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コンクリート植木鉢 土壌 ph 酸度

土壌のphは、植物を育てる上でとても重要ですね。おおむねほとんどの植物は弱酸性〜中性の土壌が適しています。

そこでちょっとモヤモヤしているのが、植木鉢素材の一つ、コンクリート植木鉢は、土のphに影響するのかどうかです。コンクリートは水と反応して水酸化カルシウムが土壌に溶けだして高アルカリ性になるので植物に弊害がでる危険性があるのではないかという問題です。

おしゃれなコンクリート鉢を使う前にすっきりさせたいですよね。

 

我が家では、多肉植物を育てるのにコンクリート鉢をたくさん使っています。問題なく元気に育っていますが、すっきり確認したいので、土壌用の酸度測定液を使って確かめてみました。ご家庭の鉢について、心配がある場合は計測して確認するとすっきりしますよ。

 

土壌のphの酸度の影響や、コンクリートのことなどを調べたこととともに、我が家の計測結果についてご紹介したいと思います。

 

目次

 


土壌の適正酸度phの範囲

ほとんどの植物が弱酸性〜中性〔ph5.5〜7〕の土壌が適しています。弱アルカリ性のph8ぐらいまで大丈夫な植物もありますし、逆にブルーベリーやサツキなどph4〜5の酸性土壌が適性な植物もいます。しかし、多くの植物が、弱酸性〜中性〔ph5.5〜7〕の範囲が適性なのには訳があります。

 


なぜ土壌が酸性やアルカリ性だとよくないのか

 

養分の根からの吸収が悪くなる

土壌酸度がこの範囲より酸性・アルカリ性に傾くと肥料成分が他の物質と結合して、植物が吸収しにくくなります。例えば酸性に傾くとアルミニウムが土壌の水分に溶解します。それが養分のリン酸と結びつき、根から吸収されない形に変わってしまいます。また、アルミニウムが水に溶解してイオン化すると毒性があります。

 

一方、アルカリ性に傾くと、鉄・マンガン・銅・亜鉛などの微量要素が不溶性になり、根から吸収できなくなります。微量要素は、微量しか必要ありませんが、植物に活力を与える重要な働きをします。

 

植物に必要な養分はphで溶解度が異なりますが、おおむねph5.5〜7.5の範囲で適正な吸収ができるのです。栄養の吸収は生育に関わりますし、生育不良を起こせば、弱ったり、虫の発生や病気の原因にもなります。

 

バクテリアの活動に影響する

土壌を改良するバクテリアたちは酸性土壌では活動が悪くなります。土壌改良でよく知られる放線菌は、抗菌性があり、病原菌などの抑制に働く土壌改良によい菌です。一方、病原菌には酸性にも耐えるものもあり、土壌が酸性に傾くことによって病気が発生しやすくなります。

 

土壌はだんだん酸性に傾く

土壌が酸性に傾くのは次の理由によるようです。

  • 二酸化炭素を含む弱酸性の雨の影響
  • 雨が多く土壌のアルカリ成分が流れる
  • 酸性の化学肥料を多用する
  • 植物の根や土壌のバクテリアが出す二酸化炭素による酸化

このようなことで、土はどんどん酸性に傾きがちなのです。鉢植えなども、市販の用土や培養土などphを調整された新しい土で植え付けたとしても、閉じた容器の中で徐々に酸性に傾くことは想像できますね。

 

アルカリ性土壌はどんなところ

アルカリ性土壌の弊害は、上記したように、微量要素が不溶化して根から吸収されないことです。微量要素が欠乏することによって植物は活力を失い、徐々に弱っていきます。

 

しかしながら、雨の少ない乾燥地帯では、雨で土壌のアルカリ成分が流されないため、地表に滞留し、アルカリ土壌になっています。こういった土壌に生えるサボテンや多肉植物は、アルカリ土壌に耐性を持つように進化しています。

 

日本では、自然ではアルカリ性土壌は一部の地域しかありませんが、人為的にアルカリ土壌になる場合があります。それは、コンクリート、セメント、モルタルなど、石灰を主原料としたものが土壌に大量に混入した場合です。

 

ここで、えっ?て思いますよね。最近のおしゃれな植木鉢はコンクリート鉢も多いですから。問題は大量にというところでしょうか。

 


コンクリートの鉢の土壌はアルカリ性になるのか

コンクリートが水と反応すると水酸化カルシウムが生成されます。水酸化カルシウムは強アルカリ性なんです。水酸化カルシウムが、土に残留して土壌をアルカリ性にするのではないか、ということですね。

 

しかし、水酸化カルシウムは、他のアルカリ金属よりも水に溶けにくく、塩基としての作用は弱いのです。水酸化カルシウムは、消石灰とも呼ばれますが、これは土壌の中和剤として使われています。また、二酸化炭素と反応すると炭酸カルシウムに変わり中性化します。よって、野ざらし雨ざらしにするだけで、徐々に中性に近づいていきます。また、土壌の酸性成分や植物や微生物からでる二酸化炭素によっても炭酸化が進みます。炭酸カルシウムは、貝がらやサンゴ、石灰岩などの主成分で水道水にも含まれているし、植木鉢のテラコッタの材料にもなっています。

 

どのくらいの期間で中和されるかは、環境や鉢の形状・体積などいろいろあるので一概には言えないと思いますが、自然に中和されていくので危険なものではないと思っています。

 

そして、土は自然に酸性に寄ってくので、中和剤として働く場合もあるということですね。要するに量というかバランスの問題ではないでしょうか。コンクリート鉢の中のアルカリ成分も、普段の水やりで多くが流出してしまうことも考えられるわけです。

 

建物の解体工事後のように大量にコンクリートが土壌に残存する場合は問題になると思いますけどね。極端になるといけませんね。

 

作り立てのコンクリート鉢は、使用前に中和処理を

ご自分でコンクリート鉢を作られる方は、作成後、野ざらしにしたり、ミョウバンなどで中和処理するほうが安全ですね。

 

購入したコンクリート鉢が気になる場合は、phを測ってみましょう

わが家のコンクリート鉢はアルカリ性なのか、その土もアルカリ性になっているのか、興味があったので測ってみました。

わが家は多肉植物の鉢に市販のコンクリート鉢を多用しています。いずれも生育も問題なくすくすくと育っています。問題ないように思いますが。いろいろすっきりさせたいので、今回計測してみることにしました。

 


我が家の鉢の土壌を測定してみる

使ったph指示薬

ph測定用に酸度測定液〔アースチェック〕住友化学園芸さんのものを使いました。下の写真の箱に、アースチェック液・試験管・比色表・取説が入っています。取説の裏には主な植物の適正土壌酸度一覧表が記載されていてとても参考になります。

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土壌と水を混ぜて、上澄み液2.5ccを付属の試験管にとり、アースチェック液を3滴加えて、色で判定します。アースチェック液は目薬のように直接試験菅に落としますが、簡単に3滴落とせました。

 

土壌・液体が極めて簡単に測定できるし、安価なのでとてもいいと思いました。phを測定するには、リトマス紙やphメーターがありますが、リトマス紙は汚れたり判定が難しいし、ある程度信頼できるphメーターは値段もそこそこします。アースチェック液は、色が見やすくて使いやすい必要十分な指示薬でお勧めです。普段から土壌チェックを習慣にするといいなぁと思いながら測定しました。

 

その他、用意したものはこれだけです。

  • スポイト
  • 土壌と水を混ぜる容器

土壌と水を混ぜる容器は、コップなどなんでも大丈夫です。

スポイトは、土壌と水を混ぜた上澄みを試験管にとるのに使うと便利です。我が家は100均で購入していたものを使用しました。

 

いろいろテストした結果

水道水のテスト

アースチェック 水道水

まずは我が家の水道水です。ph6.5くらいの弱酸性ですね。水道の水質基準値はph5.8〜8.6です。

この水道水で水やりを続けるだけでも土壌の酸度に多少影響ありですね。

 

次に、わが家が20年以上使っているテラコッタの受け皿と、2か月前購入したコンクリート鉢の受け皿を水に丸一日浸してみました。冬で水温も低いですが、比較テストなので参考までに。

 

テラコッタ皿のテスト

ph6.0〜6.5くらい。肉眼でみたら6.5に近いけど少し酸性のほうに傾きました。

 

コンクリート皿のテスト

ph7.0〜7.5の間。肉眼でみたら7.0に近いけど、少し7.0オーバーしてるかなという感じです。中性ですね。

 

我が家が使っている多肉の土〔未使用市販品〕

ph6.5ですね。

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1ヶ月使用のコンクリート鉢の際の土

コンクリート鉢は2ヶ月前に購入、普通にベランダに野ざらししてました。そして1ヶ月前に購入したハオルチアを植えました。冬場で水やり回数は少ないですが、室内で暖かく育てている上にコンクリート鉢は乾きやすいので、たっぷり底から水が出るまでの水やりを植え替えの時を含め5回しています。問題なく元気です。実験用に土をとるときも土を湿らせた後、鉢の際の部分を深く採集しました。

ph6.5ですね。1ヶ月使用で土のphは変化していません。コンクリート鉢の影響なしと考えていいのではないでしょうか。

 

8ヶ月使用のコンクリート鉢の際の土

コンクリート鉢は1年半前に購入、パキポディウム・グラキリスを去年の春に植えてから約8ヶ月経ってます。

夏場は、普通にたっぷり水やりしていました。冬場は休眠させずに暖かく陽の当たる室内で育ててます。冬場のみずやりは1か月に1〜2度くらいです。問題なく元気に育っています。実験用に土をとるときも土を湿らせた後、鉢と際の部分を深く採集しました。

ph6.5ですね。1年使用したものでも土のphは変化していません。コンクリート鉢の影響はなしと考えていいのではないでしょうか。

 

多肉植物は、水やり回数も少な目なので、コンクリートと水が反応してできた水酸化カルシウムが比較的残留しやすいのではと思いますが、思った以上にコンクリートの影響を受けていませんでした。我が家の鉢自体もコンクリート鉢はほぼ中性付近だったので、中性化が進んだものだと思います。結果として我が家のコンクリート鉢は安心して使えるものだと判断しました。

 


今回コンクリート鉢の影響について調べてみましたが、案外簡単にphを測れたので、原因のわからない植物の不調などがあった場合など、土壌のphを測ることを習慣づけてもいいなと思いました。皆様もいかがでしょうか。

 

最後に、今回のテーマと脇道に反れますが、多肉植物やサボテンで乾燥地帯のアルカリ土壌原産のものは、アルカリ土壌で育てたほうがいいのではないかと思いますよね。ですが、アルカリ土壌に耐性があるということで、弱酸性〜中性の土でもよく育ちます。養分を少なめに育てればいいということですね。