〔2021.07.06〕
ゆっくりですが、雄株のレッドドワーフやマジックマルローの蕾が増えてきました。我が家のスキミアは、一年の約3/4の期間を蕾をつけることに費やします。最近の様子についての詳細はこちらをご覧ください。
スキミアは、雌雄異株で、雄株は冬の間、赤や薄緑の丸いちいさなつぶつぶのつぼみで過ごし、春に白く小さな花を咲かせます。
スキミア〔ミヤマシキミ〕はここ数年クリスマスのシーズンになると園芸店でよく見かけるようになりました。
雌株は、日本では『億両』と呼ばれる大変縁起のよいものです。スキミアの赤い実は、億両と呼ばれるだけあって千両や万両よりも実が大きく、クリスマスやお正月のどちらにもぴったりな感じです。
2019年の12月、我が家で実を実らせてみたいと思い、スキミア・レッドドワーフ〔雄株〕とスキミア・ファイチー〔雌株〕を揃えました。どの品種でも結実するのかわかりませんが、スキミアの品種すべてがミヤマシキミの純血種らしいので、一緒に育ててみることにしました。
一年目は、なかなかうまくいかず、ハダニやコナカイガラムシの被害で、育ちが悪かったのですが、一年間よく観察して、二年目以降、日当たりや日頃のお手入れを変えてみたら、元気に育ち始めました!
また、マジックマルローも昨年12月に入手して育てています。
育ちの様子や育て方、日頃のお手入れについて、ご紹介します。
スキミアとは
原種は日本のミヤマシキミ
ミヤマシキミの『ミヤマ』とは深山で、本州・四国・九州の低山地の山の中に分布する植物です。シキミに似ていることから名がついていますが、ミカン科の植物です。日本の山中・林で生育する品種なので、用土は酸性土壌、涼しく日陰を好みます。
スキミアはヨーロッパで人気が出て、品種改良されて多様な品種が生まれました。
園芸品種になってもその性質はそのままなので、植え付けは酸性土壌、夏の高温多湿の時期は、日陰の涼しい場所で夏越しする必要があります。
雌雄異株
雄株、雌株で名称が違います。また、品種も多いです。不思議ですね。
雄株
流通しているほとんどの株が雄株です。スキミア・リベラや、マジックマルロー〔斑入り葉〕など人気ですね。ドワーフは、コンパクトで花付きよく改良された矮小品種です。
写真は、スキミア・レッドドワーフ、赤の他にピンクとホワイトがあります。コンパクトサイズなので寄せ植えにもいいですね。
マジックマルローは斑入りなので、ちょっと気難しいですね。スキミア自体が育ちが遅いのに、プラス斑入りなのでもっとスローです。斑入りは直射日光に当たると葉焼けしてしまいますが、暗くても育ちが悪くなります。木漏れ日にあてるような感じで育てます。
雌株
雌株は、少ないですが流通はしています。花では雌雄の区別がつきませんが、秋から冬の時期に、スキミアの名が付き赤い実がついた品種は雌株です。雄株は秋から冬、つぼみが付いていますから、見分けるのは簡単ですね。
我が家が購入した雌株品種は、スキミア・ファイチーです。結実期は11月~2月です。他にリーベシアナや、テンプテーションも雌株品種のようです。
ファイチーやリーベシアナ、テンプテーションも通販で入手できます。ただ、流通量は少ないようなので探してみてください。
雄株と雌株どの組み合わせでも結実するのか?
これが疑問です。調べてもわからないし、我が家で寄せ植えにして試してみようと思いました。
毒性
葉や実が有毒です。誤食すると痙攣を伴う中毒を起こすということです。鹿などの野生動物もこの実は食べないそうです。
開花時期
つぼみの期間が長く、色は赤やピンク、薄い緑などたいへん美しくシックです。2月~4月に開花し、小さな白い花を咲かせます。花が終わると、花茎が節からぽろっと取れ、4月下旬くらいから6月にかけて新しい蕾が出てきます。
スキミアの育て方
植え付け
水はけのよい酸性土壌を好むので、鹿沼土を中心とした用土に植え付けます。我が家では、『山野草の土』に植え付けています。水はけのよい粒状の土がいいですね。生長が遅く根を痛めるとダメージが長引くので、ポット苗を買った株を植え付けたり寄せ植えする場合も根を崩さず植え付けた方が無難です。寄せ植えの場合も酸性土壌に生育する植物と合わせるといいですね。冬に美しいカルーナと相性がいいのではないでしょうか。性質が似ている上に目立ちすぎず他の植物を引き立てる名脇役ですね。
日当たりと風通し
スキミアは、直射日光が苦手で、日陰で育てるといったイメージがありますが、夏の強い直射日光の時を除いて、その他の季節は日当たりと風通しのよいところで育てると、我が家では元気に育ちました。また、もともとは、薄暗い木陰に自生しているということですが、植物ですから光合成が活発にできることが重要です。
ただしマジックマルローなどの斑入り種は、日光にデリケートです。日当たりが強すぎると葉焼けしますので、木漏れ日が当たるようなところで管理するといいと思います。
気を付けるのは梅雨時から夏ですね。我が家は、昨年は梅雨~夏時に日陰においたまま放置しており、コナカイガラムシやうどんこ病などの被害にあいました。葉の発育も悪く、奇形葉もでたので、夏はできるだけ風通しのよい明るい日陰で管理し、虫や病気にならない様、日ごろから観察しようと思いました。
コナカイガラムシの駆除
瞬く間にコナカイガラムシは増えます。細かな蕾の間や、葉の裏などに繁殖しています。昨年の梅雨~夏時、駆除しきれないまま増えてしまい、ベニカXファインスプレーを数日おきにスプレーしました。一時よくなったと思ったらまたぶり返すなどして、なかなか駆除しきれません。コナカイガラムシとの格闘が数ヶ月続きました。
スキミアは育ちが遅いので、虫や病気で一度ダメージが出ると、長~く引きずります。生長も滞ります。風通しよくして、オルトランを散布しておくなど予防をこころがけましょう。
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水やり
土の表面が乾いたら、鉢の底穴から水がでるくらい、たっぷりと水やりします。水やりは、根に吸水させるだけでなく、根に新鮮な空気を送る役割もあります。土の様子や葉の状態を見て水やりの頻度を調節します。1年目は、水やりを控えめにしすぎて、葉が大きく育ちませんでした。この春は、水をたっぷりあげることで、大きくみずみずしい葉がたくさん出てきました。
肥料やり
植え付け時に緩効性肥料を適量混ぜます。また、蕾を付ける時期や開花の時期には、花付きがよくなる固形肥料を追肥し、液肥も週1~2度与えました。HB-101活力液のスプレーもときどき使っています。
スキミアって花が終わると節からぽろっと花茎が取れるのですが、すぐに芽がつきます。葉になるか花になるか目で見てわかるには、しばらく時間がかかります。ちょうど2月から5月あたりまで、適度な栄養補給がいいようです。
我が家のスキミアは、2月下旬~3月くらいが花の盛りですが、4月下旬には、マジックマルロー・ファイチーに蕾がつき、5月中旬には、レッドドワーフに蕾が付きました。
生長の記録
〔2020.02.09〕
カルーナとスキミアの寄せ植えはかなり相性がいいと思います。ガーデンシクラメンとの寄せ植えのカルーナはかろうじて生きている状態ですが、この寄せ植えのカルーナはみずみずしく元気いっぱいです。違いはやっぱり土質かな。ガーデンシクラメンの寄せ植え方は『花の培養土』を使っているのに対し、スキミアとの寄せ植えは、『山野草の土』で、水はけもよくpHも酸性よりです。やはり、土の相性は重要ですね。
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暖かくなってきたので、鉢に植え替えしました。土は、同じく山野草の土で、ほとんど根をいじらすそのまま寄せ植えしました。
楕円の鉢もなかなか使いやすいですね。しばらく植え替えしなくていいように余裕のある深めの鉢にしました。
〔2020.02.12〕
気温が上がり暖かい日、レッドドワーフが開花し始めました。ちょっとまって!雌株は、実がついたままで、花芽も出てません。
これでは、受粉のタイミングがあわないんじゃないの?
しげしげと雌株のファイチーを見ると、新芽を発見。
実を付けたまま、新芽が生長してつぼみつけるのでしょうか?いろいろ調べましたがわからないので、新芽の生長促す目的で、とりあえず実の部分を落としました。しかし…それから一年花が付くことはなかったので、そのまま実を落とす必要なかったかもしれないです。実がついたままの枝も一本のこっていたのですが、徐々に実がしぼみながら1年ついていました。どう扱っていいか、まだよくわからずです。
これで、様子見ですね。
〔2020.02.15〕
ここ数日暖かくて、レッドドワーフ(雄株)はどんどん開花していきます。
それにしてもスキミアは蕾を楽しむといいますが、花も愛らしくていいですね。
〔2020.03.01〕
レッドドワーフ(雄花)が満開になりました。
花粉も飛びそうな感じになっていますが、対するファイチー(雌株=億両)の方は、新芽のまま蕾すら付けておりません。
今年の億両はもはや無理でしょうね。ですが、できれば長く育てていきたいと思いますし、ときどき経過を更新したいと思います。
それにしても、レッドドワーフの花はものすごく可愛らしい。
〔2020.04.05〕
レッドドワーフ(雄株)の花が終わり、枯れて自然に取れていきました。その後新芽が出てきました。
ファイチー(雌株)は、剪定後、芽がいくつか出てきましたが、なかなか葉が開いてきません。すごーく遅い。
下のほうに一本だけ剪定し忘れた実付きの枝があるんですが、実はまだ色鮮やかについたままです。どうなっているんだろう。
〔2020.07.22〕
しばらく視界から外れてた所に放置していて、気が付いたらすでにレッドドワーフ(雄株)に蕾が付いていました。びっくりです?。来年はちゃんと観察したいと思いますが、6月中には花芽が出てきたと推測されます。一年の3/4くらいを蕾で過ごすということですね…。ただ、花序の部分はこじんまりしてるし、葉の生長はすこぶる遅いし丈もほとんど伸びていません。
また、蕾の間に白いものが見えます。コナカイガラムシが付いたようです。これは厄介!
ファイチー(雌株)少し葉の数が増えていますが、ほとんど生長止まっている(?)芽もあります。いったいどうなる…?。
コナカイガラムシの駆除にベニカファインxスプレーを使っています。それでも完全にはよくならず…。
〔2020.11.24〕
コナカイガラムシの駆除は今も続いていますが、肌寒くなってきて、現在落ち着いてきています。
ファイチー(雌株)のほうもやっと健康な新葉が出てきました。
一安心です。スキミアはやはり、少し肌寒いくらいのシーズンが調子いいようですね。
〔2020.12.09〕
クリスマスのために、レッドドワーフとマジックマルローを購入。購入したレッドドワーフは、蕾も多く華やかなのに、我が家で一年栽培したレッドドワーフは、蕾の数がすごく少ない。たくさんの蕾をつけるためにどうすればいいかは課題ですね。
マジックマルローは、乾燥させすぎたのか、年末には蕾が節から花茎ごとぽろぽろ取れてしまいました。花を楽しみにしていたのに残念です。
〔2021.03.03〕
二月の初めに、新しいレッドドワーフと1年栽培したレッドドワーフ・ファイチーを一つの鉢に寄せ植えしました。二月末から、花がひらき始めました。右上が、我が家で一年栽培した株の花で、左下が昨年12月に購入した株の花です。左上の花がついていない株がファイチーです。
〔2021.03.31〕
マジックマルローは斑入りで、日照条件が違うため、一つの鉢に入れてます。昨年年末に、節からぽろっと花茎がとれて、何もなかったところから、新たに芽がでました。
レッドドワーフも花が終わった花茎が節からぽろっと取れます。その脇から芽が出現。レッドドワーフの芽は赤いんです。
〔2021.04.25〕
レッドドワーフもファイチーも、一か月で葉がしゅっとのびました!まだまだ芽が出てきそうです。
ファイチーとマジックマルローに蕾出現!
〔2021.05.18〕
レッドドワーフは、5月の初めまで新葉を数枚展開して、その後、蕾をつけました。
蕾がたくさんつくように、3種ともに花付きがよくなる肥料を撒きました。月に一度くらいのペースで撒いています。オルトランも同じく、月に一度のペースで撒いています。
〔2021.07.06〕
ほんとうにゆっくりですが、蕾の数が増えていってます。
レッドドワーフやマジックマルローなどの雄株が、ゆっくりでも蕾をつけていくのに対し、雌株のファイチーは、一枝に蕾をわずかに付けただけで止まっています。尚、ファイチーは、レッドドワーフと同じ鉢に寄せ植えしていたのですが、5月に植え替えて単独にしました。
4~5月には、大きな新葉〔写真左側〕を付けたのですが、この枝にはまだ芽がついていません。じっくり生長点をみると、コナカイガラムシが付いていました?。がっくり。つまようじで駆除したあと、ベニカファインスプレーを噴霧しました。去年の経験では、コナカイガラムシが付くと、ちゃんと芽が出なくなります。
去年も気温が落ち着いた秋以降に生長が見られたので、ともかく、梅雨~夏越しをがんばりたいと思います。
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