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パキポディウム グラキリス 実生

パキポディウム・グラキリスの実生を購入して1年が経ちます。購入時、1年6ケ月のものだったので、この子は現在2年6ケ月ですね。パキポディウム・グラキリスといえば、丸くぽってりとした塊根が特徴のマダガスカルの植物ですが、実生〔みしょう〕のものは日本で生まれ育っているので育てやすく、若いものは比較的安価です。最近では現地輸入株も実生も流通して入手しやすくなりました。我が家は昨年ガーデニングショップで入手しましたが、パキポディウムを専門に育てて販売されている方に、直接、育て方を詳しくお伺いして購入しました。うちと同じく初心者の方に、その時聞いた育て方のコツとともに一年育てた感想などをご紹介したいと思います。

 

目次

 


実生〔みしょう〕って?

植物って、挿し木や地下茎など、いろんな増やし方しますよね。実生〔みしょう〕は、種から発芽して育った植物の繁殖方法をさします。種から発芽したばかりの子葉の状態も実生といいますが、塊根植物や多肉植物などに使われる実生は繁殖方法のことです。

パキポディウム グラキリス 実生

 

パキポディウム・グラキリスの実生って?

パキポディウム・グラキリスは、マダガスカルや南アフリカ原産のキョウチクトウ科の植物です。寒さや暑さにも比較的強く、日本にも結構前から輸入されている品種なのですが、現地の厳しい自然の中で育つことによって、あのぽってり丸みのあるユニークな形になります。径5〜6cmのものでも、優に10年を超えて生きています。

グラキリスの実生と呼ばれるものは、日本で種から作られたものなので、日本の気候になじんで育てやすいのが特徴です。しかし、もし、あの原産地の輸入株のようなフォルムがお好みなら、実生は全くちがう育ちをする可能性があります。現地の気候で、吹きっさらしの中で育つからあの形なのです。どのような形に生長するかは、その環境によるということです。

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パキポディウム・グラキリスのあの形を手に入れたいなら原産地輸入株、根の状態を確認して購入

あの独特の丸みのある形がお好みの場合、現物で気に入ったものを購入することをお勧めします。原産地から輸入された株は、それなりに年数が経って形はすでに出来上がっていますし、貴重な植物なのでお値段も結構します。購入時気を付けなければいけないのは、根の有無です。輸入してすぐのものは根がないのがほとんどのようです。初心者の方は、根が出ていることを確認して購入すると失敗がないと思います。輸入してから根が出るまで育てられたものを購入できると安心です。

尚、パキポディウム・グラキリスは、ワシントン条約で取引を規制されている植物です。輸入された株は許可書つきのもので、規制しなければ絶滅しかねない植物です。大切に育てたいですよね。

 

初心者が気軽に育てられるのはやっぱり実生

実生の若い株は、安価で流通量も多いし、育てやすいので、比較的気軽に育てることができます。また種も売られているので、種から育てるのも一興ですね。

パキポディウム栽培の入門にちょうどいいのと、我が家の環境なりの育ちを楽しみたい、ということで我が家は昨年1年6ケ月目の若い、径1.5cmの実生株を¥2,800で購入しました。下の写真は購入時のものです。

パキポディウム グラキリス 実生

 


育て方のコツ

パキポディウム・グラキリスは、夏型ですね。夏型は、春〜夏〜秋が生長期で、冬に休眠します。乾燥に強く、陽当たりを好む種類です。それにできればぽってりと太くなるように育てたいと思います。コツは、ワイルドに厳しい環境で育てるということになります。

 

夏期の育て方(春〜夏〜秋)

水やり

生長期の夏期でも、土が乾いてから3日ほど置いて水やりという頻度がちょうどよいようです。5日〜7日に一度くらいです。水やり頻度が多いと、幹が太らずにひょろひょろと背が伸びるばかりになると生産者さんがおっしゃってました。考えてみると、乾燥が厳しいから水を貯えるのであって、水がいつもあれば太るより伸びようとするものですよね。そういうことで、つねに乾燥気味に育てています。水やりの時間は、気温の穏やかな夕方か早朝にします。土が高温で蒸れないように日中の水やりは厳禁です。梅雨時期など雨が降り続いて何日も土が湿ったままはよくないので、雨ざらしは避けた方が無難です。また、真夏の土砂降りもすぐに陽が差して高温になりがちなので、やはり雨ざらしは心配ですね。少しくらいの雨なら大丈夫ですが、長く続きそうだったり豪雨の場合は、雨の当たらない所に避難させます。

 

肥料

肥料については、生長期の夏場に少し与えれば十分なようです。肥料は多すぎると根を痛めてしまいそうなので、少なめを心掛けています。春、6月頃「さぼてん・多肉植物の土」で植え替えたのもあって、その時にかなり薄めた液体肥料を一度与えました。「さぼてん・多肉植物の土」には肥料が入っていないのでやはり少量の肥料は必要だと思います。ですが、肥料は背を生長させる方に使われる可能性があるので、できるだけ控えめにしています。生育にどの程度がいいのか様子を見ながらなのですが、9月にマグアンプKの中粒をほんの少量(3粒)混ぜ込んでみました。それと、9月・10月にかなり薄めた液肥を一度づつ与えてみました。様子を見ていたところ、枝や幹の胴元が結構太くなり、ごく少量の肥料は効果的だと思います。

パキポディウム グラキリス 実生

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陽当たり

気温が15℃以上になると屋外の風通しが良い、よく陽の当たる場所で育てます。春から日差しの良く当たる場所から動かさず育てているので、真夏でも直射日光の中で育てていますが葉焼けはしません。突然環境を変えて日光に晒すとどのような植物も葉焼けしますが、徐々にならすと葉焼けしない種類もあります。グラキリスは、日光に徐々にならすようにすれば葉焼けしないようです。多少厳しい環境で育てるほうが、野生に近く幹が太りやすいのではないかと思います。

 

冬期の育て方(秋〜冬〜春)

秋肌寒くなって、気温が15℃を切るくらいになると、室内の陽が入るできるだけ明るく暖かな窓際で育てるといいです。

我が家は、南向きで日差しが入るため、冬の室内がとても暖かいです。この場合は、実生の株は落葉せず冬越しする可能性があります。我が家では、1週間から10日に一度くらいの間隔で水やりしました。特に水やりでコンデションが悪くなることなく冬越しできました。肥料は与えていません。

低温で休眠し落葉した場合は、冬は断水するのがいいようですね。冬の断水状態から春水やり開始するのは、結構難しく根腐れさせてしまう場合も多いようです。できれば、休眠せずの冬越しをしたいと我が家では思っています。

陽は室内の窓際でがんがんあてています。

 

一年を通した育て方のコツについては、アデニウム・オベスムと同じです。アデニウムの記事はこちらにありますのでよかったら見てください。

 

カイガラムシの被害

昨年の冬一番問題だったのが、カイガラムシが付いたことです。

下の写真は、1月中旬の写真です。葉は少しづつ落葉しますが、全部取れることなく冬越しするだろうと思っていました。

 

ところが、冬場、室内の植物に蔓延しがちなコナカイガラムシの被害にあってしまいました。

 

コナカイガラムシは我が家では爪楊枝などで駆除する場合が多いのですが、とげや葉が細かいのでなかなか取り切れず、ベランダに出して、ベニカXファインスプレーを噴霧しました。それからぱらぱら落葉し、数日後には、葉は全部落ちてしまいましたが、カイガラムシの被害はこれで心配なくなりました。落葉の原因は、カイガラムシと薬液噴霧だと思っています。

水やりは前述のペースで続けましたが、茎が柔らかくなることもなく、なんの変化もなく冬越しし、春暖かな日差しになってから屋外に移動しました。

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新葉はいつでるか?

同じような育て方のアデニウムの新芽は4月には見えてくるのに、グラキリスは6月中旬くらいになってようやく新芽がでてきました。なかなか新芽が出ずに心配しましたが、茎が柔らかくなったりといった変化がまったくなかったので、きっと葉の出る条件が揃うのはかなり気温があがってからなのだと思います。

 


10ケ月の生長比較〔2019年9月〕

鉢は、ちょっとおしゃれな鉢に替えたかったため春に植え替えしましたが、根づまりしていたわけでもなく、土がばらける状態だったので、さっくりとそのまま「さぼてん・多肉植物の土」を足して植え替えました。水はけのすごくいい土です。

で、10ケ月でどのくらい生長したかといえば、茎は1.5cm→2.1cmくらいです。枝もそれぞれ太くなっています。背の伸びも1cm弱です。体型はちょっと太っ腹な感じになりました。

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病変の対応

黒班病?斑点性病害?

10月初旬、葉に斑点のようなものが付いているのに気づきました。そして幹の生長点のちょと下あたりにも茶〜黒の2ミリ程度斑点が1つ。なんだろうと思っているうちに広がり、一週間もかからず、表皮から内部にえぐれるように黒変していきました。そしてその下にも、黒い斑点がまた一つできました。斑点のある葉は簡単にぱらっと取れてしまいます。

パキポディウム グラキリス 斑点性病害 黒斑病
パキポディウム グラキリス 斑点性病害 黒斑病
〔10月10日〕

 

これは、大変と思いベニカXファインスプレーを病変部に噴霧し、2日後にももう一度噴霧しました。

病変は少しだけ進行しましたが、何とか止まりました。念のため2週間後にさらにもう一度噴霧しました。

パキポディウム グラキリス 斑点性病害 黒斑病
〔11月10日〕

 

それから1か月経ちましたが、病変は進行せず、生長点が枯れることもなく、わずかに生長しています。病変の少し下のあたりにも新しい芽が出てきました。

原因は何だろうと思いますが、おそらく9月中、湿度が高くなった時期があったのと、近くにあった植物に葉水する際に、グラキリスにも頻繁にかかっていたことが原因ではないかと思います。根に近い部分ではないので、水やりや肥料でのトラブルではないと思います。しかし、黒変病や斑点性病害の場合、菌は木の内部で越冬するため、これからも注意深く見ていく必要があると思います。

病変部の下のところで生長点を切り取ってしまうか悩んだのですが、その後も生長を続けているため、切り取らずしばらく様子を見ることにしました。

パキポディウム グラキリス 実生