〔2019年10月10日〕プラ鉢のペインティング例⑧を追記しました。


植物を購入するとき、どんな鉢に植えようかと鉢を選ぶのも楽しみの一つです。ですが置き場所なんかも想像して、なかなかぴったりと合う鉢を見つけられない時ありませんか?
そんな時は、手持ちの鉢をペインティングするといいですよ。よくあるプラや陶器の鉢を自分好みにペインティングすれば、お部屋にしっくりする植木鉢が作れます。はやりのコンクリートの植木鉢は、とってもかっこいいのですが重量もありますね。ウォールシェルフなど耐荷重制限があるところに置くのはためらいがあります。最近プラスティックの植木鉢もマットなものやラフな質感のデザインの良いものが増えてきましたが、ちょっと色を差したり、素材感をつけるとシャビーでマットな風合いの植木鉢を作ることができます。
植木鉢とおなじ手法で、なんと寝室の壁をペイントしてみました。興味のある方はどうぞこちらも見てください。
アクリル絵の具について知っておくこと
絵の具はアクリルカラーが便利です。百均などでも手に入るし、お手軽です。水で溶けるのですが乾くと水で落とすことはできません。水に強い性質があります。しかし、プラスチックや陶器・ガラスなどつるっとした素材の上に塗装する場合、乾くとビニールを剥がすようにペランと剥がれやすいです。ペランと剥がれないようにするには、絵の具の接着を強くする下地処理剤のプライマーを使うと強度が増します。
プラ鉢のアクリル塗装について
市販されているプラ鉢もプラスチックの種類や表面のテクスチャーによって、乾燥後アクリルカラーが剥がれにくいものと、剥がれやすいものとがあります。
我が家では、プラ鉢のペイントを気軽にやっていますが、ほとんどのプラ鉢で、下地処理せずそのまま塗装するだけで、塗装が剥がれることなく一年以上持っています。ですので、うちではプラや陶器のペインティングにプライマーを使っていません。それは、飽きれば剥がせばいいとか、塗り重ねて使えばいいくらいの軽い気持ちで描いているからもあるのですが、強度の点でも、そんなに簡単に剥がれ落ちていません。植木鉢を雨ざらしにしたり、擦ったりしなければ、今のところ一年以上剥がれていません。
ただ、一度百均の鉢で、塗料がはがれやすいものがありました。少し試し塗りをし乾かしてみて、少しの濡れや爪でこすった時にすぐに剥がれてしまう場合は、表面にサンドペーパーをかけると剥がれにくくなります。もっと剥がれにくくする場合は、サンドペーパーをかけた上にプライマーやジェッソを塗布して下地をつくります。その上に塗装をすると持ちが違います。
剥がれにくいペインティング方法
また、塗り方にもコツがあります。
刷毛や筆でムラなく塗ると剥がれやすいです。要するに均一な厚塗りは剥がれやすいし、キズがついても気になります。スポンジなどでムラを作るように叩きながら色付けする方法は、薄付きで塗料が密着しやすいので剥がれにくく、しかも初めからムラを効果的に作っているので、少しキズがついても目立ちにくいのです。ただし、色を重ねすぎるとやはり剥がれやすくなるので、その点だけ注意すればとても簡単な手法だと思います。準備も手間も簡単で、想像以上の仕上がりになるのでお勧めですよ。
アクリルカラーを塗装した鉢の取り扱い
屋外で使うと劣化しやすいので、主に室内で使うようにします。また、絵の具は乾燥すると水には溶けませんが、塗装面は頻繁に水に濡らさないようにしましょう。刺激が多いと剥がれやすいので。ですが、植木鉢の表面って水をかけることあまりないと思うので、丁寧に扱うということで、そこそこ大丈夫だと思います。
プラ鉢のペインティング例①
水差しで増やしたフェレデンドロン・シルバーメタルを植える植木鉢をつくります。
リビング窓際の奥行きの狭いウォールシェルフ(耐荷重3㎏)に置きたいので、軽量なプラ鉢を使います。
〔完成〕
〔元のプラ鉢〕
使用したのは、白のプラ鉢で、ちょっと黒い擦り傷がついてしまったものです。形は好きなのでリメイクします。
素材の色を基調にしたペインティングは割と簡単です。

うちでは筆代わりとして、百均のメラニンスポンジを愛用しています。小さくて弾力があるので使いやすいですよ。そのままでもいいし、手でちぎってデコボコさせた面に絵の具を塗って使うと自然なムラが出しやすいです。(下記ペインティング例⑤はちぎったスポンジで彩色しています。)
アクリルカラーも百均のもので、白と金と青(写真には載っていませんが後で少し加えました)を使いました。プチトマトなどの容器の蓋など使い捨て出来るもので絵の具を溶いてます。
光沢のあるプラ鉢だったので、塗りやすい程度に少しの水で溶いた白をスポンジで全体に塗ります。ムラムラや塗装跡は返って味になります。


乾いたらスポンジに金色の絵の具を少量ずつ付け軽くたたくように付けていきます。叩いたあとに泡立ったような凸凹ができるとコンクリートの素材感に近くなります。絵の具の濃度は水で溶かずそのままでもいいですし、塗りやすい程度に少しの水で溶くなど調整するといいと思います。色は薄い順に使うか、スポンジの面で色分けして使うのもいいです。面倒なので素手でやってますが、アクリルカラーは落ちにくいので気になる方はビニール手袋した方が無難です。


いかがでしょうか。案外簡単にリメイクできました。
出来上がり

棚や他のディスプレイと調和する植木鉢になりました。
プラ鉢のペインティング例②
元の色をポイントにしたペインティングの例です。


ハオルチアを植えた小さなプラ鉢に風合いをつけました。オブツーサを植えた茶と深緑の植木鉢は、白のアクリル絵の具をスポンジで叩くようにして彩色しました。絵の具の濃度を調節して元の色が透けている部分を作ったりして風合いをだしています。白で汚した感じとも言えますが…。元の色と塗装する色の面積比を変えるだけで雰囲気が変わります。これらは白多めにしてみました。万象を植えた手前の黒い鉢は、もともと茶色い鉢なので、完全に黒塗りした後に白化粧しています。
受け皿は、半端になった食器など使っても面白い

我が家では、割ってしまって半端になった皿などを受け皿に使っています。鉢との組み合わせを考えるのも楽しいです。
プラ鉢のペインティング例③
スポンジで濃淡をつけると大理石の風合いも簡単です。鉢は白で多角形なプラ鉢です。ちょっとゴミ箱にも見えます。それでイメージ変えてみました。



白を全体に塗りつけてから、金色や色をところどころにスポンジで着色し、乾いてからグレーと白でバランスをとります。グレーが濃いと思えば乾いてから白を叩き込むといった感じです。同じく色味がもう少し欲しいと思えば乾いてから加えたりして最後に再び金色をポイントにポンポンと叩いて仕上げてます。アクリル絵の具はあまり水で溶かないで使うと不透明で塗り重ねることができるので、気に入るまで作業をができます。ただあまりやり過ぎると剥げてきますので注意です。そういう場合はやはりプライマーで下地を作るのをおすすめします。
プラ鉢のペインティング例④

もともと白のプラ鉢に白を全体に塗り、続いて金を塗ります。その上から黒をたたくようにムラムラにつけた後、もう一度金をポイントに入れています。
鮮やかな緑に黄色の斑が入るクロトンは、とてもインパクトの強い植物なので、鉢も同じく個性は強く、しかしながらシックな雰囲気をめざしました。
ペインティング例③と④を並べてみました。

プラ鉢のペインティング例⑤

春になって、リビング窓際に鮮やかなポイントになる鉢が欲しくなり、さっそくペインティングしました。
植えるのは、細かいて若草色の葉が爽やかなアスパラガス属のスプレンゲリーです。

白のプラ鉢全体にピンクを塗り、乾かしたあとに白をスポンジで叩いていきます。スポンジは百均のメラニンスポンジで、自然な塗りムラがでるように表面を手でちぎって凸凹にしています。上から塗るアクリル絵の具は水で溶かずに使いました。
そのあとパープルとグレーをプラス。赤・青・黒・白の4色を混色してペイントしました。


陶器の植木鉢とともに並べてみました。

陶器の鉢と並んでいても安っぽくなく違和感もありません。インパクトのある色が、空間のポイントになって、いい感じです。奥にあるのはペインティング例③の鉢です。
ペインティング例③の鉢と並べてたところを撮ってみました。自然な感じになってます。

プラ鉢のペインティング例⑥

フィカス・ウンベラータの挿し木を植えるためにおうちにあった手頃な白いプラ鉢にペイントしました。
夏らしく爽やかな感じで着色しました。アクリルカラーの青と白を混ぜて作った水色を鉢全体に2度塗りします。ムラは気にしません。上から白色をスポンジでたたくようにして塗り、次に青と黒を混色した色をアクセントに数か所スポンジでたたき着色しました。その上からまた白をいれたり、色の配分をお好みにして仕上げます。


夏らしい鉢に仕上がりました。土の表面に小粒の軽石を敷いて、すっきりさせてます。
プラ鉢のペインティング例⑦


プラ鉢のペインティング③で植えていたデコラ・トリコロールが大きくなったので鉢を替えました。もとの鉢もわずかにグレーでヘアライン加工のような横縞があります。それでも結構おしゃれなのですが、体積的に大きいので部屋の中で白さがめだつため、少し変化をつけてみました。地を残して部分的に着色してます。



使った色は、白・黒・赤の3種類で黒と白をスポンジに取るときに適度に混色しながら叩いて着色しました。


地の部分と着色部分の比率はお好みですね。
プラ鉢のペインティング例⑧

地のライトグレーはちょうどいいトーンなので、地を活かして、中央帯状にポイントを入れてみました。ペイントの手順は、黒のアクリルカラーをスポンジにとって、ポンポンと軽く押しつけるようにペイントした上に、白と黄色を丸くのせました。白と黄色はスポンジの上に絵の具を丸く伸せてから押し付けます。


絵の具をスポンジに取るときは、筆で絵の具の量を調整してスポンジにのせると適量でちょうどいい大きさの丸がつくれます。白丸をリズムよく配置してから、アクセントに黄色をいれました。
もとの鉢は下の写真のひび割れ模様のあるライトグレーのプラ鉢です。直径8センチ。我が家のウチワサボテンのバニーカクタスが生長したのでひと回り大きめのこの鉢に植え替えることにしました。

棚やコンソールにディスプレイしてみました。イメージぴったりで満足♪


陶器のペインティング例
陶器の鉢にペインティングする例です。

もともと上写真のような白い陶器の鉢ですが、チェストの上に置くと白さがちょっと目立ちすぎな感じがしました。で、ペインティングして下の写真のように。やさしい色使いで柔らかな印象になりました。

アクリル絵の具は、白・赤・青・金の4色を使いました。

まずは、濃いめに水に溶き、鉢全体に白を塗ってから彩色します。大きめの刷毛を使い、刷毛の跡を残すようにしました。違う色を塗り重ねる場合は、乾いてから重ねます。お好みで混色したりして仕上げていきます。
コツは、濃淡を作ることと全体に均一な模様にならないようにすることくらいでしょうか。はっきりした模様を描くのも素敵だと思いますが、濃淡の色彩は失敗しにくく、癖がないので使いやすいですよね。

うまくいけばOKですし、いまひとつと思えば気に入るまで塗り重ねても大丈夫です。塗って乾燥しないうちは、洗ってしまえば簡単に絵の具を落とせます。気楽に楽しみながらお気に入りの一鉢、いかがでしょうか?
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