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カランコエ・オルギアリスです。昨年の秋、葉挿しで増やした苗がすこーし育ち、和の器に植え替えました。
植物って、育ちを楽しむ他に、器を選ぶ楽しみもありますね。オルギアリスをこの鉢に植えこんで、我ながらとても調和していると眺めてはにんまりする今日この頃です。
こちらは、親株の方です。育つとまた全然たたずまいが違いますね。
カランコエ・オルギアリスは、生長スピードは遅いですが、育てやすく、増やすのも簡単な植物です。
原産はマダガスカル、ユニークな多肉植物です。葉の表側は、シナモンパウダーをまぶしたような独特の色と質感を持っていて、おとぎ話の中の架空の植物のような風情があります。そして、どんなお部屋でもしっくりとくるインテリア性の高い植物だと思います。オルギアリスでも、和名では「天人の舞」「仙人の舞」とあり、我が家が購入したものは「天人の舞」のほうです。この違い(違いがあるのか?)についても後ほど触れたいと思います。我が家の育て方を紹介します。
目次
茶色い葉が個性的な多肉植物
カランコエ・オルギアリスは、ベンケイソウ科カランコエ属の多肉植物です。
葉に特徴があり、新葉はトリコームに覆われており、葉の表側はシナモンパウダーをまぶしたような茶褐色、裏側はシルバーグリーンで、葉が古くなるにしたがって葉の表面のトリコームが薄れて緑色になります。写真の一番古い葉の大きさは、茎から葉の先端までで14cmもあります。結構大きいですね。草丈は1mを超えかなり大きく育つようです。ただし、生長はとてもゆっくりということですが、8月末に購入して7か月の間に育った葉の数は、現在10枚目(対生なので5対目)が開きつつあります。ゆっくりだけど確かに生長しています。4月から6月の太陽の下では、生長が加速することでしょう。
写真の鉢は「鉢人」さんから購入したコンクリートポットの4号鉢です。
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カランコエ・オルギアリスの和名が2つ「天人の舞」「仙人の舞」、違いはあるの?
我が家のオルギアリスは「天人の舞」と書かれた札のついたもので、ガーデニングショップで購入しました。しかし、そのガーデニングショップには「仙人の舞」と書かれた植物がもう一つありました。「天人の舞」と「仙人の舞」、どちらも同じ特徴で全く判別がつきませんでしたので、店員さんにお話を伺いました。それによると、ガーデニングショップでは、生産者さんが表記したものを販売しています。自分たちの目から見ても見分けつかないし、特徴の違いを説明できないです。生産者さんのところでも、「天人の舞」「仙人の舞」と表記されたものを購入してきて、「天人の舞」の株から増やしたものは「天人の舞」、「仙人の舞」の株から増やしたものは「仙人の舞」として育てています、とのことでした。
とっても当たり前なのですが、生産者さんも仕入れの時の表記で育て、小売店さんも同じく仕入れの時の表記で販売するということですね。要するに皆判らないということなのだと思います。
そこで、「天人の舞」「仙人の舞」を見比べて、葉に傷のない状態のよい方の「天人の舞」を購入しました。
別名「金の卵」「銀の卵」
また、カランコエ・オルギアリスには、葉が茶色のものの他にシルバーのものがあり、その葉の形状から「金の卵」、「銀の卵」という別名もあります。そして「天人の舞」と「仙人の舞」が金銀にあてはめられていたりしています。この辺にもちょっと混乱を感じますね。
ネットの画像なんかをみると、「金の卵」は、カランコエ・オルギアリスだと判別つくのですが、「銀の卵」は茶色い部分が全くないか、葉のふちだけです。「銀の卵」は「シルバースプーン」と呼ばれるカランコエ・ブラクテアータともよく似ています。
カランコエ・ブラクテアータは、美しいシルバーグリーンの葉をもちますが、葉の形や枝ぶりは、オルギアリスとそっくりです。オルギアリスの方の葉が、ブラクテアータより大型のようですが…。
結局、カランコエの同属でなので、ちょっとした気候や個体差で分かれていった兄弟といったところでしょうか。
カランコエ・オルギアリスは、同じ株から増えたものでも葉の色に個体差がある
カランコエ・オルギアリスは、非常に簡単に増える植物です。左の青くて葉の大きい3本は同じ葉の葉柄の先の部分から生え、右の少し茶色い葉の3本は、カットした葉から生えてきたものです。増やし方については後ほど紹介したいと思いますが、左右で生えてきたときの色合いが見た目結構違います。葉の大きさの違いは、芽が出てからの日数の差です。写真左の葉柄の先の方の芽が出てから40日ほど経った後に、葉全体を横に2つにカットしました。写真の右側はカットした後で葉の先端側の半分から出てきた新しい芽です。同じ葉の葉柄の先と葉の中央で、生えてくる葉に個体差があることがわかりました。これは、気温や陽当たりと関係があるのかもしれません。
こんなこともあって、カランコエ・オルギアリスは1種類で、「天人の舞」も「仙人の舞」も同じもの。育った環境で、茶色の濃いものとそうでないものと個体差ができ、それが名前の違いになり、また「金の卵」や「銀の卵」の別名もついた。しかし「金の卵」がオルギアリスで、「銀の卵」は同じカランコエの仲間のブラクテアータである可能性がある。
これを我が家の見解としました。あくまでも個人的な見解ですが。どちらも育て方に違いなしですしね♬
カランコエ・オルギアリスの育て方
育てる環境
春、暖かくなる頃から夏、肌寒くなるまでは屋外で育てる。(4月中旬〜10月下旬)
暖かで穏やかな日差しを好みますので、陽に当たる場所に置きます。葉の発色も美しくなります。しかし、夏の直射日光には当てないなように注意します。夏は明るく風通しの良い日陰で管理します。
秋肌寒くなった頃から冬、春暖かくなるまでは室内の明るい場所で育てる。(10月下旬〜4月中旬)
寒さに弱いので、寒い季節は室内に置きます。昼間は暖かくても、夜肌寒く感じる季節になったら室内へ。ですが、冬でも日中の日差しが暖かい時にだけ、屋外に出して陽に当てるようにしていました。我が家はマンションで南向きのベランダです。冬でも日差しがさすときは20℃前後あります。そういう日は、わずかな時間でも陽に当てるといいです。
3月中旬になるとだんだん暖かい日が増えてきます。そうなると日中は屋外に、肌寒くなる夕方から夜は室内に置くようにしています。夜でも15℃程度の気温になれば、屋外に出そうと思っています。
水やり
多肉で乾燥に強いので、土が乾いて2〜3日経ってから、植木鉢の底から水が出るくらいたっぷりと水やりします。
あまり頻繁に水やりしなくて、少しくらい忘れていても平気です。暖かい季節は2〜4日に一度、冬は1週間に一度くらいのペースでしょうか。冬でも我が家の室内は、室温が安定して23℃程度あります。それで1週間に一度くらいです。土の状態を見て水やりの頻度を調整します。土がいつも湿っているような状態は避けましょう。
害虫
カイガラムシに注意。我が家では冬場室内の植物たちにカイガラムシが発生しました。白い綿埃のようなものが、葉や葉の付け根あたりについていたら増えないように早めに取り去ります。爪楊枝など使うと便利です。いつも観察して気が付いたら取るようにしていれば増殖を免れます。
カランコエ・オルギアリスの増やし方
葉を葉柄からちぎって2日くらい乾かします。また、写真のように葉をカットして乾かして、土に置いておくだけで芽が複数でてきます。ただし、葉の先端部の方は切断面からしか芽は出ませんでした。
土は多肉植物用の土を使用しています。浅く土をかけて、土の表面が乾くと霧吹きで水やりをしました。約2週間で根が生えてきて、1か月前後で芽が出てきました。芽吹きまでの時間は、季節や気温にもよると思いますので参考まで。葉柄の方は10月初めに、葉の中央部分は11月中旬に挿しました。
おそらく茎をカットして乾かすだけで、芽を挿しても簡単に増えるのだと思います。寒さに弱いので、この冬の間は、ずっと室内の陽の当たる窓際で育てていました。
葉柄の付け根の部分からの新芽
〔2017年11月中旬〕柄の付け根部分から複数の芽が出ています。
〔2018年3月13日〕現在の様子
生えはじめは葉が入り組んで何本生えたのかわかりませんでしたが、暖かくなって新芽が出始めたので3本と判明。
わずかに茶色くなってきました。春になり、気温が暖かく安定したら切り離して植えようと思います。
葉の中央の切断面からの新芽
〔2018年3月13日〕こちらは、初めからカランコエ・オルギアリスの特徴というべき、シナモンパウダーをまぶした感じです。
芽を分けて植え替え
下の写真は3月23日のものです。芽を切り分けての植え替えは、植物の生長が活発な5月くらいに予定していたのですが、3月下旬のここ最近はとても暖かいので、植え替えを実行しました。
根がずいぶん出ていますね。浅い小皿に葉挿しすると、指で皿に沿ってすくうようにして簡単に取れます。カッターナイフで切り分け、根を切り揃えて整理します。1日切り口を乾燥させて、また浅い小皿にもどしました。
土を十分湿らせて、日陰や室内で養生します。
少し大きめの鉢へ植え替え
〔2018.10.25追記〕
葉から増やして丸一年です。この角鉢の大きさは上辺で9cm角なので、苗はまだとっても小さいです。
この角鉢は食器です。我が家ではよく半端になった皿などを植木鉢や受け皿に使ってます。和皿はいいですね。
食器の小鉢で育てるものそろそろ限界ですね。少し大きな鉢へ植え替えることにしました。
鉢が浅いので、苗を取り出して分けるのは簡単でした。
多肉植物の土を使って植え替えします。水やりは、植え替えてから数日してから始めます。植え替え時に根を痛めている可能性があるので、根腐れさせないように、念のため植えて数日経ってから水やりします。多肉植物の葉挿しや植え替えは、根や切口を乾燥させてから植えるか、植えてからしばらく水やりを経つかどちらかですね。我が家では、葉や芽を挿す場合は切口が乾いてから、植え替えの場合は植えてから数日後に水やりする方法にしています。
植え替え後
この器は信楽焼です。古くからの和の鉢もかっこいいですね。
ちなみに器の反対側の景色はこんな感じ
ブラックチェリーの家具の多い我が家には、和の雰囲気の鉢もよく合います。あたたかみ感じますね。
チェストの上など、ちょっとしたスペースに小さな鉢があるとほっとします。
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