窓ガラスを高断熱真空ガラス「スペーシア」に入れ替えて7年半。替えてよかった! 快適性や注意点などの感想  

〔2023.02.14更新〕7年半経った今でも快適に過ごせています。内容は大きく変更していません。

2016年の夏にリビング・ダイニングのリフォームをした際に窓ガラスも日本板硝子の真空ガラスの「スペーシア」に取り換えました。実際、性能的にどうなのか、冷暖房費の節約につながるのか、よい点、難点など、7年季節を廻っての感想を書いてみました。ご参考になればと思います。

施工に関する特徴

今使っているサッシがそのまま使える

スペーシアの厚みは6.2㎜なので、今お使いのサッシをそのまま使うことができます。交換はガラスだけです。マンションなどは、分譲でもサッシは共用部扱いなので取り換えることはできないケースが多いと思います。なのでガラスだけの交換は、とてもお手軽で取り替えやすい点です。

ただし、ごく一部のサッシで使えなかったり、スペーシアより薄いガラスからの交換では、サッシの動きが重くなったり、網戸の開閉が困難になる場合があります。我が家では、ガラスの厚みが増えた分、サッシの動きは少し重くなりました。そして、窓サッシの鍵(クレセント錠)がかけづらく、ゆっくりと気を付けながら、力をかけて操作しなければならなくなりました。窓2つのうち、普通サイズの窓は、業者さんに調整をしてもらい問題なくスムーズに鍵を開閉できますが、一般規格よりも横幅が大きい窓のほうは、調節しても鍵の開閉はしづらいです。開閉できるけど動かしにくいということです。おそらくガラスの自重でサッシに歪がでているためだと思います。規格の大きさの窓の場合は問題はないですが、規格より大きい窓の場合は、サッシの強度も含めて、この点も想定しておいたほうがいいでしょう。

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性能に関する感想

スタンダードのスペーシアの特性は、遮音性能と断熱性能です。防犯性能はなく、強化ガラスではありません。

遮音性能

外部からの音が静かになった

2枚ガラスの間に真空層があるので、音の共鳴がありません。6.2㎜の厚みで8㎜ガラスの遮音性があるらしいですが、それってどのくらいか気になりますよね。

スペーシアに替えたとたん実感したのが静けさです。防音までは行きませんが、外から聞こえる生活の雑音が気づかなくなるくらいになります。人の話し声や鳥のさえずりなどはほぼ気が付かないくらいです。バイクや車、工事の音などは、前より少し抑えられる程度ですが、それでも断然聞こえにくくなりました。

もともと我が家があるところは静かな住宅街なのですが、外の音に気を取られることが少なくなりました。3年も経つと、これが当たり前になっていますが、趣味や読書など、室内での集中度は増しますよ。

防音については、環境や感じ方に個人差があるので、あくまで我が家の感想です。防音目的の場合は、二重窓や防音を謳っている窓ガラスを選んだ方がよく、スペーシアは、今より少し静かになるくらいに思っておいた方がいいと思います。

また、防音にはサッシの気密性が重要なので、窓ガラスがよくてもサッシに隙間があれば音は漏れてしまいます。防音が第一とお考えの場合は、サッシの取り替えも含めて検討することをお勧めします。

本格的な防音対策にはならない

室内の生活音も外に漏れにくいですが、楽器や打音の防音にはなりません。

室内での話し声、生活音が外に漏れるのは抑えられていますが、ピアノなど楽器や、ものを床に落としたり、工具の操作などの打音は、ほぼ外に聞こえます。少しは抑えられますが、やはりピアノなどの打音の音漏れ対策の場合は、床や壁の振動を伴うので、マンションなど集合住宅では、窓だけでは対応できない騒音です。防音室や、室内全体での防音対策、二重窓やサッシを含めた窓の取り換えなどを検討されることをお勧めします。

我が家のピアノの防音に関する記事はこちらにあります。よろしかったら見てください。

断熱性能

断熱効果はかなり実感できた

一枚ガラスの約4倍の断熱性能。外気温を伝えないのは本当です。結露も我が家ではありません

『夏、窓際に立つだけでムッとした暑さを感じる』や 『冬の朝、窓が結露して、窓辺はヒヤッとする』ということがなくなりました。どちらかというと冬に室内の暖かさを逃がさない断熱効果を実感します。ちゃんと計測したことはありませんが室内の気温の寒暖差が少なくかなり安定しているように思います。なので、冷暖房の効率もいいです。冷暖房の効きも早いし、持ちもいいです。例えば窓を閉め切った状態で、冷暖房をオフし、どのくらいもつかというと、スペーシアにしてからのほうが時間が持っています。極端ではありませんが、冷暖房費が抑えられている実感はあります

エネルギーの節約効果でも、スペーシアは一枚ガラスより約40%、一般的複層ガラスより約20%のエネルギーを削減できるそうです。

我が家では、7年半の間に、エアコンの買い替えによる節電効果や、電気の自由化によってお得なところと契約などで節約の工夫もしています。2022年から電気・ガスがかなり値上がりし、なかなか金額で比較はできないのですが、エネルギーの価格上昇を鑑みても、無理な節電もなく快適に過ごしながら、我が家の光熱費は抑えられていると思います。

尚、結露については、サッシに水滴がついたことが一度だけありました。窓は結露しなくてもサッシが結露することはあるようです。

ベランダ 縁側 部屋からの眺め

室内で植物を育てるにはとてもいい環境を作れる

当ブログでも扱っている通り、我が家はガーデニングが趣味なのですが、インドア・ガーデニングにスペーシアはぴったりです。特に冬は、外気の冷たさが伝わらないので、一日中安定した室温を保ってくれるスペーシアはとても有効です。冬は室内で育てる植物が多くなるのですが、明るい日差しの窓際ですくすく育てられています。植物を育てられている方には、本当にお勧めです。

冬の窓際の様子

我が家で育てているパキポディウム・グラキリスパキポディウム・ブレビカリックスハオルチアの冬の管理についての記事がそれぞれあります。よろしかったら見てください。

注意点

保証期間や保証の内容は?

保証期間は10年です。マイクロスペーサーの落下に関しては保証範囲内です。マイクロスペーサーが何かは下に書いてあります。

それ以外の破損については有償です。

スペーシアに飛散防止フィルムは貼れるか?

フィルムは貼れますが、ガラスが割れた場合は補償されず自己責任になります。

スペーシアは普通のガラスと同等に割れます。特に気を付ける必要はないのですが、防災対策に飛散防止フィルムが欠かせないとのお考えの場合は、スペーシアは難です。スペーシアの表面にフィルムを張ると熱割れする可能性があります。スペーシアにフィルムをどうしても貼りたい場合は、日本板硝子さんが推奨されているフィルムがあるので、業者に問い合わせてみるといいでしょう。ですが、フィルムを貼った後に割れてしまった場合、保証対象外になるので、それを了承の上でフィルムを貼ることになります。自分で適当に選んだフィルムを自分で貼るのはリスクが高いかも。

我が家は、万が一割れた時も補償がなく自己責任になることを了承の上、スペーシアへの交換時にフィルム貼りを業者にお願いしました。

熱割れが起こりやすいのは冬

熱割れの原因は、一枚ガラスのうち部分的な温度差が大きくなると割れやすいらしいです。窓に何か立てかけてあったり、太陽光が一部激しく当たるような場合が危ないようです。

施工した結果を申しますと、我が家の窓は南向きなので太陽光が直接当たる冬場が心配でしたが、割れずに5回冬を越しました。また、常々窓の近くにものを置かないよう気を付けています。

マイクロスペーサー・保護キャップは目障りか?

スペーシアは2枚のガラスの間に真空のスペースが0.2㎜あります。その真空の隙間を保持している柱の役目をしているのがマイクロスペーサーというもので、下の写真の方眼に並ぶ小さな点です。これが目障りかどうかは、個人差があると思いますが、我が家では、まったく視界の邪魔にならず、気になりませんでした。

また、保護キャップはスペーシアを真空にした部分に触れたり、衝撃が加わらないように守っているもので、写真のように右上についています。これもあまり視界にはいらないので気にしていません。

ガラスの色は気になる?

若干青みがかっているとの説明でしたが、ほとんどわからず、気になりませんでした。

以上、万能ではありませんが、断熱に関しては非常によい製品です。それ以外のスペックや保証の範囲もきちんと納得の上、ご購入くださいね。

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