鉄瓶の購入時の注意点・留意点 味はまろやか・鉄分補給は?  熱源はIHを使う 

鉄瓶

そろそろ温かい飲み物が恋しくなる季節ですね。ずっと興味のあった鉄瓶を購入しました。

  • 鉄瓶で沸かしたお湯は鉄が溶出するので健康にいい。
  • 鉄瓶で沸かしたお湯でいれるコーヒーやお茶はまろやかな味わい。
  • 身体に良さそうだし、味わってみたい。

事前にいろいろ調べて購入したつもりだったのですが、購入後に知ったこともありました。ですので、購入前に知っておきたいことなどをご紹介したいと思います。

鉄瓶の味と鉄分補給について

鉄瓶で沸かした湯で入れるお茶やコーヒーはまろやかで個性を主張しない感じ

鉄瓶でお湯を沸かして日本茶・紅茶・コーヒーなどを飲んでみました。明らかにカドが取れてまろやか、そしてすっきりとした味わいがします。これはこれで確かに美味しい。しかし…これは好みだと思いますが、お茶の風味や広がる香りも感じられなくなるのです。コーヒーなども癖がなくすっきりぐびぐび飲める感じ。我が家では好みの豆を購入して、ミルでひいて飲むのですが、コーヒーの種類の個性であるコクや苦みや酸味、香りといった個性が大人しくなってしまうように思いました。とんがったところがなくなるというか、違う豆のようにさえ感じられるのです。これは本当に好みの問題だと思います。

もひとつ例を挙げると、鉄瓶のお湯を使ってワサビ茶漬けの素でのお茶漬けを食べてみるとワサビのぴりっとした辛味がなくなってマイルドになります。

鉄は溶出しているのか?

鉄瓶で沸かす時間が長いほど鉄が溶出します。鉄が溶出しているかどうか紅茶などで試せばわかります。鉄はタンニンと結びついてタンニン鉄になり紅茶が黒くなります。左が鉄瓶で30分水から沸騰させたお湯で、右がステンレスのケトルで沸騰させたお湯でいれた紅茶。たしかに鉄は溶出していますね。

鉄瓶と普通のケトルで入れた紅茶比較

同時にタンニン鉄は身体に吸収されにくくなります。鉄瓶から溶出する鉄は二価鉄という身体に吸収されやすいものですが、日本茶や紅茶やコーヒーに含まれるカテキン(主成分はタンニン)・タンニン・カフェインなどは、鉄と結びついて、鉄が体に吸収されるのを妨げます。ただし、妨げられたって健康を害することはありません。鉄瓶で溶出する鉄分もお茶に含まれるタンニン等の量も微々たるものなので健常者にとってはなんの影響もないというのが最近の見解のようです。鉄瓶は、鉄補給云々よりまろやかな味を楽しむほうにシフトして考えればいいのかもしれませんね。

鉄分は食べ物で補給し、それでも更にと考えるなら鉄瓶より鉄鍋で酢やケチャップ・トマトソースなどの酸性のものを料理するのがいいということです。

鉄瓶で沸かした白湯は美味しい!

で、もっとも鉄瓶が生きる飲み方は白湯ではないか。というのが我が家の感想です。体に吸収しやすい鉄分も間違いなく摂取できます。塩素が含まれる水道水でもまろやかでふくよかな味がします。鉄瓶で湯を沸かすと、塩素がほとんど除去されるそうです。

朝起きて一番に鉄瓶をゆっくり沸かします。忙しい朝も気分はゆったりしていいスタート切れます。

購入の際の注意点

産地は? 量産品と一品手作りものの違いなど、確認して納得したものを購入しよう

量産品と一品手作りものとはお値段にも違いがでます。一万円以下のものはだいたい量産品です。デザインでの仕上がりに差があります。ただし量産品でも鉄製品ですので、効果やお手入れの仕方に差が出てくるわけではありません。また、IH対応のものなどは、底が均一でフラットでなければならないので量産品が多いようです。我が家ではまず手軽に楽しんでみたいということで量産品を選びました。安い製品には鉄瓶内側の金気止めと呼ばれる処理をされていないとも聞きます。金気止めとは、高温で焼くことで酸化被膜を鉄瓶の内側に付けることで錆びにくくするのだそうですが、我が家がネット購入した製品は¥8,800円の0.8ℓの鉄瓶で、この処理がされているのかどうかわかりません。しかし、とりあえず問題なく使えています。購入して3週間まだ内側は錆びていません。

また、わずかに白くなってきました。何度も使うことによって、内側にカルシウムなどから構成される膜がつくられ、錆にも強く、湯の味をまろやかにするようです。

鉄瓶 内側

直火用でも、ガス直火は使わずIH調理器で沸かす方がいい

ネットで購入するとき直火用やIH対応などあります。我が家では直火用兼IH対応の鉄瓶を購入しました。我が家のコンロはガスなので、直火で使えばいいと思い購入しましたが、鉄瓶の底に直接炎を当てると傷みやすく、ガスの炎には水分が含まれるから錆びるとか。直火なら底に炎が当たらないくらいのごく弱い炎で時間をかけて沸かしたほうがいいようです。

そういった理由で、IH調理器を使う方が望ましいと説明書にかかれていました。この情報は購入前にもっと調べとけば良かったと思いました。そこで、うちでは卓上用で一番コンパクトなIH調理器を購入しました。ダイニングのシェルフの上のバルミューダのポットの横に置いています。今のところ鉄瓶専用のIH調理器になっています。

IH

また、長時間沸かした方が鉄の溶出が多くなるので、IH調理器の火力=「中」以下で沸騰させ「弱」でしばらく維持するといいとのことです。昔ながらのストーブの上なんかはいいと思います。

IH調理器を購入するまでの2日くらいガス直火で沸かしていました。ごく弱火で沸かしましたが、直火が当たっていたらしく、部分的に変色してしまいました。また、赤さびも点々とついてしまいました。

鉄瓶底

鉄瓶の底の直径はお手持ちのIH調理器で使える大きさか確認しよう

我が家では、鉄瓶購入後にガス直火よりIHの方が適していることを知りました。そこで、卓上型IH調理器を探しました。写真のYAMAZENのYEC-800は非常にコンパクトなところが気にって購入したのですが、使える鍋の直径は10㎝~16㎝でした。鉄瓶の底の直径は8㎝弱だったので、微妙に鉄瓶の底の直径の方が小さいです。ですが、ちゃんと沸騰して使えました。セーフですね~。使えなかったらどうしたのでしょうね。( ゚Д゚)

鉄瓶購入時は安心してIH調理器が使える様に鉄瓶の底の直径の確認お忘れなく。

内面のホーロー加工の有無を確認しよう

鉄分の溶出にかかわることですが、ホーロー加工のものは鉄分が溶出しません。急須などは内側がホーロー加工になっています。

ホーロー加工されていると火にかけることもできないので、購入の際はホーロー加工かどうか確認してから購入しましょう。急須と鉄瓶の違いは持ち手が倒れるかどうかで見分けるとも言われます。急須は倒れるけど、鉄瓶は倒れないということですが、我が家が購入した鉄瓶は持ち手が倒れます。最近は、色んな鉄瓶がありますので、購入の際は、急須か鉄瓶かでなくて、ホーロー加工の有無をしっかり確認して購入しましょう。カラー塗装しているものは急須です。

容量はどのくらいがいいか。一度に使い切れる容量のものを購入しよう

鉄瓶のお手入れはなにも必要ありません。ただ、すぐにお湯を使い切って内部を余熱で乾燥させます。沸騰したお湯を使い切るので瞬く間に余熱で内部は乾燥します。鉄瓶の中にお湯を残すと、赤く錆びてしまいます。ですので、一度で使い切れる容量の鉄瓶を購入しましょう。鉄瓶の容量の8割がたを使用容量と考えれはいいです。うちは家族3人なので、最大でカップ3杯分取れる量を目安にして0.8ℓ容量のものを購入しました。

購入後の注意点

購入後1か月は毎日使う

湯を沸かすと鉄瓶の内側に被膜ができます。これは水に含まれるカルシウムなどの成分が固形化して出てきたものです。この層を育てるとどんどんお湯が美味しくなるらしいのです。また、内側に被膜ができることで錆びにくくなってきます。ですので、内側は絶対に触らない。毎回湯を使い切って余熱で乾燥させるだけなので簡単ですよ。ともかく一ヶ月は毎日頻繁に使い被膜を形成させます。

鉄瓶を長期使わないときのお手入れ方法

鉄瓶は、長期間使わなくても錆びてきます。継続して使い続けるものなのですね。使わない時は、新聞紙などで包み桐箱などに入れ冷暗所で保管するのがいいようです。梅雨時期など錆びやすいので、できれば長期保管にならずに夏でも時々使うのがいいと思います。

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