出ています。準備をキチンとすれば、一日で仕上がります。お部屋のイメージを一新したいと思い立ったら、一面だけ色を変えてみるといいですよ。ペイントなら簡単にできてしまいます。

今回初めて挑戦してみて注意する点やコツについてまとめてみました。

また、この壁の対面を下の写真のように濃い色の単色塗装とステンシルで仕上げました。ステンシルの方法やコツなどは、こちらの記事にまとめましたのでご覧ください。

壁 塗装 ペイント ゴールド ステンシル マンダラ

壁面塗装のメリット

リーズナブル

壁ほぼ2面分(約18㎡)の塗料とローラーなどの道具を揃えました。全部で¥14,000程度でした。塗料はまだ余っていて、あと5㎡くらいは塗れそうです。

表現自由自在

単色をムラなくきれいに塗るのも簡単ですし、ステンシルやスタンプを使ってみたり、グラデーションなどの多色使いなど、表現は自由自在です。

壁 塗装 ペイント ステンシル マンダラ ゴールド

上の写真はステンシルを使って壁を装飾した例です。ステンシルを使った塗装についてはこちらに記事がありますのでご覧下さい。

技術的に簡単

クロスを自分で貼り替える場合は、ロールの境目合わせに気を使いますが、塗装はそれがありません。2~3度重ね塗りをすれば誰でもムラなくきれいに塗れます。塗り直しもできます。

クロスの上から塗装するとクロスとクロスの境目が目立ちにくい

経年によりクロスが縮んで隙間ができますが、クロスの上から塗料を塗ると目立たなくなります。少し気になる隙間やキズがある場合は、隙間の充填剤などで補修をしてから塗装すればいいですよ。

尚、クロスの上から塗装する場合、クロスに凸凹のある模様がある場合やテクスチャーはそのまま出ます。

壁面塗装のデメリット

大きな凹みやキズはカバーできない

キズや凹みも程度によりけりで塗料だけでは限界があります。クロスを充填剤などで補修してみても明らかに違和感がある場合は、塗装ではなくクロス貼り替えのほうがきれいになるでしょう。

塗料を塗る前に下準備が必要

壁紙には無いように見えても、小さなホコリが付着しています。塗装の前に乾いた布などで拭いておかないと、綺麗に仕上がりません。また、床や対象塗装面以外の壁が汚れないようにマスキングテープやビニールシートで保護する必要があります。きちんとやれば、気を煩わせず作業を効率よく進めることができますが、下準備を念入りにすると結構時間がかかります。また、塗料で汚れないように家具を撤去・移動も必要です。

塗料やローラー、刷毛などの後始末

トレイや刷毛など、塗料が乾かないうちに洗い流せば水性ペンキの場合は再利用ができますが、洗うのが面倒に感じる方もいらっしゃるかと思います。ローラーのスポンジやペンキを入れるトレイなどリーズナブルなものにして使い捨てする方が手っ取り早いかもしれません。

施工する前に

お天気のいい日に施工しよう

カラッとしたお天気のよい日に風通しよくして実行しましょう。ペンキの乾きがはやいです。我が家では8畳の寝室の壁2面(2~3回重ね塗り)で、下準備含めて3時間程度でした。最後の乾燥にプラス1時間で合計4時間ですね。

どんな塗料を選べばいいか

塗る面に適したものを選びます。我が家では、室内用の水性塗料で、クロスの上から塗るタイプのものを選びました。クロスの上の塗料なら下地に何のダメージもありません。将来クロスを剥がして貼り替える大きなリフォームをすることになっても安心ですよね。おそらくどこのご家庭もクロスの上から塗装できるタイプがもっとも使い勝手が良いと思います。

水性塗料のよいところ

  • 取り扱いが簡単
    水に溶けるのが水性塗料です。なので水で薄めて使うことができます。しかし乾燥すればしっかり定着し、水でにじんだり落ちることはありません。また、作業中、誤って床をペンキで汚しても乾く前ならすぐに水でふき取ればきれいに取れますし、刷毛なども乾く前なら水洗いできます。いろいろ取り扱いが簡単なのが特徴です。
  • 安心
    油性ペンキのように揮発性の溶剤をほとんど含まないので引火性がなく安全です。また、シックハウス症候群や大気汚染の原因になる揮発性有機化合物が少ないので健康や環境にやさしい塗料です。
  • においが少ない
    水性ペンキはにおいが少ないです。油性塗料のようにシンナーなどのにおいはありません。しかし、わずかに水性塗料自体のにおいはあります。15時には作業を終え、窓を開けて換気して寝る時にわずかににおいが残っていましたが、気になるほどではありませんでした。24時間換気で翌朝には、まったくにおいは消えていました。

色は必ず目で確かめて

必ずカラーサンプルを見て決めましょう。ホームセンターは実際に目で確認して購入できますが、取り扱うメーカーや種類・カラーが限られますよね。気に入った現物があればいいのですが。やはりネットの方が種類は豊富です。しかし画面では正確な色はわかりません。ネットで購入する場合は、気になった色のサンプルをまず取り寄せできるところで購入すると安心です。少量の塗料をパウチにしたサンプル(有料)などがあるショップもあります。塗料サンプルは色の確認だけでなく塗装面の素材とのマッチングや粘度など確かめることができます。

尚、液体の色と乾燥した後では、多少色が変わりますので必ず乾燥した後の色を確認してくださいね。

我が家が使った水性ペンキは、アトムハウスペイントのフリーコートです。ホームセンターで入手しました。数件のホームセンターをまわって気に入ったので購入しました。このペンキを選んだ理由は、カラーが豊富なことと、多用途でいろいろなものに塗装できること(木・鉄・コンクリート・クロスなど)、そして3分つやという点です。ちょうどいい落ち着いたつやで粘度もちょうどよく、水で薄めずそのままで塗りやすかったです。汚れも付きにくく、付いた汚れも取れやすいとのことです。

思ったのと違う仕上がりになったら

面積が大きくなると淡く見える場合もありますので、小さなサンプルで確認しても、いざ壁に塗ってみると思ったのと違うと感じる可能性もあります。

塗装にしても、クロスの張り替えにしても一番こわいのがコレですね。我が家でも一番心配したのが、コレです。

水性ペンキの場合ムラなく塗るには2~3回の重ね塗りするといいです。1回塗って思ったよりも色が薄かったあるいは濃かったと感じた場合、いったんそこでやめて、完全に乾かし、変更したい色に塗り替えることができます。尚、薄い色から濃い色への塗り替えは比較的簡単ですが、濃い色から極端に薄い色への変更や、全く色相が違う色(緑色→赤色など)の塗り替えは、水性ペンキの場合、下の色が透けて出てくる可能性があります。途中で色を変更できるかどうかは塗料の性質や色によるので、一概には言えませんが、塗りなおす場合は同系色の濃淡の変更にとどめておくのが無難だと思います。

まずは、壁一面だけ塗ってみる

もっともシンプルに部屋のイメージを一新しようと思ったら、お部屋で一番目がいく壁を一面だけまずは変えるといいですよ。お好みの色でアクセントカラーにします。それでも十分イメージ変わるし、一面仕上げてから他の壁どうしようか、なんて考えることもできるので、かなり自由に進めることができるのもDIYのよいところです。

意外と簡単!多色塗り

色に迷ったら、ぼかし模様

壁 ペイント DIY

壁の色に変化が欲しい場合や、色選びに悩んだ時には、多色使いで壁を仕上げてみるのもいいですよ。我が家は今回この方法で壁一面を塗装しました。朝焼けの空のイメージです。掛けようと思っていた絵とのマッチングも考えました。スポンジでポンポンと叩いて塗装するので、均一に塗るときよりも色ムラを気にする必要もなく、技術もいらないし、塗料も少なくてすみます。見た目も気分が上がるほどかなり素敵に仕上がりますよ。

ぼかしを失敗させない色の選び方、構成

  • 同系色の濃淡にする
  • 色相がちがっても明度を揃える
  • メインの色は3色まで、その中で一番多用する主役の色を決める。それに色相・明度がメインの色と異なるものをプラス1色加えてアクセントに少量使うと変化がでる
  • 細かくぼかさず大胆に…色の面積比をつける

我が家では色相が異なって明度が同じくらいの3色、淡く灰色がかったラベンダー、オレンジ、グリーンに、白に近い色をアクセントにプラスしてみました。アクセントはメインより明るい色をハイライトに使いました。主役はラベンダーです。ただし右の壁にグリーンが自然に移っていくので、右に行くほど緑の面積も多くなっています。色は多色すぎるとまとめるのが難しくなるので、メイン2~3色にアクセント1色がちょうどよいと思いました。

ぼかしは細かすぎてもメリハリがなくなるので、作業しながら時々、少し離れて見てバランスを見ながら進めるといいですよ。上から塗り重ねて修正できるので、恐れず進めることができます。

写真は、アクセントの白っぽい色が効いてる部分です。

壁 ペイント 多色使い ぼかしDIY

大きめの画用紙などに試し塗りしてみる

色の構成や面積比、スポンジの使い方など、あらかじめ大きめの画用紙などで試し塗りするといいですよ。だいだいコツがつかめます。

3面でパノラマ効果を出す

我が家は、ベッド背面の壁の段より下を4色使いのぼかし模様で塗装し、段より上と左側の角を4色の中の1色(淡いラベンダー色)、向かって右側の壁は4色の中の1色(淡いグリーン色)に自然に移り変わるように塗装しました。当初は壁一面だけ試しに塗ってみる予定だったのですが、塗料も余ったし、途中でパノラマに仕上げるアイデアが浮かんだので、予定変更で左の角と右の壁も塗装しました。パノラマになる仕上がりなので、お部屋に広がりが出る効果もあります。今回は、3面の塗装で終了して、天井と対面の壁は手を付けていません。どうするかはまた次の機会の楽しみにしています。

壁 ペイント DIY

写真は左角と右隅です。

壁 ペイント DIY
壁 ペイント DIY

施工の準備

準備は万端に

服装はペンキで汚れても平気なものを用意しましょう。作業着か捨てようと思っていた服などがいいです。

薄手のビニール手袋はフィットするものが作業しやすいです。途中で着脱する場合を考えて何枚か多めに用意しておくといいです。我が家では10枚入りのものを使いました。道具などもそろえておきます。

準備する塗装道具

ローラーやトレイなど、セットでお得に販売している場合もあります。ただし、ローラーなどが思った大きさでない場合もあるので確認して購入しましましょう。

我が家では、多色使いのぼかしの予定なので、スポンジを各色分用意しました。塗装面と非塗装面の境目の細かいところは小型の刷毛を使い、大きな面積を単色で塗りつぶす部分にローラーを使いました。

ローラーは、ローラーハンドルとローラーと別売りで購入しました。ローラー部分は、洗って再利用することはほぼ考えられないので、スペアを購入しておきましょう。ローラーとローラーハンドルのサイズはいろいろありますが、径・横幅どちらも大きくなるほど大面積用となります。ローラーとローラーハンドルは同じサイズで合うかどうか確認して購入します。うちでは大面積用の9インチレギュラーサイズのローラーにしました。

  • 塗料
    面積を計算して分量を出します。ペンキの説明を確認しましょう。水性塗料をムラなく塗るには2~3回塗りする必要があるので、その分も考慮します。
  • ローラーとローラーハンドル
    広い面を塗るのに適します。ローラーのスポンジは、必要な色数だけ用意します。我が家ではラベンダーとグリーン用の2個のローラー用スポンジを用意しました。
  • ペンキ用トレイ
    ローラー用を一つ買いましたが、百均のトレイでも十分です。色の数だけ準備
  • スポンジ
    ぼかし用に百均の浴用スポンジ2個入り×2購入とメラニンスポンジ
  • 刷毛
    隅など細かい部分用(平筆でもよい)
  • マスキングテープ
    クロスの上から使えるもので幅広のものを数本用意〔6~8畳部屋なら3~4本用意〕
  • 養生シート
    ロールのものが使いやすい。床やドアなどペンキ付着防止に使います。
  • 作業着
  • ビニール手袋
  • ぼろ布多数
  • 脚立
塗装 道具

施工手順

下準備

作業の下準備をまとめておきます。

  • 家具の撤去、移動
    汚れていけないものを部屋から撤去したり、塗装面から離れたところに移動しましょう。
  • 壁をきれいにする
    壁のホコリを落とし、剥がれやキズなど気になるところを補修しておく。剥がれは木工用ボンド、小さなキズやクロスのつなぎ目は、クロス用充填剤で埋めておく。
  • 床の保護
    思った以上に塗料が垂れます。塗装面から1mくらいはビニールシートを敷くと安心です。
  • マスキング
    スイッチ類、幅木、ドア、壁面の境目など汚れてはいけない部分にマスキングテープとビニールシートを貼ります。マスキングは丁寧にした方がよいです。
壁 ペイント マスキング

塗装開始

塗料をよくかき混ぜて、トレイに適量移します。

塗装 道具

境目や細かい部分は、先に小さな刷毛で塗ります。

壁 ペイント DIY

多色使いのぼかし模様

まずは塗装前に壁全体を見回して、どこにどのような色を置くかイメージします。出来上がりをイメージする感じです。そして家具を置いた時のことも考えます。ぼかし模様とはいえ、いい感じの部分がきちんと見えるようにするといいですよね。

壁 ペイント

ぼかし部分は、スポンジで叩きながら進めます。色を変える時は完全に乾いてから、なじませるときは乾いていないうちに別の色をスポンジでポンポンと叩きながらなじませます。時々、少し離れて色のバランスを見ます。最後にアクセントになる白を少量使います。上から塗り重ねてやり直しがきくので、全体を一度仕上げてみて、気になるところを直していけばいいと思います。アクセントの白っぽい塗料は、使う量が少ないため、塗料容器から直接スポンジにとって使いました。

壁 ペイント DIY
壁 ペイント DIY

単色塗り

マスキングをし、先に境目や隅、スイッチ盤周囲などの細かい部分を筆や刷毛を使って塗り、あとはローラーを使って塗ります。

壁の際までローラーを使うとローラーの径によっては、天井や横壁面など隣接する壁にもローラーが接し、汚してしまいます。

境目は刷毛で太めの幅で塗っておくと安心ですよ。

壁 ペイント DIY
壁 ペイント DIY

ムラなく塗るときの注意

塗料はよくかき混ぜて使います。

1回目塗り

クロスの凸凹の凹の部分にも塗料がしっかり入らないと写真の丸ようなムラが出きます。ローラーやスポンジをしっかり押し付けるように使ってしっかり凹にも塗り込みましょう。ただし、一度に厚塗りは乾燥しにくかったりきれいに仕上がらないので、基本厚塗りせず、しっかり乾かしてから塗り重ねます。

2回目塗り

少し乾燥させて、全体を塗装しながら、ムラが気になる部分をしっかり塗り込みます。乾燥させて、ムラが気になる部分があれば、もう一度(3回目)塗装します。

壁 ペイント DIY

特に濃い色は、色ムラが目立ちやすいので2回以上の重ね塗りすることになります。時間はかかりますが丁寧に塗り重ねると均一に仕上がります。

この壁の塗料はアトムハウスペイント フリーコートのインディアンターコイズ(1.6ℓ)です。

使用した塗料の情報

壁 ペイント DIY

うちで使った塗料の情報をまとめておきます。

塗料:アトムハウスペイント フリーコート

うちでは以下の4種類を使いました。

  • ローズミスト(1.6ℓ)
    左角・壁上段・正面壁メイン色(淡いラベンダー)
  • スノーグリーン(0.7ℓ)×2
    右壁面・正面壁メイン色(淡いグリーン)
  • ピーチベージュ(0.7ℓ)
    正面壁メイン色(淡いオレンジ)
  • エクルベージュ(200㎖)
    正面壁アクセント色(白に近いグレー色)

フリーコート 3分つや 標準色 1.6L(アトムハウスペイント/水性/多用途塗料)

価格:5170円
(2024/5/1 18:22時点)

正面壁の多色使いのぼかし塗りは、塗り重ねが少ないので1度塗りの塗り面積で換算してOKです。実際、購入した容量で余りました。

スノーグリーンは正面壁に使った後に余ったので、当初の予定を変更して右側壁にも塗りましたが、2度塗りでは気持ち足りませんでした。で、もうひとつ買い足しました。初めから1.6ℓ買っておけばよかったのですが計画は変わるものです(#^^#) 時間をおいて塗り重ねられるのも塗装のいい点ですね。

塗り面積(2度塗りした場合は半分の塗り面積)

塗料の容量ごとの塗り面積は以下の通りです。

  • 200㎖
    2㎡(1㎡)…標準45色(調色対応なし)
  • 0.7ℓ
    5~7㎡(2.5~3.5㎡)…標準45色(調色対応267色)
  • 1.6ℓ
    10~15㎡(5~7.5㎡)…標準45色(調色対応267色)
  • その他
    • 3ℓ
      19~28㎡(9.5~14㎡)…標準10色(調色対応267色)
    • 7ℓ
      50~70㎡(25~35㎡)…標準5色(調色対応なし)
    • 14ℓ
      100~145㎡(25~35㎡)…標準5色(調色対応なし)

乾燥時間

塗料の乾燥時間の目安です。


  • 約1時間

  • 2~3時間

特徴

豊富なカラーバリエーション。屋内外の色々なところに、色々な素材に塗れる水性多用途塗料。落ち着いた3分つや。しかも汚れに強い。もちろん、低臭タイプでホルムアルデヒド規制対象外(F☆☆☆☆)の製品です。安心ですね。

詳しくは、アトムハウスペイントさんのホームページをご覧ください。取扱店も載っています。

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