アデニウム・オベスム(砂漠のバラ)の育て方:幹のブヨブヨ対策・購入直後の管理・夏の育て方と冬越し・害虫対策や植え替え、挿し木のやり方

〔2022.07.15〕育て始めて5年。今年やっと花が咲きました。詳しくはこちらを見てください。

〔2021.03.19〕春の目覚め!今年は新芽が出るのが早いですね。冬越しの際、コナカイガラムシが今年も蔓延って、新芽も奇形葉が出てしまいましたが、2月からオルトランとベニカファインスプレーxの併用で、治まってきたようです。新芽はピカピカに光沢があって初々しく、今年の生長が楽しみです。

アデニウム・オベスム 砂漠のバラ
アデニウム・オベスム 砂漠のバラ

〔2020.10.24〕挿し木した枝が発根したので植え替えました。詳しくはこちらを見てください。
アデニウム オブスム 砂漠のバラ

アデニウム・オベスムは株元が大きくぽってりと肥大する特徴を持ち、白・ピンク・赤など花も美しく「砂漠のバラ」とも呼ばれている夏が生長期の人気の植物ですね。最近はガーデニングショップにも出回り、小さいものは案外リーズナブルな価格で入手することができます。購入する場合もだいたい5月初~10月末くらいの時期に多く出回ると思います。

我が家は、購入してすぐに幹をブヨブヨにしてしまったのですが、植え替えによって回復し、育てて3年8か月になります。現在では強く元気に育っています。育ててみた経験からわかった育て方のコツやトラブルの対処方法についてご紹介します。

アデニウム・オベスム 砂漠のバラ
〔2017年夏〕購入時のアデニウム・オべスム
  1. アデニウムを購入したら…順調に育てるチェックポイント
    1. 急激な環境変化は、植物を枯らす原因に! 水やりを控え徐々に環境に慣らす
    2. 購入直後は、植木鉢や鉢の土を一度確認して、必要なら植え替えを
  2. 夏期(生長期)の育て方
    1. アデニウムの栽培のポイントは風通し・陽当たり・水やり
    2. アデニウムは暑さに強いが多湿に弱い
    3. 太陽に当てる
    4. 夏場の水やりは、夕方か早朝の気温が低い時間に打ち水とともにする…雨続きの時は水やりしない
    5. 肥料は少なめに
  3. ずんぐり、ぽってり太ったアデニウムにするために
    1. 水やりは適度に
    2. 枝を剪定する
  4. つぼみを付けるには
    1. 花用のリン酸の比率の大きい肥料を使ってみる…濃度や頻度は控えめが原則
    2. 剪定すると花芽が付くまで時間がかかる
  5. アデニウムの冬越し
    1. 休眠期に入らないアデニウムの冬越し
    2. 冬場の水やり
    3. 肥料について
    4. 休眠させないで冬越しさせるメリット
  6. カイガラムシ対策
  7. アデニウムの植え替え
    1. ①アデニウムの株元が柔らかくブヨブヨしてきたら要注意!根腐れしてないか確認を
    2. ②生長による定期的な植え替え
    3. 植え替えの土について
  8. アデニウムの挿し木
  9. 生長の様子
    1. 育てて約1年
    2. 育てて約1年半(2019.01.31)
    3. 育てて2年目(2019.07.07)
    4. 育てて3年目、ついに蕾が!(2020.06.24)
    5. 植え替えと剪定

アデニウムを購入したら…順調に育てるチェックポイント

急激な環境変化は、植物を枯らす原因に! 水やりを控え徐々に環境に慣らす

植物も急激な環境の変化は苦手です。温度や陽当たり、水やりの程度など、急激に変わるといっきに枯れることもあります。アデニウムは、多肉植物で幹に水分を貯えていますので数日水やりをしなくてもまったく問題ありません。購入したらしばらくは水やりを控え、育てる環境に慣らしていくといいですよ。また、アデニウムは陽当たりと風通しのよい乾燥した所を好み、夏場も直射日光のもとで育てますが、購入したら、屋外の風通しよい明るめの日陰におき、徐々に慣らしながら陽当たりの良い場所に移動させると安心です。

購入直後は、植木鉢や鉢の土を一度確認して、必要なら植え替えを

購入した株の土の質をチェック

また、鉢の土も要確認です。水はけのよい土が使われているか確認しましょう。購入したアデニウム、そのままの土や鉢で育てるかどうか、土をチェックしてみてください。水はけのいい土が使われているでしょうか?

アデニウムは、もともと乾燥した砂漠に生息し、塊根や幹に水を貯えるしくみになっています。ですので、土がいつも湿っているような状況ですと根腐れを起こします。水をかけるとさっと水が通り抜けるような栄養の少ない水はけのいい土が適しています。水はけがよくない場合は、植え替えして土を替えすると、その後育てやすくなります。

ガーデニングショップで売られているアデニウムの土を見てみると、ベラボン(ヤシの実チップ)と日向土を合わせたものが使われていました。石がゴロゴロしている隙間にベラボンが入っているという感じでした。ベラボンは、ヤシの実のチップで吸水・保水・排水性にすぐれています。水を含むと膨張し、乾燥すると収縮するので土に空間が出来るなどの特性があります。幅広く使え、アデニウムにもぴったりです。また、日向土は弱酸性の多孔質の石で通気性がよいものです。

また、サボテンや多肉植物の土として売られているものは、もともと乾燥地帯の植物を対象に作られた土で、排水性のものと保水性のものをバランスよく配合されており、ベラボンや日向土も入っています。肥料も配合されているものを使えば、植え替え後はしばらく肥料を与える必要はありません。お家に多肉植物の土があるようなら、多肉植物の土を使うとよいですね。

多肉の土は、粒状のものも多いのですが、砕けて粉塵が含まれているようでしたら、ふるいにかけて粉塵を除去してから使うといいですよ。粉塵は水はけを悪くします。

鉢は通気性のよいものを使えば失敗はない…鉢の素材や鉢穴の大きさをチェック

アデニウムのような多肉植物を枯らしてしまう原因の多くは根腐れです。過度の水やりや通気性の悪さで根腐れが起こります。

土が乾燥しやすい植木鉢の素材は、素焼きやコンクリート鉢といった多孔質のものです。これらの鉢は、吸水性(鉢の中の水を吸水)・排水(表面から水を蒸発させる)、通気性(空気を通す)が良いので中の土が乾きやすく、鉢の表面から水分が蒸発するときに気化熱で温度を下げるので、根の蒸れを防ぐのにとてもいい素材です。アデニウムはもともと水を貯える性質なので、水は少なくても耐えることができます。ですので、どちらかというと水をやり過ぎても自然に調節してもらえる素材の植木鉢を使えばより育てやすくなります。尚、素焼きやコンクリート鉢でも内側をコーティングして水を通さなくしているものもありますので、確認してから購入しましょう。

尚、土の工夫、水やりや置く環境など調節すれば、もちろんプラなどの水や空気を通さない植木鉢でも育てることはできます。ただし、夏場の温度が上昇しやすい場所で黒いプラ鉢を使うと非常に高温になりますので、リスクは大きいです。

いろいろ注意しなくていいのが、多孔質素材の鉢ということです。

また、鉢の底穴が十分な大きさで水はけが良さそうならよいですが、鉢に対して小さかったりする場合は植え替えした方が良いです。

夏期(生長期)の育て方

アデニウムの栽培のポイントは風通し・陽当たり・水やり

4月下旬~5月初旬頃、一日の最低気温が15℃以上になったら、我が家では室内管理から屋外管理に切り替えます。3~4月に暖かい日中だけ屋外に出し陽に当て、夕方から室内に取り込んでいたのを、一日中室外管理に切り替えます。室内から屋外への切り替えは、室内と室外の気温がほぼ同じくらいの時期がスムーズです。室外の直射日光があたり風通しの良い場所で育て、徐々に水やりを増やしていきます。

梅雨時期は、雨がかからないよう場所に置き、水やりの頻度を控えます。梅雨が終わったらいよいよアデニウムの最盛時期となります。

アデニウムは暑さに強いが多湿に弱い

根の回りが常に濡れていると根腐れの原因になってしまいます。風通しの良い環境に置くと土も乾燥しやすくなりますね。また、通気性が悪いとコナカイガラムシや葉ダニなとが付き繁殖しやすいので、その予防のためにも風通しの良い環境で育てます。

太陽に当てる

夏場、直射日光が苦手な植物が多い中、アデニウムだけは陽に当てています。5月初旬からずっと陽に当てていると葉焼けもしません。購入当初幹をブヨブヨにしたときも、植え替え後、太陽の光をたっぷり当てていて元気になったので、やはり陽当たりは大事だと実感しました。また、雨には当たらないように気を付けています。

夏場の水やりは、夕方か早朝の気温が低い時間に打ち水とともにする…雨続きの時は水やりしない

アデニウムは元々乾燥に耐える植物なので、毎日水やりしなくても大丈夫です。アデニウムなどの多肉植物に一番よくないのが、根のまわりが高温多湿になることです。特に夏の日中に水やりは厳禁です。高温で根を蒸しているのと同じになります。

ですので、水やりは気温が低い夕方か早朝がよいです。水やりのタイミングで打ち水をするといいですよ。打ち水は、気化熱で気温を下げ空気の対流が起こるので、涼しく風通しよくなりますので、朝夕植物への水やりのタイミングで行っています。打ち水のコツは、陽の当たらない陰の部分に水をかけることです。

夏場は土の表面が乾けばたっぷりととよく言われますが、天気が悪いときは水は与えないようにしています。

また、水を与えすぎると徒長して縦には伸びますが、横に太らなくなるので、根元の硬さを見て水やりしています。株元の硬さは、水をたっぷり貯えたら硬くふっくらとなり、数日水やりを止めるとわずかに柔らかくなります。わずかに柔らかくなったら、植木鉢の底から水があふれるくらいたっぷりと水やりします。

根元の硬さは、アデニウムの健康状態を確かめる目安になりますので、時々触ってチェックするのを習慣にするといいでね。

水やりして1~2日も根元や幹が固くならならなかったり、ブヨブヨしてきたりした場合は、根にトラブルが起こっている可能性があるので、少し様子を見て進行するようなら根を確認し、根を洗って日陰干しして植え替えします。

肥料は少なめに

アデニウムは痩せた土地に生息しています。多肉植物一般的にそうですが、肥料は控えめです。冬場は、休眠期なのでまったく必要ありませんが、夏場は若干与えた方が生育はいいように思います。5月~6月頃の植え替えの際に、マグァンプなど肥料やけを起こさないタイプの固形肥料を混ぜ込むか、夏期だけ液体肥料を通常の2倍に希釈のものを月に一度程度与える程度でいいと思います。

肥料が多いと、縦に伸びる方向に栄養が使われ、ひょろっと徒長してしまったり、肥料焼けを起こしてしまう可能性もあります。

我が家は、肥料少な目で3年を過ごしましたが、生長はゆっくりですが、がっしりと力強い株に育っていると思います。

ずんぐり、ぽってり太ったアデニウムにするために

水やりは適度に

水やりを頻繁にすると、あげた分だけ塊根に水を溜めこむかといえば逆で、溜めこむ必要がなくなりますよね。また、水分や養分がたくさんあると上に生長していく方向に使いますよね。ですので、ぽってり太らすには、常に水を蓄えておこうとする飢餓環境のほうがいいとうことになります。太った塊根にするには、水やりは控えめがいいでしょう。もちろん生長期に水やりしないと枯れてしまうので、幹の硬さやツヤをチェックして水やりするといいと思います。

枝を剪定する

植物って一番勢いのある生長点が伸びますよね。ですので、縦方向の生長を食い止めるには、幹の先端や伸びた枝を剪定します。生長期なら比較的早く脇芽が出てきます。毎年、剪定によって縦方向の生長を止めるとずんぐりした体型になっていきます。

幹の形には個体差がありますが、ずんぐりさせるには、縦の方向の生長を穏やかにするのが一番ですね。

剪定時の注意…アデニウムには毒性がある

アデニウムはキョウチクトウの仲間でかなり強力な毒がありますが、食べることはないので普通に鑑賞するのになんら問題ありません。しかし、剪定する際に樹液が皮膚につかないようご注意ください。かぶれることもあるようです。

つぼみを付けるには

花用のリン酸の比率の大きい肥料を使ってみる…濃度や頻度は控えめが原則

アデニウムは肥料が多いと花をつけないといいますね。この場合の肥料とは、窒素成分のことだと思います。窒素は植物自体の生長に関わる肥料なので、窒素が多いと葉が茂ったり、徒長しやすいんです。リン酸は、花つきをよくする肥料です。

我が家はそろそろ3年目になるので花を咲かせたいと思い、5月から月に一度、リン酸の比率の多い花の液体肥料を、通常の2倍に薄めてあげていました。梅雨冷えと湿度で結局は茶色く枯れてしまいましたが、6月~7月の長い梅雨時期につぼみを付けたのです。年数的にそろそろつぼみが付くタイミングだったのか、肥料によるものだったのか、経験が浅いのでわかりませんが、もし花付きが悪いとか、一度も花が咲かないと悩んでおられるなら、リン酸の比率の高い花用の肥料を使ってみてはいかがでしょうか。もちろん頻度や濃度は控えめにすることをお忘れなく。もともと、肥料は少ない環境に育つ植物なので、肥料が多いとかえって、根が肥料焼け起こしてしまい傷んだり枯死してしまうことになりかねません。

アデニウム・オベスム 砂漠のバラ つぼみ
アデニウム・オベスム 砂漠のバラ つぼみ

剪定すると花芽が付くまで時間がかかる

花は、枝の先端に付きます。我が家のアデニウムも伸びた枝の先端につぼみが付きました。つぼみが付く生長期に枝を剪定していたら、脇芽が出て伸びるまで時間がかかるので花芽が付くのが遅れます。花をつけさせたい場合は、剪定せずに様子見するのがいいのではないでしょうか。

アデニウムの冬越し

冬は休眠期になります。気温が15℃下回ると、徐々に葉を落とし休眠します。休眠期は断水して過ごしますが、室内が暖かいと休眠させずに冬越しさせることができます。

休眠期に入らないアデニウムの冬越し

我が家では、夏から秋にかけて、陽が低くなり室内に陽が差し込む時期になると、徐々に水やりの頻度を少なくしていき、夕方肌寒くなり、一日の最低気温が15℃を下回る11月くらいから主に室内の窓際で育てています。真冬でも日の当たる日中は、ベランダの気温が20℃以上に上がるので、そんな日は外に出すこともあります。

我が家の室内の窓際では、夜も20℃以上、晴天時の日中は30℃を超える日もあります。早朝の一番冷え切っている時間でも15℃くらいです。夜の窓際でもそれほど気温が下がらないのは、窓に真空ペアガラス「スペーシア」を入れているだからだと思います。話は逸れますが外気温を伝えにくいので、夜の窓際でもあまり寒気を感じません。部屋の気温がわりと保たれ、人間も植物も快適に過ごせます。

通常冬の窓際は外の冷気を伝えるので、冬の夜、窓際の気温が極端に下がるようでしたら、夜でも室内の気温が安定する場所に置くようにすれば、アデニウムを休眠させずに冬越しさせることができるかもしれません。室内の温度を一度測ってみるといいですね。

気温15℃が休眠させるかどうかの判断する基準になると思います。

冬場の水やり

葉は落とさなくても冬場は生長期ではないので、水やりも減らしています。気温が高くなりそうな日で半日以内で土が乾くくらいの日にたっぷり水やりしています。そして表面の土が乾いてから2,3日してから様子を見て、また暖かい日に水をあげるというようにしています。だいたい1週間か10日に1回くらいでしょうか。休眠に入って葉を落とすようになれば、冬場は断水した方が良いという情報もありますが、うちでは葉を落としていないし、室内のが最低でも15℃くらいあるので断水してません。

肥料について

冬場は肥料をあげる必要はありません。

休眠させないで冬越しさせるメリット

冬場、気温が下がって葉を落とし、断水させて数ヶ月冬越しさせる場合、休眠期が終わって水やりを開始させる際に色々とトラブルが起こって根を腐らせてしまうことが多いようです。冬場も生長が緩慢になっているとはいえ、水やりの頻度をさげ継続させている場合は、そういったトラブルが回避できると思います。暖かくなり生長が目に見えて始まれば、水やりの頻度を増やせばいいだけとなります。

カイガラムシ対策

冬、室内で育てるとコナカイガラムシが発生しやすくなります。また、屋外でも梅雨時期などに増殖します。コナカイガラムシは、風通しが悪く、暗い場所が好きです。室内にも衣類などにくっついて簡単に入ってきます。小さくて、ホコリかと思っていたのをよく見るとコナカイガラムシということがあります。葉の表裏に白い点があったり、葉の根元に白い綿のような塊があったら要注意ですね。気が付けば増えているので2,3日に一度はチェックしています。吸汁されるため、発育が悪くなったり、芽の部分に取りつくと新葉の出が悪くなったり、新葉が奇形になったりと悩ましい限りです。

成虫になるとロウ物質でおおわれているため薬が効きにくいので、爪楊枝を使って駆除しています。幼虫は、薬に弱く駆除できます。我が家では、ベニカXファインスプレーを噴霧しています。丁寧にやったつもりでも完全に駆除するのは難しいですね。他の植物からも移ってくるので。爪楊枝と薬で、適宜駆除しています。

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アデニウムの植え替え

植え替えを必要とするのは、次の点が見られた時です。

①水やりをしても土が数日乾かず、株元や幹が柔らかくブヨブヨしてきた
→根腐れの可能性があるので、根を確認し、傷んだ部分がある場合は、その部分を除去し、洗って乾かしてから植え替える

②植え替えから2年程経ち、土の表面や鉢底の穴から根が出てきたり、根が回って水が浸み込みにくい。
→生長の定期的な植え替え。ひと回り大きめの鉢に植え替えます。

我が家では、購入直後と、8か月目、3年目の計3回植え替えしました。購入してすぐは①の理由で、8か月目と3年目は②の理由で植え替えしました。それぞれの植え替えの様子を紹介します。

①アデニウムの株元が柔らかくブヨブヨしてきたら要注意!根腐れしてないか確認を

購入直後で知識もなかったのですが、あまり考えず水やりしてすぐに危ない状態にさせてしまいました。

状況を説明すると、我が家はアデニウムを通販で購入しました。通販で購入すると、ダンボールで一日かけてやってくるわけで、水を切って土も乾いた状態で送られてきます。植えられていた鉢は、2重構造になっていたので、水はけも問題ないかと思い、そのまま育てようと思いました。

購入直後は、葉もしっかり元気で、株元のぽってりと太ったところを押してみても、しっかりと硬くいい状態で安心していました。

ネットで水やりなどを調べたところ、アデニウムは夏場は土が乾けばたっぷり水やりするといいとあったので、到着日の夕方、たっぷり水やりしました。しかし、翌日は天気が悪く、2日経っても土が乾きません。さらに株元を触ってみると到着時に比べ柔らかくなっていました。

3日目の朝は、さらに株元が柔らかくなって触ると弾力があり、ブヨブヨした感じです。傷みかけの梨のような感触という感じです。過湿すぎても乾燥しすぎても株元は柔らかくなるようで、土は湿ったままなのでブヨブヨの原因は過湿の方と推測しました。このままでは根腐れしてしまうかも思い、一度根を洗い、状態をみて、水はけのいい土に植え替えることにしました。

鉢から取り出し

この写真は、鉢から取り出したところです。下の方から少しだけ根が見えていますね。土は水分を保ったままでした。

一度、根の周りの土を洗い落とし乾かす

根に傷がつくと病気になりやすいので、このまま水を張ったバケツに土の付いている部分だけを浸して、反対の手で水を撹拌しながら根を傷めないように土を落とします。意外と細かい根が出ているので、水の中で株を振ったりしない方が良いです。優しく慎重に土を落とします。

アデニウム・オベスム 根

まだ少し土が残っていますが、これ以上は根を傷めそうなのでここまでにしました。まだ根腐れはしていないようです。よかった♪タオルでやさしく押さえて水けをとり、このまま2日間乾燥させました。

植木鉢の底半分ほどに軽石を入れる

植え替え当日の朝、今日はよく晴れそうです。暑くならないうちに植え替えします。

土は、6割くらい軽石を入れ、その上から多肉植物用の土(排水性と保水性を兼ね備えているもの)と小粒の軽石を混ぜ合わせたものをいれています。下の写真は、植え替え直後(左)と植え替えから2週間後(中)と40日後(右)です。土が違うように見えるのは、植え替え直後、下の写真の状態で水をたっぷり与え、株をしっかり固定した後、土の表面に小粒軽石を敷いたからです。

アデニウム・オベスム
アデニウム・オベスム
アデニウム・オベスム

植え替え後の管理

植え替えからしばらくは、快晴で土の乾きも早い日が続きました。ほとんどの植物は植え替え後は日陰におきますが、アデニウムは、陽が当たる場所に置きました。植え替え時の水やりから2日は水やりは控えました。株元のブヨブヨは植え替え後3日程度で硬くなりましたが、株元が逆にしぼんでしわがよったようになったので、水をたっぷり与えました。その後しばらくは晴れる日の朝のみ水をたっぷり与えることにしました。その後しぼんでいた株元が徐々にふっくらしてきて、幹全体にも艶が出てきて回復に至りました。下の写真は植え替えから1週間後(左)、2週間後と40日後(右)です。

植え替え前は生長期だというのに新葉も出てこなかったので心配していましたが、植え替え後2週間でやっと新しい葉が育ち、40日で大分大きく育ちました。

②生長による定期的な植え替え

下の写真のように根が表面や鉢底に出てきていると植え替えのタイミングです。

〔8か月目の植え替え時〕

〔3年目の植え替え時〕

植え替えの適正時期

アデニウムの植え替えに適した時期は、ゴールデンウィークあたりがいいですね。生長期に入ったばかりで、植え替えで根が傷んでも、回復し生長する余裕があります。ぎりぎり8月まで植え替えしても大丈夫ですが、真夏の植え替えは、日中は避けて、気温の穏やかな朝か夕方に植え替えがいいと思います。

鉢の準備

新しい鉢は、個性的で風情のある鉢が揃っている「鉢人」さんから通販で購入しました。

「鉢人」さんのサイトは、鉢のサイズ(特に内径)がきちんと書かれているので選び易いですね。素材によりサイズの割りに重たい鉢もあるので気を付けてくださいね。

8か月目の植え替え時に使用した鉢は、グラスファイバーポットの5号鉢です。

梱包がしっかりとされているので安心できますね。

3年目の植え替え時に使用した鉢は、陶器の6号鉢です。

鉢から取り出すときの注意

8か月目の植え替えの時は土の上に根が見える状態だったので、鉢全体に結構根が回っています。アデニウムの幹を持ち、鉢から取り出そうとしても根が鉢にくっついてしまっていて、なかなか取り外せませんでした。こういう時は、竹ひごを使うとよいですよ。鉢の内壁に竹ひごの先端を当て、根を傷つけないようにそおっと差し込みます。

鉢の内壁に沿ってぐるっと竹ひごを差し込むと、株は簡単に取り外せます。

アデニウム・オベスム

それでも引き抜けない場合は、鉢ごと水に浸け、土を落としながら慎重に引き抜きます。

3年目の植え替えの時は、根か回り過ぎて、すんなりと外せなかったので、水に浸けて外しました。

鉢から株がとれたら、水を攪拌するようにして土を落とします。傷んでる根や古くてもろい根は簡単に取れるので整理します。

すごい根。

ちょっと切れたので、陰干しします。おそらくこのまま植えても大丈夫だとは思いますが、念のため半日陰干ししました。傷んでる根もなく健康です。

鉢底のネットは使わない方が良いか?

アデニウムの根は太く、8か月目の植え替えの時に鉢底ネットに根がネットに絡んで外しにくかったので、それ以降は大きめの軽石で鉢底穴を塞ぐようにして、ネットは使わなくなりました。

根を洗った後は乾かす

太い根が傷ついた場合は、傷から雑菌が入らないように一度乾かした方が安心です。2~3日、日陰で乾燥させます。

〔8か月目…2018年4月〕

〔3年目…2020年8月〕
アデニウム・オベスム 植え替え

植え替えの土について

8か月目の植え替え

鉢底に、1/5くらい軽石を詰めます。その上に軽石とベラボンを混ぜたものを薄く詰めます。

うちのアデニウムの根は、太いものが割と縦に長く伸びています。なので株の位置を決めたあと、まず軽石とベラボンを混ぜたものを株が少し安定するくらいまで詰めました。

その上に「さぼてん多肉植物の土」を株の色が変わっているところまで詰めます。使ったのはこれです。

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軽石ベースで排水性がよく、保肥力のあるバーミキュライトや水の腐敗を防ぐゼオライトも入っているので、根腐れしにくくアデニウムには良い土だと思います。この土の軽石は結構細かいので、先に入れた軽石やベラボンの隙間にうまく流れ込んでしっかりと株を支えます。

最後に土の表面に化粧用に軽石をおいて完成です。

アデニウム・オベスム

「さぼてん多肉植物の土」ですが、天気の良い日に水をあげたところ、驚くほどさっと水を通してしまいました。植え替え前に使っていた土より水はけがとても良かったです。その後問題なく2年間育ちました。

3年目の植え替え

3年目の植え替えは、以前から気になっていて、試したい土があったのでそれを使うことにしました。「国産超硬質焼成培養土VIIIXAGONO(エクサゴノ)」です。配合は超硬質焼成の赤玉土・鹿沼土・日向土・有機バイオ肥料と天然ゼオライトで、清潔で粉塵もふるいわけして除去しているので、非常に清潔かつ効果的で使いやすそうです。主にサボテン・多肉植物・コーデックス・ハオルチア・ユーフォルビア・アガベなどを対象とした培養土ですが植物全般にも使えるそうです。徐々にいろんな植物で試していきたいと思っています。まずは、コーデックスということで、このアデニウムとパキポディウム・グラキリスを植え替えしました。

小粒3㎜~6㎜を使ってみました。水はけはすごくいいので、これだけでもいいのですが、全部この土にするのはもったいないので、軽石を1/4ほど入れ、後はこの土で植え替えました。

写真はエクサゴノ培養土です。

アデニウム・オベスム

植え替えて間もないですが、非常に使いやすい土でした。さっと水を通し、水はけもすこぶるよいです。しばらく様子を見ていますが、粒自体には適度に保水力もあり、ちょうどよい感じです。肥料固形成分が70%もあるので、長期間肥料効果が持続するようですし、成分も窒素2.5・リン酸4.5・カリ0.7と、我が家としては、アデニウムに使いたい理想的な肥料配分です。

アデニウム オブスム 砂漠のバラ

植え替えから20日後です。植え替えからの生長も勢いがよくて、我が家としては、とても満足のいく土だと思いました。

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アデニウムの挿し木

切り取った枝は、挿し木できます。ただし根元が太ったぽってり樹形には育ちません。でも結構かわいいですよ。

この夏に植え替え後、一本だけ伸びた枝を切りました。ちょうど上二枚目の写真です。

剪定して、切り取った枝の切口を乾かします。切口が乾いたら、この枝をハイドロカルチャー用の木炭に挿しておきました。

ハイドロカルチャー用の木炭は、灰分を取り除いているので植物に安心して使えます。炭は多孔質で浄化作用があり根腐れしにくいので水耕栽培に適しています。また細かく砕いてあり、粒と粒の間に水分を適度に保ってくれるので、挿し木にも重宝しますよ。ガラスの容器に入れて、外から見て容器の中が乾燥してきたら、ひたひたにならない程度に潤していました。
アデニウム オブスム 挿し木

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挿し木姿もかわいいので、このまま部屋にも飾れます。そして時々〔週に1回くらい〕水をあげます。小物の水やりには、水の量を調整しやすいプッシュ水差しを使うと便利ですよ。水差しを立てたまま容器を押すだけです。高い棚にある植物や小さい鉢、そして鉢に隙間がないほど葉が広がった植物の水やり時に、葉に水をかけず的確に土に水やりできます。なかなか便利です。
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下の写真は挿し木から2か月後です。外から見えるほど根が生長してます。もっと早くに取り出して土に植え替えてよかったんですが、このままでも育つので放置状態になっていました。
アデニウム オブスム 挿し木

取り出したところです。
アデニウム オブスム 挿し木アデニウム オブスム 挿し木

炭なので、落とさずそのまま、エクサゴノ培養土の極小粒に植え替えました。
アデニウム オブスム 挿し木

生長の様子

育てて約1年

左が8か月目の植え替え直後の2018年4月07日、右が8月22日の写真です。左と右の間に中央の枝を剪定しています。毎日見ていると大して太った感じがしませんでしたが、比べてみると生長していました。残った右側の枝もクイッと上に曲がり生長して造形的にも気に入っています。

アデニウム・オベスムアデニウム・オベスム
〔2018.04.07〕  〔2018.08.22〕

育てて約1年半(2019.01.31)

左が2018年の8月22日、右が2019年の1月31日の写真です。

アデニウム・オベスムアデニウム・オベスム
〔2018.08.22〕  〔2019.01.31〕

根元が更にひと回り太くなっているのがわかります。右側の枝も太く逞しくなっていますね。葉を落とさずに、うまく冬越し出来そうです。

育てて2年目(2019.07.07)

アデニウム・オベスム 砂漠のバラ
〔2019.01.31〕   〔2019.07.07〕

7月の現在で、幹の一番太いところで直径62.5㎜あります。下がこぶのように膨らんだ樹形でしたが、くびれがゆるくなり△に近くなってきました。幹も少し背が高くなっています。枝も伸びてきていますが、切り戻すかしばらく伸ばすか考え中です。

育てて3年目、ついに蕾が!(2020.06.24)

冬~春の間に今年も相変わらずカイガラムシに悩まされ、多少奇形葉も出てますが、今年も順調に育っています。根も大きく張っているだろうし5月になったら植え替えをと思っていたのですが、一番大きく湾曲した枝の先端が、いつもの芽と出方が違うことに気づきました。しばらく様子をみていたらどうやら蕾のようです。そういえば3年くらいで花が咲くらしいし、そろそろなのではと思っていた矢先でした。せっかくついた蕾を大切に見守りたいというわけで、植え替えは出来ず現在に至ります。

〔2020.06.04〕この頃になるとつぼみとはっきりわかりました。
アデニウム・オベスム 砂漠のバラ つぼみ

〔2020.06.24〕
アデニウム・オベスム 砂漠のバラ つぼみ

しかし、20日経過するのにわずかしか大きくならないのです。多肉植物はつぼみから開花までもゆっくりしているので、こんなものなのかもしれませんが、今年はしっかり梅雨らしい梅雨で肌寒いし一日中雨の日が続いています。そのせいでせっかくの蕾が開花せずしぼんでしまわないかと心配です。今年は4月に入ってからが気温が低く、我が家のブーゲンビリアは鮮やかな苞葉をたくさんつけたのですがわずかしか開花せず散ってしまいました。アデニウムの初めてのつぼみは無事開花するのでしょうか。

〔2020.06.24〕
アデニウム・オベスム 砂漠のバラ つぼみ

幹もずいぶんどっしりしました。もっとも太い部分は、65㎜で、去年に比べ2.5㎜しか太っていませんが、幹が全体に太っています。

植え替えと剪定

2020年の梅雨明けは8月初日。ずいぶん長い梅雨となりました。つぼみは見事に枯れ落ちてしまいました。やはり梅雨冷えと湿度が原因でしょうか…。適した環境でないと開花しないですね。残念ですが次の機会に期待したいと思います。

梅雨が明ければいきなり連日猛暑です。

時期としては遅いのですが、かなり根が回ってきたので、3年目の植え替えをすることにしました。植え替えと同時に長い枝も剪定することにしました。上にくいっと伸びるフォルムが気に入っていたのですが、これ以上伸ばしてもバランスが悪くなるし、幹が太る方にいかないので、切ることにしました。また、違う枝が伸びてきますしね。

〔2020.8.10〕
アデニウム・オベスム
アデニウム・オベスム

これからの生長に期待。

〔2020.08.29〕
アデニウム オブスム 砂漠のバラ

植え替えから20日後です。替えた土が良かったのか、植え替えで根がリフレッシュしたのか、剪定が良かったのか…。おそらく3つとも良かったのでしょう。生長がロケットスタート♪。4本枝全部に大きな新葉がのびのびと出てきました。いい調子です。

〔2021.03.19〕
暖かい日中は、ベランダの直射日光のあたる場所に置くようになりました。夜はまだ10℃をきるので部屋に取り込んでいます。2月下旬から新芽が出てきました。昨年挿し木した枝にも新芽が付きました。2021年の3月は非常に暖かく、芽が出るのも早いですね。冬越しした葉は、葉の先が枯れてしまっています。この古い葉は少しづつ落ちていきます。

アデニウム オベスム 砂漠のバラ
アデニウム オベスム 砂漠のバラ

冬越しの間、例年と変わらず、コナカイガラムシに悩まされました。2月にオルトランとベニカファインスプレーXを併用し、初めの葉は奇形葉になりましたが、最近治まりつつあります。今年もすくすく育ってほしいな。

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