多肉植物:福だるま(ふっくら娘)の増やし方と一年を通した育て方

〔2019年6月3日更新〕
福だるま ふっくら娘

実はこれ、ぷっくり丸い葉が特徴のコチレドン属の福だるまです。

育てて2年とちょっとになります。多肉植物は、生長すると茎が木質化して写真のように大きくなります。適宜、芽を摘んで土に挿す〔挿し芽〕と根が生えてきて、お店で売られているおなじみの福だるまとなります。芽を摘み取られ、棒のようになった福だるまの本体も時間がたてば芽をだし、写真のような姿になるというわけです。約2年間、放置気味ですが、時々水やりして、葉が落ちて、そこから新しい芽が出てきてと繰り返し、現在こんな感じです。春の光に少々葉焼けして赤味を帯びていますが、それもまた桜の季節にぴったりで春を感じさせてくれます。

福だるまとは違う生物かのように見えますが、それはそれでオブジェの様。インテリアとしても結構気に入っています。生長は非常にゆっくりですが、生長の様子や挿し芽での増やし方を紹介します。

我が家で育てている多肉植物の寄せ植えについて書いた記事がこちらにあります。よろしかったらそちらも見てください。

福だるまの増やし方

福だるまは芽挿しで増やす

福だるま ふっくら娘 芽挿し

福だるまはちょっとした環境の変化で葉を落としやすい植物です。枯れていない比較的きれいな状態の葉もぽろぽろ落ちますが、それを使って葉挿ししてもうまくいきません。我が家もぽろっと落ちた葉を葉挿しできるか試してみたのですが、葉から根が出ることはありませんでした。やはり葉挿しはダメですね。芽挿しならどうだ!とハイドロカルチャー用植え込み材のレカトンに4つの芽を挿してみました。しばらくして細い根が出てるのを確認しましたが、あまりにもか細いため、そのままときどき水やりだけ続けて放置していました。それから3ヶ月ちょっと…、しっかりと根がでてました。

下の写真は、レカトンから土に植え替えた後、今回ブログを書くにあたってもう一度抜いて写真を撮ったので土が付いていますが、芽挿しは、うまくいくようです。

6枚くらい葉が付いている大きな芽のほうが成功率が高いようですね。上の写真の中央上の2つがしっかり根がでていました。切り取った芽は2~3日切り口を乾かしてから挿します。レカトンが乾燥したら水やりをするようにしました。深さ2㎝くらいにレカトンを敷いているので、気持ち底に水が溜まるくらいでかなりの日数水やりの必要ありません。レカトンの色がかわって乾燥してから数日してあげるというやり方で、根を育てました。生長は非常にゆっくりしているようです。

福だるま ふっくら娘 発根

芽挿しの適期は春と秋

しっかりと根が生えて安定するまで2~3か月見ておいた方がいいと思います。夏や冬本番を安定した状態で迎えるとするならば、挿し芽するなら、3月下旬~4月初旬か、9月中旬~10月中旬頃にするのがいいのではないでしょうか。地域にもよりますので、目安ですが。植え替えするのも同時期が適期です。

挿し芽後の本体

本体2本と挿し芽2つで植えてみました。当時の姿はこれです。

福だるま ふっくら娘 挿し芽
〔2017年7月〕

福だるま ふっくら娘 挿し芽
〔2017年7月〕

約半年後の様子

複だるま ふっくら娘 挿し芽 再生半年
〔2018年2月6日〕

挿し芽した2本も非常にゆっくりですが、ふっくらと順調に生長してます。

福だるま ふっくら娘 挿し芽 再生半年
〔2018年2月6日〕

約1年後の夏の様子

福だる ふっくら娘ま 夏
〔2018年7月26日〕

新しい葉が増えていますが、この後、夏の盛りに古い葉からポロポロ落ちました。ふっくらとした葉に見えていても、葉にダメージが出てきています。高温多湿の夏には多少葉が落ちるのは仕方がないことかも。

福だるま ふっくら娘 夏

約1年半後の様子

夏の間に葉が落ちて、そこからまた新しい芽が出てきそう。冬場に水やりを控えていたせいで葉にしわがよっています。暖かくなってきたので水やりの量や頻度を多くしていこうと思います。下の写真は、少々葉焼けして赤くなってしまいましたが、逆にほんのりピンクに染まった姿がきれいで気に入ってます。

福だるま ふっくら娘 一年半
〔2019年3月21日〕

茎から新しい芽が生えてきてこれから生長期に入ります。

福だるま 新芽
〔2019年3月21日〕

約1年9か月後の初夏の様子

福だるま ふっくら娘 1年9か月
〔2019年6月4日〕

新しい芽も育っています。3月~6月が一年で一番生長する、調子の良い時期になります。

福だるまの育て方

福だるまは、春と秋に生長する多肉植物で夏は休眠期です。

春・秋の管理

春と秋は陽当たりと風通しのよい所で管理し、土が乾いたら水をたっぷりあげます。挿し芽にもいい季節ですよ。春と秋は生長の季節です。福だるまは生長が遅いですが、この時期には土が乾いたらたっぷり水やりしてあげましょう。

福だるま ふっくら娘 芽吹き

梅雨~真夏の管理

福だるまは高温多湿の状態が苦手です。雨に当てず、直射日光にも当てず、風通しのよい明るい日陰で育てます。早朝や夕方に日陰に打ち水などして、気化熱で気温を下げたり、空気の流れをつくるのも効果的です。

水やりはごく控えめに。しかし、水が足りていないと葉にしわがよっていたりします。なので、時々朝方に、土に直接霧吹きで湿らす程度に水をあげています。多肉植物は基本的に葉がふっくらしていたら水やりはいらないのですが、水を絶つと葉がポロポロと落ちてしまうので、わずかな湿り気は必要なようです。難しいですね~。葉の張りがなくなってきたら水やりのサインです。

夏は気候的に難しく、いろいろ気を配っても葉がぽろぽろと落ちるので、そういうものだと思うのも一つの手です。

秋になり生長の季節が来るまで、株を腐らせてしまわない様にだけ気を付けて、出来るだけ元気な状態で夏越しさせてあげます。

冬の管理

冬になるとほとんど生長は止まります。寒さにもよく耐えるので、水やりを控え、日光の良く当たる屋外に置いています。厳冬で気温がずっとマイナスが続くような地域でなければ、屋外で冬を越すことができます。マイナス1~2℃くらいは耐えるようですね。今年の関東は暖冬だったので、2018年~19年の冬は屋外でずっと育てました。基本的に多肉植物は乾燥状態には強いですね。水やりについては、屋外で育てているときは、月に1~2回くらいです。さっと土の表面が濡れる程度の湿り気を与えています。水やりを控えすぎると、葉に少ししわが寄るのですが、それをサインに水やりの程度や潤し方を調整しています。

2月の終わりくらいになり少し暖かな日が出てくると少しづつ水やりの頻度をあげたり、土の中までしっかり水が通るように水やりしたりと調整します。

葉のしわが戻らない時、室内に移してしばらく温暖な環境にならした後、器ごと水にざぶんと浸けて数日置いておくと元のふっくら状態に戻りました。

冬、室内で育てる場合は、よく陽の当たるところに置きます。お天気の良い日は、屋外にだしてよく陽に当ててやるといいです。2017年~18年の冬は、主に室内で育てました。室内が暖かい場合、例えば我が家の場合では、室内は、日中23℃くらい、深夜も20℃以上に保たれているので、たっぷり水やり後、土が乾いて2~3日経ってから次の水やりというふうに水やりしていました。1週間に1度くらいのペースですね。暖かく天気のよい日中の数時間はベランダの陽の良く当たる場所に置き、気温が下がりだす前に室内に戻します。

注意点といえば、置く環境の急激な変化を避けるということでしょうか。

また、季節の変わり目の屋外↔室内の行き来なども、温度や水やりの増減など、少しづつ慣らして様子をみるのがいいと思います。

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