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センリョウ 実 12月

〔2018年8月8日更新〕
赤い実が美しくお正月にはかかせない、日本人にはなじみの深いセンリョウ。
センリョウはお正月に切り花で購入することが多いですが、一鉢あれば冬のベランダも華やかです。毎年実がなるならお得ですよね。直射日光に弱く、半日陰で年中管理する植物のため、マンションのベランダは環境的にも向いていますね。

我が家が千両を購入したのは、2016年末です。それから約一年半経ちました。2017年4月に一回り大きな鉢に植え替え、2017年末にもっと沢山実を付けるようにと、もう一鉢購入し、今年4月に一鉢にまとめる植え替えをしました。約一年半、南向きのベランダで鉢植えで育ててみてわかったこと、育て方のポイントや実を付けるための注意点などを紹介します。今回は実の数が増えるよう、別の株と他家受粉するために植え替えした記事を追加しました。

目次


センリョウとは特殊で原始的な植物?!

センリョウの花は、雄しべと雌しべ一対のみ

センリョウは、センリョウ科の植物です。同じように赤い実のなるマンリョウがありますが、マンリョウはヤブコウジ科なので、全く種類が異なる植物です。

センリョウは冬の赤い実がなる頃に出回りますが、どんな花が咲くのかあまり知られていないのではないでしょうか。

 

千両 花

根元の黄緑に見えているところが雌しべで、先端に付いている白く見えるものが雄しべです。雌しべ一個に雄しべ一個がくっついた状態のシンプルな花が連なって穂を形成しています。花弁もガクもありません。雄しべ雌しべはそれそれ径1×2个らいです。これら一対が受粉して1つの実になるんですよね。あまりの単純構造にびっくりです。花粉は雄しべの「やく(葯)」に入っていて、生長に合わせて外に撒かれます。その花粉が雌しべの柱頭に着くと受粉します。

風媒花は受粉の媒体が風なので花粉を大量にまく必要がありますが、虫や鳥を媒介して受粉する虫媒花や鳥媒花のように蜜や色で誘う必要がありません。なので、一見目立たない花をつけますね。稲や麦、松も風媒花です。

調べたところ、センリョウは風媒花と分類されていることが多いですが、小型の甲虫が媒介する甲虫媒花としても紹介されています。

木部の構造が原始的

樹高は50僉腺牽悪僂如⊂鑪仂低木です。しかし、被子植物なのに、木部をつくる主要な組織である導管がなく、裸子植物と同様の仮導管から形成されていて、原始的な植物と考えられているということです。

日本人としては、とてもなじみの深い植物ですが、そんなにヘンテコだったなんて驚きです。


センリョウの育て方

植え付け

湿った環境を好むので、プラスチック製の鉢が乾燥しにくく良いようです。もちろん、陶器や素焼きの鉢なども大丈夫。要はカラカラになるような極度の乾燥を避ければいいのです。

我が家では2017年4月に、購入時のプラ鉢から一回り大きい素焼きの鉢に植え替えました。土は、適度な水持ちと水はけのよい、よくある「花木の培養土」で植え付けました。

育てる環境

暑さ・寒さに強いので、年中明るい日陰で管理します。日陰でも育ちますが花や実のつきがやや悪くなるともいわれています。午前中の木漏れ日程度の日当たりがベストのようです。うちではベランダで直射日光を避けて明るい日陰で育てています。

直射日光が当たると、葉やけをおこして黒く変色するので要注意ですね。特に夏はすぐに葉焼けをおこし、葉の先が黒くなるので気を付けましょう。実は枝の先端に付くので、その周辺の葉は特に注意しましょう。葉の先が黒くなると実を飾るとき見映えが悪いですよね。

水やり・肥料のやり方

植木鉢の土の表面が乾いたらたっぷりと与えます。乾燥しすぎないように注意です。

肥料を与えすぎると、葉が茂るばかりで実の付きがよくないようです。2017年4月に培養土で植え替えた後は肥料は与えていません。通年では2〜3月頃に緩効性肥料を少量与える程度で十分です。


季節ごとのお手入れ方法と注意点

春:新しい枝が地面から出てくる

センリョウ 地下茎

春になると新しい枝が次々と地面から出てきます。枝は春にたくさん出てきますが、秋も出てきます。この枝は翌年に花を咲かせ実を実らせる枝なので、大切に育てましょう♪ といってもセンリョウは丈夫で殆ど手間がかかりません。

初夏:花が咲いたら人工授粉。雨に注意。

開花

5月下旬〜6月初旬ごろ、千両の花が咲きます。咲き始めの雄しべは白く見え、雄しべの先についている葯(やく)もまだ黄色く色づいていません。

千両 開花 5/23〔5月23日撮影〕

千両 花

葯が黄色くなってくる

葯の部分が黄色く見えます。もうじき葯が開いて花粉が出てきます。大体開花から2週間前後くらいですね。

千両 花〔6月7日撮影〕

千両 花

6月になり花が咲きだすと注意するのは雨です。ちょうど梅雨の時期ですね。花粉が雨で流されてしまうと受粉できず実が付かなくなります。もちろん水やりも花にかからないように土にかけてください。うちでは、花が咲くと実を付けるまでは雨に当たらないように、常にベランダの奥で管理し、台風や夕立など雨が吹き込む日は、部屋に取り込んで育てました。

花粉がでてくる受粉のタイミングを目視しようとしたのですが、わかりにくいです。見ている間に下の写真の状態になりました。葯の口が茶色くなり花粉が出た後のようです。

千両 花〔6月13日撮影〕

千両 花

既に受粉後なのかわかりませんが、花粉が葯付近に残っているため、柔らかい筆を使って遅ればせながら人工授粉を行ってみました。といっても咲いている花をあちこち撫でるだけですが…。

人工授粉のタイミングの取り方

葯が開いて花粉が出ているのを目視するのは難しいですが、虫メガネやカメラのズームで見てみるといいのではないでしょうか。

また、上の写真のように葯の口が茶色くなり、雄しべが痩せて透明感がなく干からびた感じでは遅いと思います。花によっては筆でなぞると雄しべが取れてしまうのもありました。失敗か…と思いきや…

人工授粉したほうが実の付きがいい

千両 実〔6月26日撮影〕

千両 実〔8月05日撮影〕

全体的に去年より実の数が多いです。やらないより人工授粉をやった方がいいようなので、来年はもっともよいタイミングを見つけたいと思います。

実を沢山つけるために注意する点のまとめ

実を沢山付けるために注意する点は以下の通りです。

  • 直射日光に当てない
  • 水切れをおこさない
    直射日光や、水切れなどにより株が弱ると実を付けない場合があります。
  • 花が咲いている時期に雨に当てない
    ちょうど梅雨時期に花が咲きますが、花粉が洗い流されてしまうと受粉がでず結実しません。
  • 肥料を与えすぎない
    窒素が多いと枝葉ばかり茂って実の付きが悪くなります。

夏:直射日光と水切れに注意

8月初旬に実が大きくなりました。実の先端の黒い点は雄しべが付いていたところです。青い実も涼し気でいいですね。

この時期注意するのは直射日光が当たらないようにすることと水切れです。水は1日2回、朝夕の気温が穏やかな時間にたっぷりあげていました。常に明るめの日陰で管理です。植木鉢で育てると移動が可能なので、センリョウなどは結構ベランダガーデニングに向いていると思います。

秋:実が色づきはじめます

センリョウ 実〔2017年10月18日〕

千両の実 10月〔2017年10月24日〕

10月中旬は長雨が続き、台風もやってきたりと、ぐっと気温が低かったのもあるのでしょうか?急に色づきはじめました。今は朱色といったところです。

センリョウ 実 12月〔2017年12月30日〕

10月中旬で赤くなってお正月までもつのか心配でしたが大丈夫でした。

冬:赤い実がついたら鳥に注意

センリョウは鳥に実を食べてもらい種子を散布します。赤い実は鳥に見つけてもらうための戦略なんですね。センリョウは、先端の一番目立つところに実をつけますから、鳥に狙われやすいです。人間にとっては観賞のためのものですから、軒下の奥の鳥にみつからないところに置くか、切って室内に飾るかですね。

12月〜1月 古い枝や実の付いている枝を根元から剪定

枝が多すぎると風通しが悪くなるので、古い枝や実がついた枝を根元から切って整理します。剪定に適した時期は12月・1月なので、ちょうどお正月の飾りに使えば一石二鳥ですね。

剪定

剪定の方法は難しいことは何もなく、実の付いた枝を根元から切るだけです。

剪定後 若い枝

剪定後です。実を付けた背の高い枝はなくなりましたが、次の初夏に花をつける若い枝がたくさん育っています。

センリョウは、前年に芽を出した枝の先端にだけ花が咲くので、先端部を切り戻してしまうと花がつかなります。前年春以降に出て伸びた枝(実の付いていない若い枝)は切らないように注意しましょう。


他家受粉用に2つの鉢を1つにまとめる(植え替え)

2017年は雨の影響を多少は受けましたが、お店で売っている千両ほど多く実を付けませんでした。元々2株の鉢を購入したのですが、2株の元が異なる株なのかわからなかったので、2018年は違う株と交配(他家受粉)させてみようと思い、2017年末にもう一鉢購入しました。下の写真は購入直後です。

千両 2つ目

実の付いた枝は、根元から切り取ってお正月の間ダイニングに飾り、残った若い枝だけで冬を越しました。

千両 正月飾り千両 刈り取り後

購入したばかりの鉢で、実の付いている枝を根元から切ってしまうと、若い枝の数が少なくなってしまいがちです。実は我が家で最初に購入した千両も、購入直後のお正月に枝を切ってしまった後は、枝数が大分少なかったです。

千両 新旧

春になり、2つの鉢ともに伸びてきました。

千両 新芽

株元からは新しい芽が出てきていますね。

昨年植え替えをした左側の鉢にまとめます。まず、左の鉢から株を抜きます。

千両 大株

右の鉢はプラ鉢ですが、プラ鉢から株が抜きにくいときは、鉢の周りを叩いたり、鉢を強く押して歪めると抜きやすくなります。

千両 プラ鉢千両 取り出し

それぞれの株の土を落とします。2年目の大きな株は地下茎が大分育っているので根に傷をつけないように多めに土を落とします。地下茎は割と太くしっかりしているので、土を落とすのは案外簡単にできますよ。

千両 土落とし1千両 土落とし2

植え替えに使う土は、2年目の鉢の土には腐葉土が沢山入っていたので、それに「まくだけで蘇る土」を混ぜて使いました。

千両 蘇る土蘇る土を混ぜる

株と鉢の間にしっかりと土を入れて安定させます。

千両 植え付け

最後はたっぷりと水をあげて出来上がりです。

千両 水あげ

今年はたくさん実をつけてくれるかな?6月に花が咲いたら筆で撫でて受粉させる「人工授粉」もやってみようかと思っています。

〔2018年8月更新〕
他家受粉させようと思っていたのですが、2017年末に購入した新しい方の千両は、今年花を付けませんでした。でも、人工授粉の効果は得られたので、来年またチャレンジしたいと思います。