ビカクシダ(コウモリラン)・スパーバム:バージンコルクに板付け

〔2020.07.26〕板付けから4ヶ月、最近の様子をこちらに追記しました。

ビカクシダ 板付け ハンギング

スパーバムを育てて3年になります。初めは小さな苔玉のかわいい株でしたが、旺盛に生長し、胞子葉も生えてきて風格のある姿になりました。苔玉のハンギングスタイルではなかなか形をきれいに保てなくなってきたので、大きめのコルクボードに着生させました。今回は、板付けの時の様子について記事にしました。

スパーバムのいままでの生長の様子や育て方や、苔玉の植え替えの記事もありますのでよろしかったらご覧ください。

また、我が家で育てているビカクシダは、他にリドレイアルシコルネマダガスカリエンセなどです。そちらもそれぞれ育て方や着生について記事がありますのでご覧ください。

スパーバムの特徴

生育旺盛で巨大化する

スパーバムはビカクシダのなかでも、かなり大きく育つ種類です。貯水葉は新しくでるたびに大きなサイズになります。株が小さい頃は、貯水葉だけが生えてくるので、鉢植えや苔玉などで楽しむことができますが、ある程度大きくなって胞子葉が生えるようになると、かなり長く垂れ下がるので、最終的には板などのしっかりとした素材に着生させて吊り下げる方法が安定していると思います。スパーバムは、鉢植えや苔玉、板付けなど、株を着生させるものによってそれぞれ独特のフォルムになります。我が家では、苔玉のハンギングスタイルで約3年楽しみました。苔玉のハンギングスタイルは、貯水葉が苔玉に沿うように生長するので、中央でくびれたユニークなフォルムになります。気に入っていたのですが、そろそろ苔玉スタイルも限界なようです。今後のことを考えて板付けすることにしました。

〔この写真は、板付け前の苔玉ハンギングスタイルの時のものです〕
ビカクシダ スパーバム 苔玉 ハンギング 胞子葉

ある程度大きくなってから胞子葉が生えてくる

ビカクシダは、水を貯える貯水葉と、胞子嚢をつける胞子葉をつけます。貯水葉はほぼ左右交互につけます。そして、株がある程度大きく育ってから胞子葉をつけます。リドレイやアルシコルネなどは、早い段階で胞子葉をつけますので、これはスパーバムの特徴といえます。スパーバムの胞子葉はおとなの証と考えるといいのでしょうね。

一枚の貯水葉や胞子葉が生長するには、だいたい2か月半~3ヶ月かかります。胞子葉が生えるようになってからは、立て続けに胞子葉が出て、貯水葉がでる頻度は少な目になっています。

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板付けのタイミング

下の写真は板付け前の状態です。こうしてみるとそこそこいい状態でハンギングされているように見えますが、生長に従い自重で徐々にお辞儀をするように前に傾いてきています。苔玉式だと吊る位置の関係上、生長するとどうしても前屈みになってしまうので、板付けによって上部までしっかり支え、スパーバムのからだをまっすぐに整えることにしました。ちょうど新しい貯水葉が出てきたばかりなので板付けするにはいいタイミングです。スパーバムは春から6月くらいまでがもっとも生長する時期でもあるので、今のうちに着生させ、新しい貯水葉で固定用のワイヤーを覆ってしまいたいと思います。

板付け前は、重さで前屈みになっていました。

ビカクシダ スパーバム ハンギング

板付け後は、バランスが取れてまっすぐになります。

ビカクシダ スパーバム 板付け ハンギング
ビカクシダ 板付け ハンギング

板付け方法

苔玉(ザル使用)から株を外す

うちでは、苔玉の土台として、キッチン用のザルを使っていました(詳しくはこちらを見てください)ので、まずはザルからスパーバムを取り出します。

ザルに株を固定していた被覆付きワイヤーをカットして取り除きます。

ザルの目からほんの少しだけ根が出てたので、慎重に取り外します。

固定用のワイヤーをゆっくり引き抜きます。

ザルからスパーバムが分離できました。

バージンコルクを準備

バージンコルク 板付け
バージンコルク 板付け

今回のバージンコルクは、ガーデニングセンターで購入しましたが、通販でも売っていますよ。

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購入したバージンコルクは、少し筒状になっていたのですが、苔玉の部分がちょうどすっぽりと入る形だったので、バージンコルクの裏側に板付けすることにしました。安定していて収まりがよいです。

水の通りがよくなるように、バージンコルクに数か所ドリルで穴を空けます。

バージンコルクの角をカットします。貯水葉は、覆うものの形に沿って生長します。お好みによると思いますが、不自然な形にならないようあらかじめ形を整えておくといいと思います。我が家では、下部のフォルムが四角くならないように角を落とすことにしました。

水苔とベラボンを混ぜて板面に置きます。

株を整える

以前の苔玉を崩し、古くなった水苔やベラボンを取り除いて、板付けしやすい形に整えます。コルク板に収めたときにコルク板の背面と並行になるように整えました。

板付けする

バージンコルクに植え付け、被覆付きのワイヤーでしっかりと固定します。

ビカクシダ スパーバム 板付け バージンコルク

フックを取り付けて完成

ハンギング用に、アーチ状の引き出し取っ手のパーツをホームセンターで購入して、取り付けて完成です。

ビカクシダ スパーバム 板付け バージンコルク
ビカクシダ スパーバム 板付け バージンコルク

コルク板の裏側に付けましたが、枯れた貯水葉の色と同じなので、違和感ありません。壁付けと違って背面も見えるので、コルクの内側に株を付けて正解でした。

新しい貯水葉で出てきますので、早くワイヤーを覆って欲しいと思います。

ビカクシダ スパーバム 貯水葉

生長の様子

4月に出た貯水葉はきれいに生長しました。春に育つ葉は毎年順調に生長します。

〔2020.07.26〕
ビカクシダ スパーバム 板付け ハンギング
ビカクシダ スパーバム 板付け ハンギング

向かって左の貯水葉が育って、ようやく右側に貯水葉が出てきました。個体差はあるかもしれませんが、ビカクシダって、葉を一枚づつ生長を完結させるし、一枚生長させるのに3か月前後かかります。スパーバムは、順調に葉を出して年に4~5枚というところでしょうか。貯水葉と胞子葉含め4~5枚なので、胞子葉が連続してでると、貯水葉だすのに大分間隔があくこともあるんですよね。今回貯水葉が左右連続して出たのでうれしいです。

それにしても、スパーバムがまだ小さな株だった頃の貯水葉は、赤ちゃんの耳みたいに可愛らしかったのに、大人になった株の貯水葉の新葉は、初めから上部の切れ込みも多くてワイルドな感じです。今回の貯水葉は、胞子葉の上に重なるように出てきました。このまま生長すると胞子葉も一緒に巻き込むように大きくなるでしょうし、いびつなフォルムになりそうです。なので、胞子葉はカットしてしまうことにしました。

胞子葉、カット後の姿です。向かって右もきれいに育てば、シャープなフォルムになりそうです。ただ毎年、真夏は直射日光をさけても湿式サウナのような空気で葉焼けしてしまうので、ベランダに出しっぱなしは少なからず被害がでます。状況によって、室内管理を考えます。
ビカクシダ スパーバム 板付け ハンギング

貯水葉生長後、次は胞子葉にでてきてほしいな。まあ、人の勝手にはなりませんが…。

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